いまが一番、AIを自由に使える時代かもしれない
「14歳がChatGPTで攻撃した」ことより重要なのは、AIによって技術的ハードルが下がり、軽い好奇心でも大きな被害を起こせるようになったこと。
ものすごくざっくりまとめると問題はAIそのものではなく、人間の倫理や制度がAIの能力拡張に追いついていないこと。そして人間はそれを獲得していくということと結んでいます。
好奇心でサイバー犯罪しちゃうキッズども
以下私の感想です
感想
最近、14歳の少年がChatGPTを使ってサイバー攻撃をしたという話を見て、AIの安全性について少し考えました。
動画の結論としては、かなりシンプルです。
AIの能力が急激に上がったのに、人間の倫理観や法律、社会制度がまだそこに追いついていない。
確かにこれはその通りだと思います。
ただ、人間の倫理観よりも圧倒的に早く進むのは、企業側の制限かもしれない。
子供の倫理観が悪くなったわけではない
今回の事件を「子供にAIを使わせるのは危険だ」という話だけにしてしまうと、ちょっと違う気がします。
昔だったら、子供がちょっとしたいたずらを思いついても、できることには限界がありました。
中学生の移動手段はせいぜい自転車くらいだった。
ところがAIによって、突然ダンプカーを運転できるようになった。
本人としては「ちょっと試してみたかった」くらいの感覚でも、道具の出力が大きすぎるので、結果として甚大な被害が出てしまう。
これは別に子供だけの話でもありません。
大人だって「これくらい大丈夫だろう」「面白そうだからやってみよう」と判断を間違えることは普通にあります。
つまり問題は、人間の倫理観が急に悪くなったことではなく、人間が簡単に扱える力が急激に大きくなったことなんだと思います。
今までは「能力」と「責任」がセットだった
これまで社会は、大きな力を使う人間には、それなりの責任を求めてきました。
車を運転するなら免許が必要だし、医療行為には資格がいる。会社でも大きな権限を持つほど責任は重くなる。
ある意味、専門知識を身につけるための時間や訓練そのものが、ひとつの安全装置になっていたわけです。
でもAIは、その壁を一気に低くしてしまった。
今まで何年も勉強しなければできなかったことが、普通の人でもある程度できるようになる。
動画では、ここに人間の倫理観や法整備が追いついていないことが問題だとしています。
僕もそこまでは同意します。
ただ、倫理観や法律が十分に整うのを待つよりも先に、企業側が動くんじゃないかと思っています。
「倫理的に使ってください」ではなく、そもそも危険に使いにくくする
AI企業からすれば、「ユーザーのみなさん、責任を持って倫理的に使ってください」だけでは怖すぎます。
何か重大事故が起きれば、
「なぜその機能を使えるようにしていたんですか」
と企業側が問われる可能性がある。
だったら最初から、危険な用途では能力を出しにくくする。
年齢や利用目的によって機能を変える。外部システムを操作する場合には本人確認を要求する。危険性の高い質問には詳しい回答を出さない。AI生成物には来歴を残す。
要するに、利用者一人ひとりに高度な倫理判断を要求するより、
そこまで深く考えなくても、大事故を起こしにくい仕組みにしてしまう。
たぶん現実には、この方向が一番早いと思います。
AIはスーパーカーから軽自動車になっていく
今のAI開発競争って、どんどん高性能なスーパーカーを作っているようなものだと思います。
1000馬力、2000馬力と性能はどんどん上がる。
でも一般道を走るのに、そんな出力は必要ありません。
日常的にAIへ相談したり、文章を書いたり、要約してもらったり、勉強を手伝ってもらったりするだけなら、今でも十分すぎるほど高性能です。
だから今後は、
AIそのものはどんどん賢くなる。
でも一般ユーザーが自由に引き出せる能力には、むしろ制限が増えていく。
そんな方向に進むんじゃないかと思っています。
法律や倫理観がAIに追いつくのを待つのではなく、まず企業側がガードレールを作る。
AI開発がスーパーカーを作る競争なら、これから重要になるのは最高速度ではなく、一般道でどう安全に走らせるかなのかもしれません。
