燃え尽きた男の挽歌
駅裏の赤ちょうちん
暖簾くぐれば 顔なじみ
財布の中身は 千円一枚
せんべろひとつ 夢の残高ゼロ円なり
若い頃は信じてた
努力で報われるはずの 汗と涙と夢と希望
気がつきゃ コップ酒の向こうには
赤ら顔の男が 不気味に笑ってる
金もない
女もいない
あるのは一抹の不安のみ
だけど今夜も くだらねぇ
鼻歌を陽気に歌って 生きている
燃え尽きた男の挽歌
最後の一滴でも 酒はうまい
負け犬(ハウンドドッグ)と呼ばれたら
遠吠えしましょか 泣けるほどに
燃え尽きた男の挽歌
恋も仕事も置き去りにして
明日が迎えに来るまでは
グラスひとつの幸せと 一緒に
借りた情けは返せない
返した夢は 戻らない
アドレスから消えた名前を
酔っ払った記憶が 思い出す
誰かを恨んではみたけれど
結局いちばん悪いのは
期待ばかり背負って膨らんでた
おれの脂肪肝
人生 勝ち負け
最後に笑うのは 誰だ!?
涙の代わりに グラスを掲げて
今宵 ブザマな自分に乾杯!
燃え尽きた男の挽歌
逃げてった幸せなんて 追いかけるな
それでも生きてる証拠みたいに
煙草求めても 居場所がない
燃え尽きた男の挽歌
誰からも 拍手はない
今日もまた この街の片隅
名もないブルースの唄が聞こえる
