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日本男児として断れぬ。

■ベトナムのカフェで歌う若者たち。
・最近のニュース、「ベトナムのカフェで歌う若者たち、普段1、2時間の公演で6200円を稼ぐ、テト前のギャラは普段の4倍」。
・ベトナムでは「テト(旧正月)前の慌ただしいホーチミン市の喧騒の中、小さなカフェで若者たちが奏でるギターの音と甘い声は聴く者の心を癒す薬となる」。
・ある若い歌い手は「パフォーマンス後に感極まった様子で感想を語る、『ステージに立てることが私にとって最高の幸せです』。毎回、お客さんは私のメロディーに聴き入っている様子で、1曲終わるごとに拍手が鳴り響きます。それは、この茨のような音楽の道を揺らぐことなく進むにあたり大きなモチベーションになっています」。

■ギャラは2、3時間歌って680円。
・また別のパフォーマーは「マイクを握ってステージに立つ、日々の仕事のプレッシャーから解放される喜びの瞬間だ」、「同じ情熱を持つ仲間に出会い、お客さんと交流しそれぞれの曲を通して感情を伝えられることは、私にとって何ものにも代えがたい幸せなんです」と語る。
・しかし歌い手がこの仕事を始めた当初は「当時の出演料はとても低く2、3時間歌って一晩で680円しかもらえないこともあったという。出演料だけでは衣装代やガソリン代、その他の出費を賄えないことが普通だった」と明かす。上述の「『1、2時間のギャラ6200円』を稼ぐ迄の道のりは簡単ではなかった」とも語った。

■ベトナムビギナーの頃。
・余談、昔私はベトナムビギナーだった頃、初めて出来たベトナム人の友だちが「カフェへ歌を聴きに行こう」と誘ってくれ、上述の様なカフェに訪れた事を想い出していた。
・歌い手がパフォーマンスを終えると聴衆に向かって、「歌いたい方はいらっしゃいますか」と振ってくる。カフェに日本人は私ひとりであり、友だちやカフェにいる知らない方々も「折角だから、日本の人に歌ってもらおうよ」と飲みかけのベトナム珈琲を吹き出すくらいの無茶振りが私に降りかかった。
・歌うつもりもなかったし、既に赤面しているし、ベトナムの「ベ」の字も知らぬ右も左も分からない時期であり、頭の中が真っ白になりかけて、何故かその時に浮かんだ言葉は「断るのは日本男児として恥である」であった。
・そして私はステージに立ち選曲したのは歌手『Diana Ross』の曲名『If We Hold On Together』であり何とか歌い切れたのは、リードしてくれた演奏者たちが奏でる温かい音色やハミングだった。彼らのプロフェッショナルさと優しさを感じた時間は今でも忘れられない。

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