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金融力向上が、明るい未来の礎に。

■質屋チェーン最大手『F88』の延滞債権増加。
・最近のニュース、「質屋チェーン最大手『F88』の延滞債権増加、貸倒引当金約23.2億円に拡大(前年同期比で75%増加)」。
・ベトナムの質屋チェーン最大手『F88』は「2026年1~3月期における貸倒引当金関連費用が約23億2410万円となり、前年同期比で75%増加した」。同社が公表した連結財務報告によると「当期の売上高は約62億6470万円で、前年同期比約64%増加した」。売上原価控除後の売上総利益は「約37億8690万円で、売上総利益率は60%超に達した」。
・これは「売上約0.06円当たり約0.04円の粗利益を確保していることを意味する」。金融収益は「約14億6400万円で52%増加し、このうち質入れサービスに伴う貸付利息収入は約14億730万円であった」。また「その他利益は約7億8080万円となり、前年同期の約7億1370万円から増加した」。

■『F88』は全国956ヵ所に店舗網を拡大。
・一方「費用面では管理費が前年同期比25%増の約17億800万円、販売費が約3億500万円超となった。この結果、純利益は約14億7320万円と前年同期の2.3倍に拡大した」。同社の説明によると「質入れ貸付関連の総収益(手数料、利息、契約違約金を含む)は約68億8690万円で、前年同期比56.9%増加した」。
・2026年3月末時点の純貸付残高は「約481億7170万円で、前年同期比62.3%増となった。また、当期の融資実行額は約12億6270万円であった」。成長は「全国956ヵ所に拡大した店舗網を中心とする支店チャネル、新規約7万6000人の顧客獲得、約2万2000人の新規顧客を獲得した提携チャネル、デジタルチャネルによって支えられたとしている」。
・また「保険代理サービスの収益も約13億20万円に達し、前年同期比93%増加した。契約件数は41万9000件超で、そのうち独立保険分野は約368.5%の増加を記録した」。一方「2026年3月末時点の質入れ貸付債権残高は約355億3520万円で、年初比約4%増加した」。延滞債権は「約31億8420万円で、前年末比20%増となった。内訳は、11~30日延滞が約11億7120万円、31~90日延滞が約21億300万円である。『F88』は、91日以上延滞した債権や回収不能と判断した債権については、引当金を計上した上で貸借対照表から除外し、オフバランスで管理する方針を採用している」。

■個人の再起を助ける包括的な債務整理法が未整備。
・余談、近年街中で良く見かけるようになった『F88』のような質屋チェーンは、単なる質屋ではなく「高金利で小口融資を行う巨大なノンバンク」と捉えられる。売上の6割が利益として残る高収益モデルだが、その裏では延滞債権(返済期限を過ぎても支払われていない借金)が膨らんでいる。
・債務者(お金を借りている人)が借金を返済できない場合、担保した(バイクやスマホ等)の回収は行われるが、それだけでは債権回収が追いつかないのが実情であり、「貸倒引当金(約23.2億円/未来に予想される『返ってこないお金』を見越して、あらかじめ損失として帳簿に計上しておく準備金のこと)」の急増がその証左である。現在ベトナムでは、日本のように「自己破産」、「個人再生」、「任意整理」といった、個人の再起を助ける包括的な債務整理法が、個人の借り手に対して十分に機能・整備されていない。
・上述のように法的整理手段が未整備なため、『F88』は担保回収に留まらず、職場やSNS等を用いた社会的プレッシャーで強引に債権を回収する。実態として、『F88』は高金利や手数料により既に元本以上の利益を確保しているケースも多く、債務者だけが返済の泥沼に突き落とされる構造で、法的にグレーな督促は個人の生活を根底から破壊し、一度の滞納が逃げ場のない「経済的な永遠の囚人」を生みます。これこそが、利便性の裏に隠されたベトナム金融市場の最大の闇と言えるのかもしれない。
・提示される金利が仮に「年利30%〜60%」とあったとしても、質屋ビジネスの多くは、単なる金利に加え、高額な事務手数料、査定料、そして返済が遅れた場合の契約違約金(延滞金)が複雑に加算される仕組みになっており。これらをすべて含めると、実質年率は100%を大きく超えるケースも珍しくないーーーこの「見えないコスト」の存在を理解できないまま契約した債務者は、利息で利息を返す多重債務のスパイラルに陥ってしまう。この国の金融リテラシーの向上が、国の経済的安定、ひいては社会全体の明るい未来を構築する、ベトナムに不可欠な土台となることを切に願う。

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