『週刊 ゆきおとこ』 第38号
第 38号 2025/9/22 刊 ▲ 雪男の記事一覧
― パトモア 『真実は偉大』 より
断崖の下の大都会
私が姿を消しても 変わりなかろう
■ 連続小説 ― アメリゴ・ハウンドドッグ
~ オクラホマシティ (2)
オクラホマシティ・ブールヴァードに降りる
人工的なブリックタウン
優しかったはずの灯はすべて消えていて
やはりここでも 絶望的な暗闇に何やらが蠢いている
サウス・シールズを下る
右手には
大きく X字にクロスして立ち上がった 銀色のシザータワー
しかし そこからは
八方不規則にロープが張られていて
五色の無数の旗が 今にも吹きちぎられそうな強風に旗めいている
誰が始めたか 祈りのマジナイだろうか
でも 今はもう
その旗に祈るチャントは どこからも聴こえてこず
旗だけが 年を老うた親のように
風に 空に
願いを続けて 震えた手を合わせているようだ
ハウンドドッグは 決められた約束事のように オクラホマ川にぶつかった
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