『週刊 ゆきおとこ』 第48号
第 48号 2025/12/1 刊 ▲ 雪男の記事一覧
― クローデル 『バラード』 より
私の影は
二度と あなたの元に戻らない
さようなら 友人たちよ
私達は あまりに遠くからやってきた
少しばかりの気晴らしと スリルのために
■ 連続小説 ― アメリゴ・ハウンドドッグ
~ コープフォート (3)
コロラド川の清流に並走 しかし
無名の画家の水彩画のような 小さな森を一つ走り過ぎると
もはやこの地上に 平和というものが存在しないかのような
砂の星
ハウンドドッグの周りには
先ほどから ユート族の幽霊踊りが纏わりついて 離れない
時速はゆうに 200km/h は出ていたであろうに
それらは
凪の海に漂う水母のように 吸い付いてきた
と 突然 エンジン音の雑音が消え
ハウンドドッグは 静寂の中に停止したかのような錯覚を覚えると
その入れ替わりに
窓の外の赤い谷底が 猛烈なスピードで 後方へ飛び去って
消え て い く
すると 目前の風景が 時計回りに回転を始めた
ここから先は
8,051字
¥ 150
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
