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『週刊 ゆきおとこ』 第32号

第 32号   2025/8/11 刊         ▲ 雪男の記事一覧



― シェークスピア 『過ぎゆく時』 より

 
 よきもの 美しきもの
 君も 滅びていくのか
 他のものが育つ速さで
 君は 死んでいくのか 
 
 

■ 連続小説 ― アメリゴ・ハウンドドッグ

      ~ インディアナポリス (3)


その傾いた屋根と きっちり閉まらないドア
昔は 細身の美人のような声を出していたであろうカウベルも
 今では 酒焼けした年増の声のように錆びついていて
 ちょっとやそっとでは 心に響かない
店と同じくらいに くたびれたバーテンと
 仕方なしに繋がれているロバのような 愛想のないウエイトレス
店のテーブルの半分は 喧嘩のせいで役立たず
四本足がまともな椅子は 数えるほどしかない
店には常連らしい 青い軍服の男が7人 
たぶん 昨晩と変わらない話と
 新しいバーボンのボトルを 一からまた始めたらしい
この店の男たちにとっての仕事とは
 毎日 このマンネリを消化するだけのようすで

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