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オーガニック給食より、いろんな野菜を給食に

最近、「オーガニック給食」という言葉をよく耳にします。子どもたちにできるだけ安心なものを食べさせたい、という思いはとても自然で、大切な考え方だと思います。ただ、給食について考えるとき、私はそれと同時に「子どもたちがどれだけ多様な野菜に出会えているか」も重要なのではないかと感じています。

味覚は生まれつき備わっているものではなく、経験によって育つものです。苦味や香り、食感の違いに何度も触れることで、子どもは少しずつ「食べられる」を増やしていきます。給食は、味覚を育て、家庭ではなかなか出てこない野菜に出会える、貴重な学びの場でもあります。

その多様性を支えてきたものの一つが、固定種の野菜です。固定種は、地域の気候や土壌に合わせて受け継がれてきた品種で、形や大きさ、味にばらつきがあります。均一ではないからこそ、その日の違いを感じ取ることができ、食べ物が自然の中で育っていることを実感しやすくなります。

一方で、私自身が農業に関わる中で感じている、オーガニック野菜の注意点もあります。それは、慣行農法(農薬、化成肥料を使った農法)に負けない立派な野菜を作ろうと有機肥料を大量に使うことで、野菜が傷みやすくなる場合があるということです。窒素分が過剰になると、見た目は立派でも組織が柔らかく、水分が多くなり、保存性が落ちることがあります。これはオーガニックそのものが悪いという話ではなく、「量やバランス」の問題です。

給食には予算や安定供給といった現実的な制約もあります。オーガニックに強くこだわることで、使える野菜の種類が限られ、結果として献立が単調になることも考えられます。日本の農産物は厳しい基準のもとで管理されており、慣行栽培の野菜も含め、適切に扱えば日常の食事として過度に不安を抱く必要はないでしょう。

オーガニックかどうかだけでなく、旬や品種、野菜の種類そのものに目を向けること。給食には、子どもたちの食の世界を広げる役割があるのではないでしょうか。

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