30年遅れて①
90年代Jホラーブームから30年遅れて、これからこれを読みます。

我が家は母が角川ホラー文庫ファンだった事もあって、映画で貞子が有名になる前からリングは家に転がっていた。
小学生だったある日の夜、お風呂の呼び出し音が鳴った。
シャンプーがないだの、石鹸がないだの、自分が親を呼び出すことはあっても、親がお風呂の呼び出しボタンで子供の私を呼び出す事は滅多に無かった。
何事だ?!と幼心にドキドキしながら駆けつけると、母親が「ごめん、怖すぎて呼んじゃった…」と泣きそうな顔で文庫本を開いたままお風呂に浸かっていた。
母はお風呂で小説を読むのが好きで、その時リングを読んでいたのだった。
普段、無敵に見える母親が子供のように、小学生の私を思わず呼び出してしまう本。
なんて恐ろしい本なんだ。
絶対に読まない。
一生読まない。
その時そう心に誓った。
その後映画化されて貞子がお茶の間にバンバン出てくるようになっても頑なに映画は見なかったし原作も読まなかった。
あの時の母親の顔込みで怖かったから。
でももう私もいつ本が読めなくなるかわからないからそんなこと言わずに読んでみることにする。
なるべく人がいるところで。
