対話体小説『カンニングと赤信号』
記者:「近年、AIの驚異的な発達により、大学での期末試験やレポート、果ては、大学入試において、カンニング行為が見られるようになってきましたが、それについて、超難関○○大学で教授をなされている○○さんは、どのようにお考えでしょうか?」
教授:「………別になにも。」
記者:「別にって…。それでは、感想だけでもお願いいたします。」
教授:「………すきにすればいいんじゃないですか?」
記者:「それは、カンニング行為を肯定したということで、よろしでしょうか?」
教授:「………じゃあ、逆に質問なんですけど、記者さんは、横断歩道の信号を、赤で渡ったことはないんですか?」
記者:「え?それは……。」
教授:「渡ったことがある顔ですね。カンニングなんて、信号無視をするくらいの小さなことですよ。バレなければ、それでいい。バレれば、単位が取れなくなったり、大学に入学できなくなるだけです。別に死ぬわけではありません。なんなら、信号無視のほうが危険かもしれませんね。交通事故に遭うかもしれませんから。まあ、カンニングなんてしているうちは、難関大学に入れるわけないですけどね。」
記者:「………。」
教授:「では、失礼します。」
記者:「…あ、ちょっと待ってください!まだ質問が。」
教授:「そうだ。記者さん、これだけは記事に書いておいてください。」
記者:「…なんですか?」
教授:「私は、人生で一度も、信号を、赤で渡ったことはありません。それでは。」
記者:「あ、ちょっと。最後のその含み笑いはなんですか!?」
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