【スタートアップ!占い師】#20 占い師の帳簿ってどうなってるの?③ 占い師が使う主な勘定科目
占い師として活動をはじめて38日目。
大事なことに気がついたさくらさん。そう、帳簿の付け方です。
占い師は個人事業主なので、会計業務も自分で行わなければいけません。
どこからお金が入ってきて、何に使っているのか。使ったお金は事業のために適切に使われているのか。それを明確化できるのが、帳簿です。
どんぶり勘定だと、せっかくスタートさせた占いの事業も立ち行かなくなりますよ〜。
今回は、占い師の帳簿のお話です。
私も、占い師はじめたてのころは帳簿のことは全くわからんちんでした。
わかってて、お小遣い帳レベルでした。
そんな私のような人や会計関係が苦手な占い師もいると思うので、この回は必要最低限のところだけを、用語はなるべく使わず、めちゃくちゃ噛み砕いて書いていこうと思います。
ここでは、「占い師が使う主な勘定科目」をお話していきます。
占い師の仕事というよりは、個人事業主としてめちゃくちゃ重要なので、この帳簿の回は無料で公開しております。
※こちらの記事は、自分の経験とサイト等で調べたものをもとに書いています。帳簿のことも含め、税務的な相談は税理士さんへお願いします。
勘定科目ってなんなん?
帳簿をつけていると、この「勘定」「勘定科目」という言葉を多く目にします。
この帳簿の世界(簿記)でいう「勘定」「勘定科目」とは、お金のやりとりが発生するジャンルとその金額のことを表します。
仕事をする上でこの「勘定」「勘定科目」を理解をしておかないと、
・資産として、何を・どれだけ持っているのか
・自分はどんな負債を抱えているのか
・どんなことで利益は得ているのか
・どんなことに経費として使い、お金が出ていっているのか
……などががわからなくなります。
仕事で得たお金の流れをつかむためにも、事業の現状把握のためにも、覚えておいたほうがいいでしょう。
勘定科目は大きくわけて5種類
勘定科目は、貸借対照表に表示される「資産、負債、純資産」の3つのグループと、損益計算書に表示される「収益、費用」の2つのグループに分けることができます。
(引用は下記サイトより)
貸借対照表は「バランスシート」とも呼ばれますが、会社の資金の明細表みたいなものです。
「資産」は、会社が持っている財産の具体的なかたち(現金、売掛け、建物など)をいいます。
「負債」は会社が抱え込んでいる支払うべきものや手放さないといけないものをいいます。
「純資産」は、資産から負債を差し引いたものであり、仕事をスタートするときの開業資金(元入金)もここに含まれます。
わかりやすいサイトがあったので、ご紹介。
損益計算書は、会社の収支報告書のようなものです。
「収益」は、お金のやりとりで受け取った金額のことをいいます。
「費用」は、お金のやりとりで支払った金額のことをいいます。
収益は、助成金や給付金、保険料などの雑収入も含まれます。
こちらもわかりやすいサイトがあったので、ご紹介。
ちなみに、青色申告の55万控除と65万円控除を受けたい人は、この貸借対照表と損益計算書を提出しないといけません。
グループ別勘定項目・占い師が使う主な勘定科目とは?
5つのグループ別に、占い師がよく使う勘定科目を上記のマネーフォワードのサイトになぞってご紹介します。
なお、個人事業主として活動している占い師がよく使う勘定科目です。
貸借対照表に表示される、資産・負債・純資産の場合
資産
資産には、短い時間で現金にすることが可能な「流動資産」と、現金化しにくく長期間保有する「固定資産」、すでに発生・支払いが済んでいる支出のうち年度をまたいで費用化することが認められる「繰延資産」の3つがあります。
資産で、占い師が使う主な勘定項目は以下になるでしょう。
・流動資産
現金……現金で受け取った仕事のお金すべて
普通預金……直接行振込で受け取った鑑定料、ECサイトで売り上げた鑑定料やグッズ料を銀行振込で受け取った、原稿料を銀行振込で受け取った……など、銀行口座で受け取った仕事のお金すべて
売掛金……後払いで鑑定したときの、お客さん側の未払金
商品……自分が販売している占いグッズの仕入れ総額
・固定資産
建物……占い館・占い事務所・占い会社を建てたときの建物の費用金額
車両……仕事用に買った車(プライベートでは一切使わない)の金額
土地……占い館・占い事務所・占い会社を建てるために買った土地の金額
PC・ソフトウェア……鑑定用や原稿執筆用に買ったPCやソフトの金額。ただし、10万円以上するもので、PCは4年、ソフトウェアは3〜5年続けて使うものに限る。
有価証券……占い師や占い館・占い事務所・占い会社名義の株や債券の金額
建物や土地、車、PCやソフトウェアは、購入時に固定資産として計上し、その後減価償却します。
減価償却とは、簡単に言えば「年ごとの費用の分割払い」です。気になる人は調べてみてください。
・繰延資産
開業費……仕事をスタートするときにかかったお金。名刺やチラシ代、建物の賃料、テーブルや椅子代、テーブルクロスやタロットクロス、占い道具などのモノの費用。
定義として「企業や個人事業主が支出した費用のうち、支出したサービスや品物の効果が1年以上に及ぶもので、資産として処理したものを指す」とあり、こちらも3〜5年間償却していくので、事業の拡大を望んでいない人や事業の見通しが不透明な人は、繰延資産として計上しないで普通に費用として計上したほうがいいかもしれません(私はそうしましたが、やればよかったと後悔しました)。
負債
負債には、1年以内の支払期限があるものや、普段の事業のサイクルで発生した負債を「流動負債」、支払いに1年以上かかるものを「固定資産」の2つがあります。
負債で、占い師が使う主な勘定項目は以下になるでしょう。
・流動負債
買掛金……先払いで鑑定したときのに鑑定結果をお客さんに送っていない、こちらの仕事としての負債
未払い消費税……確定した消費税が未払いのとき。ただし課税事業者の場合
未払い費用……当期(だいたいは、確定申告の対象となる1年間)に計上する費用のうちの未払いのもの
・支払いが確定しているのに、支払いが行われていない
・テナントの賃料
・携帯電話などの通信費、雇っている人がいれば給料
・鑑定ソフトのサブスク代
……など。
・固定負債
長期借入金……返済まで1年以上かかる借り入れ金の総額。開業のために融資を受けたお金、事業継続のために借り入れたお金
退職給付引当金……誰かを雇っていれば、将来の従業員の退職金
純資産
純資産で、占い師がよく使う勘定科目は以下になります。
・元入金(開業時の事業資金)……開業するときに、用意しておいたお金。一般的に、開業資金と呼ばれているやつです。
損益計算書に表示される、収益・費用の場合
収益
収益には、仕事で得た収益を「売上高」、預金の利息など仕事以外で得た収益を「営業外利益」、普段の仕事ではなかなか発生しない収益を「特別利益」の3つがあります。
・売上高
売上……仕事で得た売上。現金で得た売上も、銀行口座振り込みで得た売上も全て含まれる。鑑定料、執筆料、監修料、すべてここ。
・営業外利益
受け取り利息……銀行預金の利息など、なにかの利息でお金をもらったとき
雑収入……鑑定や原稿の仕事で発生した源泉徴収税の還付金。誰かの占いグッズを委託販売し、その場所代などで得た収入。自分の占い事務所を他の占い師に貸し、場所代として得た収入。……など。
・特別利益
固定資産売却益……占い館・占い事務所・占い会社の建物や土地、仕事用の車などの固定資産を売ったときの、帳簿に記入していた減価償却の累計額と実際の売価の差額でプラスになったもの。
費用
費用には、商品などの原価である「売上原価」、一般的にまるっと「経費」と呼ばれている「販売費及び一般管理費」、直接の費用ではないけれど仕事には関係のある費用の「営業外費用」、臨時的に発生した費用の「特別費用」の4つがあります。
・売上原価
仕入……占いグッズを制作する際の仕入れの金額で、売れた分の仕入額。
仕入れた際は「仕入」の項目で帳簿をつけておき、一度この仕入額は全部費用にはしません。決算を整理する時期に、そのグッズが売れた分の仕入れ額は費用(経費)として、売れ残った分の仕入額は資産(流動資産)として計上します。
・販売費及び一般管理費
販売費とは、事業の宣伝や販売に関わる費用です。一般管理費とは、会社全体の業務の管理活動にかかる費用です。
販売費
広告宣伝費……チラシ・名刺・パンフレット・カタログの制作費用や印刷代、ダイレクトメールの費用、メールマガジンやサイトの運営費用など
販売手数料……占いグッズを委託販売してもらったときの手数料、ECサイトやフリマサイトで自分の占いが売れたときの手数料
販売促進費……SNSのプロモーション代、鑑定を受けた人にプレゼントするモノの費用
接待交際費……仕事の打ち合わせの食事代、遠方から呼んだ占い講師の接待代、仕事のお礼で贈るプレゼントの費用、仕事で関わった人の慶弔費
旅費交通費……占いの仕事の売り込みをする際に、移動に使った費用。
一般管理費
役員報酬……雇っている人にあげるお給料
法定福利費……雇っている人の福利厚生の費用。ちなみに、一人親方の占い師の福利厚生費は、この勘定科目で帳簿に書くことはできません。一人親方の占い師が福利厚生サービスに加入している場合は、「法定福利費」ではなく「雑費」になります。
修繕費……占い館・占い事務所・占い会社の空調や設備のメンテナンスの費用。
外注工賃・外注費……チラシや名刺のデザイン、ロゴのデザインをデザイナーにお願いしたとき、自分が監修する占いカードの絵をクリエイターに描いてもらったとき、動画制作を外部にお願いしたとき、誰かにサイトやSNSを作成してもらったとき、SNS運用を外部にお願いしたとき、など
水道光熱費……占い館・占い事務所・占い会社の水道代、ガス代、電気代
地代家賃……占い館・占い事務所・占い会社の家賃や駐車場代
消耗品費……仕事に使う筆記用具や事務用品。人によっては、占い道具(カードやタロットクロスなど)をこの科目で書いていたりする。
旅行交通費……出張鑑定や占いイベント出店、勉強会、仕事の打ち合わせに行く際にかかった交通費(電車の料金、高速料金、バス料金、飛行機代)
通信費……固定電話の通信費、携帯料金、プロバイダーに払う料金、手紙や封書の切手代、グッズが売れたときの送料
租税公課……印紙代(主に収入印紙)、仕事に関わる固定資産に課せられる固定資産税、その他仕事と直接関わっている税金、公的書類の発行手数料など。
仕事とは無関係の住民税&県民税、所得税は経費として計上できません。
保険料……占い館・占い事務所・占い会社の火災保険や地震保険、家財保険
車両費……仕事に使う車のガソリン代や車のメンテナンス代
リース料……鑑定や講座で使ったレンタルスペースのレンタル代、事務用品のリース費用
新聞図書費……買った占い書籍や情報誌代、占い道具代。人によっては、占い道具(カード類)をこの科目で書いていたりする
諸会費……商工会や組合の会費、占い館・占い事務所・占い会社がある場所の自治会費など。占い協会に加入している人は、協会の会費
減価償却費……固定資産の減価償却費用
寄付金……占い館・占い事務所・占い会社に飾っておく神社やお寺の御札代、事業に対する祈祷代、事業者名義で送った寄付金
雑費……上記以外で、仕事に関係する費用。イベントの出店料、個人事業主の福利厚生サービスの料金、など
・営業外費用
利子割引料……借り入れたお金の利子。
なお、借入金の返済金は経費にできません。
支払手数料……銀行への振込手数料、ECサイトやフリマサイトの手数料、オンライン決済の手数料
開業費……仕事をスタートするときにかかったお金。名刺やチラシ代、建物の賃料、テーブルや椅子代などのモノの費用。
・特別損失
固定資産除却損……占い館・占い事務所・占い会社の建物や土地、仕事用の車などの固定資産を手放したときや廃棄処分したとき
(ソフトウェアなどの無形固定資産は除く。固定資産除却損を行わなければいけないケースはいくつかありますが、複雑なので割愛)
自宅で占い師の仕事をしている人や私物(車や携帯)を仕事にも使っている人は、料金や税金を、個人で使っている分と事業で使っている分に振り分け、事業用の分を経費にあてることができます。
この振り分けを家事按分といいます。
例えば在宅占い師だと、水道光熱費や通信費、家賃などが家事按分できます。
個人事業主の税金は、家事按分できるものとできないものがあります。
次回は「占い師の仕事で経費になるもの、ならないもの」をお話していきます。
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