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【同人活動】より多くの人に作品を届けるためのマインド&方程式

こんにちは、東方project版画製作サークル"あぴあぴ"のイラスト担当さくらです。

今回は、イラストのことではありません。

あぴあぴサークルが、イベント初参加から1年で、5回のイベント参加で、累計441枚の版画作品をお迎え頂けた経験をもとに、同人活動・ビジネスにおいて、お客様から代金を頂くために知っておくべき、私なりの理解・気付き・方程式を書いておこうと思います。

「同人活動をやってみたい!」という大学生や社会人でも、とりあえず売上というものを1円以上獲得したい方には、役に立つのではないかと思っています。

(本記事は、同人活動を焦点にあてて書いてますが、起業したい・独立したいという方にも役に立つと思います)

また、お金の話ではあるのですが、私たち”あぴあぴ”の作品をお迎えしてくれて、支えてくれる方によって、同人活動を続けるための相互関係性を分析し、同人活動・創作活動を盛り上げることを目的としたnoteです。


東方project版画製作サークル”あぴあぴ”について

私たちは、彫刻担当のあぴこ(母)と、イラスト担当のさくら(息子)とで、親子で運営する、東方project版画製作サークルです。(+専属売り子のまやさんが手伝ってくれています。 いつもありがとう!)

純手彫り・純手摺りの版画を和装額装したものを、原則各作品100枚で、コミケや例大祭などの同人イベントにて頒布しています。

2024年6月から稼働を開始し、2024年12月に版画を頒布開始いたしました。

大変ありがたいことに、2025年8月時点で累計441枚の版画をお客様にお迎え頂くことができました

代表作『地獄の人工太陽 霊烏路空』和装版
代表作『マスタースパーク 霧雨魔理沙』和装版

  

方程式の前に3つ知っておくべきこと(マインドセット)

①:お金を頂くことは、最終的にお客様の利益になる

お金を頂くことに対し罪悪感を抱くのは、多くの方が通る道です。 「自分が趣味で描いたイラストでお金を貰っていいんだろうか…?」 わかります…その気持ち。

ですが、あぴあぴもそうですが、新しい作品を継続的に発表し続けることができるのは、皆さまから代金として頂いた、大切で貴重な運営資金があるからです。

私たちは拠点の愛知県から、東京や大阪のイベントに参加していますので、原価・交通費・参加費・宿泊費・駐車場代など、1回のイベント参加での経費は、多いと11万円くらいかかります。 これを毎回イベント毎に自腹で切るとなると、現実的にサークルは続かないと思います。

それでも続けられるのは、購入者さまによるご支援があるからです。 その資金を元に、活動を継続することができ、新たな作品を発表することができる。 それが巡り巡って、購入者にさらに気に入って頂ける作品を届けることができるのです。

みなさまがやろうとしている創作活動は、みなさまが生きた証をこの世に遺すという非常に素晴らしいことです。 その素晴らしい活動を継続するために、”適切な”代金を頂くことは、非常に正しいことです。

胸を張って代金は頂きましょう。

 

②:お金を頂くためには「お客様の役に立つ」しかない

同人活動に限らず、ビジネス活動において、お客様から代金を頂くためには、「お客様の役に立つ」これ以外にはありません。 これは、あらゆる本にも書かれていますし、多くの経営者も述べていることです。

「いや…その『お客様の役に立つ』がわからないんや…」と思いますよね。

ただ、「お客様の役に立つ」を難しく考えすぎなのかなと思います。 なにも画期的な商品やサービスを、必ずしも提供しなければいけないわけではありません。

「描いたイラストが綺麗だ」
「読んだ同人誌が面白かった」
「好きなキャラクターのかわいい顔のイラストを見れて嬉しい」
「推しキャラのグッズが増えてコレクションが増えた」

これだけでも、十分、お客様の役に立っているのです。 お客様の役に立つというのは、みなさんが考えているより、ずっとハードルは低いのです。

あぴあぴも、純手彫り・純手摺りの版画というかたちで、みなさまの好きなキャラクターの魅力を最大限に引き出した作品をお届けする。 こういうかたちで、お客様の役に立ててると自負しています。


③:お客様の出してくれる1,000円は人生を削って手に入れた1,000円

ここまで、「みなさまの創作活動はすばらしいもので、お客様の役に立ったのであれば、代金を頂くことはよいこと」と、①②で述べました。

だからといって、自分は頑張って創作物を作ったのだから、お客様がそれに代金を払うのは当然だ、と思ってはいけません。

お客様が払ってくださる代金は、その方が人生の時間を削って、頑張って働いて稼いだ、大切な大切な、と~っても大切なお金なのです。

学生の方が払ってくださる場合、1,000円というお金は、1時間アルバイトで稼いだ時給相当額なわけで、それ以上の価値を提供すべきと考えなければいけません。

本当なら、その1時間で遊びたかったはずです。 その1時間、仕事をして、貴重な時間を使って得た大切なお金であることを理解しなければなりません。

 

さらに、頒布する側の心構えとして、お客様が私たちに払うのは、商品代金だけではないと考えるべきと、さくらは感じています。 イベントで購入して頂く場合、お客様はイベント会場までの交通費、参加費、宿泊費、ドリンク代など、かなりの額を支出して、私たちのスペースまで来てくださっているのです。

その潜在的な代金を上乗せしても、お客様が満足するものを提供できるようにする…そんな気持ちで常にいるべきと、私も自戒しています。。

心構えとしては、これくらいを持って、活動すべきです。

 

お客様により多く商品を届けるための方程式

方程式について

ここから、みなさまの創作物をより多くの方に届けるべきの方程式の話をします。

まず、売上が発生するための要素は、以下のように分解されます。

売上 = 好感度 × D認知 × E配荷

さらに、好感度は、好感度 = Aブランド資産 × B価格 × C商品パフォーマンスに分解できます。

 

このふたつを、合体させると、以下の方程式(とA~Eの5個の構成要素)になります。

 売上 = Aブランド資産 × B価格 × C商品パフォーマンス × D認知 × E配荷

 

各項目の定義

これらの各要素を向上させていくことが、大切になります。 各項目の定義は以下のとおりです。

  • Aブランド資産:みなさま自身や提供する創作物に対する、お客様の信頼

  • B価格:頒布物価格

  • C商品パフォーマンス:(値段に対する)頒布物の持つ魅力度

  • D認知:そもそもイベント参加者はみなさまのことを知っているか

  • E配荷:物理的にその頒布物を提供できるか(≒搬入在庫量)

 

お客様の心理を分析

さきほどの要素は、すべて同時にお客様の心の中でつくられるわけではありません。 以下の順番で心の中でつくられていき、購入に繋がります。

【お客様が購入に至るまでの心理の流れ①~⑦】

→①:D認知 みなさまのサークルや頒布物を知る

→②:E配荷 イベント参加で購入機会があると理解する

→③:Aブランド資産×B価格×C商品パフォーマンス お客様が頒布物の詳細を知る

→④:③で考えた結果、良さげなら、好感度(欲しいな、これいいな)が心の中で形成される

→⑤:お客様の頭の中で「購入したいグループ」に仲間入りする

→⑥:「購入したいグループ」内で、予算と相談し、競合に勝利して購入を決意する

→⑦:実際に購入する

 

方程式 × 心理の流れ

先ほどの”売上 = Aブランド資産 × B価格 × C商品パフォーマンス × D認知 × E配荷”の式と、①~⑦の心理時系列を理解すると、世の中で行われている様々な営業活動が、何を目的としているかが分かります。

たとえば、みなさまの自宅にチラシが投函されていることがあると思います。 このチラシ配布は、「D認知を向上させ、E配荷も可能であることを周知させる」ことを目的としています。

一方で、チラシという限られた紙面積で、好感度(欲しいな、これいいな)を向上させなければなりません。 これは非常に難しいことです。 みなさん、ポストに投函されていたチラシを見て、いきなり「これ欲しい!」となった経験はあまりないのではないでしょうか?

そのため、チラシにはとにかくデカく料金を書いてB価格(が安い)ことを訴求したり、クーポンを付けてC商品パフォーマンスを上げることで訴求するパターンがよく用いられます。

このように、営業活動には、それぞれの方法に得意・不得意があり、どれを使うかで、みなさんの頒布物の魅力が見込み顧客に届くかがおおきく変わります

 

同人活動だとAブランド資産とD認知が大切

そもそも、D認知が無ければ、絶対にお客様に届かない

D認知が大切なのは、イベント参加者の方が、そもそも、みなさまの頒布物を知らなければ、その頒布物を購入するのは絶対に不可能だからです。

とはいえ、同人活動で考えると、D認知を広げる方法は単純です。 SNS(X、note、pixiv、ファンボックス…など)で発信をすることです。

D認知は、「とにかく知ってさえいればOK」という構成要素です。 なので、ファンだろうが、極論アンチであろうが、知っている状態にすればいいと、極端に考えれば、SNSで発信し続ければ、D認知は伸びていきます。

 

Aブランド資産が最重要&最難関

D認知をしてもらった結果には、3パターンの感情があります。

  1. 好感度有り

  2. 何も感情無し

  3. 嫌い

この中で、1.好感度を積み上げていくことがAブランド資産(=みなさまへの信頼&好感度)を築くことになります

私は、方程式 ”売上 = Aブランド資産 × B価格 × C商品パフォーマンス × D認知 × E配荷”の中で、一番大切なのは何かと聞かれればAブランド資産だと考えています。

このAブランド資産があると、お客様に創作物を届けられる確率が大幅に向上するからです。 商品が魅力的だからという購入理由とは別に「作者が好きだから」「応援したいから」という新たな切り口で、創作物を迎え入れて頂ける可能性があるのです。

ですが、私が重要と考えるのには、これとはまた別の理由があります。

それは、Aブランド資産は、私たちの行動や決断のみで、すぐに改善できず、向上に時間がかかるので、すぐに着手すべきだからです。 逆に言えば、Aブランド資産以外の要素は、私たちの行動や決断のみで、すぐ改善ができるものたちです。

たとえば、D認知は、みなさまの創作活動や頒布物をSNSなどで発信すれば、その存在を伝えることはすぐにできます。(インプレッション数が伸びにくいという質の面の問題はありますが…)

E配荷は、イベント参加がメインの同人活動では、イベント会場にみなさまもお客様も行きますので、ほぼ無視してOKです。 

B価格は、売上・利益・原価を調整を行うことで、即効性を持って改善できます。

さいごに、C商品パフォーマンスも、イラスト技術を磨く、印刷をカラーにする、印刷コストを下げて価格を下げる、頒布時の愛想をよくする…など、いくらでも自分の行動で改善できます。

 

対して、Aブランド資産のみは、私たちの行動のみですぐに向上できるものではありません。 Aブランド資産は、世の中の人の、心の中の好感度ですので、D認知を獲得したうえで、他人の心の中に”非常に良い印象”を創り上げる必要があるのです。

「ただ知ってもらっているだけでなく、自分に対して好印象を抱かせなければいけない」

よって、Aブランド資産は方程式の中で、向上させることがダントツに難しい要素であって、かつ、一朝一夕で構築できるものではありません

 

しかし、Aブランド資産を一度強固に構築することができれば、その効果は非常に大きいものになります。 たとえば、「購入したいグループ」内での他の候補との競争に勝つ可能性が上がる、クチコミで知人に勧めてもらえるかもしれない…などです。

しかしながら、Aブランド資産を向上させることは本当に難しいのです。 みなさんの身の回りの友人・知人の好感度をUPさせることでさえ難しいのに、会ったこともない、将来買いに”来てくれるかもしれない”方の好感度を上げなければならないのです。

 

Aブランド資産を向上させる方法は、大きく分けて以下の2つではないかというのが、さくらの考えです。

  • ①:圧倒的に魅力ある作品(商品)を提供する

  • ②:SNSで役に立つコンテンツを発信する

①②については、詳しくは別の記事で話したいと思います。

 

Aブランド資産とD認知が無いなら、C商品パフォーマンスで勝負する

売上を構成する要素の中で、Aブランド資産とD認知がとりわけ大切であることを述べました。

では、Aブランド資産もD認知もないサークルはどうすればいいのか?について、ですが、その答えは…

C商品パフォーマンスを高める

であると思います。

 

この点、あぴあぴの経験を通じて、さくらが感じたことをもとにお話します。

私たち”あぴあぴ”のサークル立ち上げ期を振り返ると、「①:圧倒的に魅力ある作品(商品)を提供する」に全力を注いだと思います。

私たちが初めてイベントに参加したコミケC104の時のXのフォロワー数は3でした。 その次のイベントのコミケC105の時でも、Xのフォロワー数は20ほど…。

とてもD認知もAブランド資産も無いような状態です。 なので②についてはほぼ何もできていません。 (D認知も、これだけフォロワーが少ないとポストが外部露出しないので、インプレッション数もほぼ伸びません)

それでも、本格的に版画作品和装版を頒布開始したC105のときに、約50作品を頒布できたのは、値段を超える圧倒的な魅力ある作品・商品を用意することができたからだと考えています。

 

なぜ、①の作品力を向上させることに全力を注いだのかというと、さきほども触れましたが、シンプルに「そもそも、創業期のサークルには②は不可能だったから」です。

作品もまだ無い、Xのフォロワー数もほぼゼロ、コミケ・例大祭の空気感も知らない…、そんな私たちのサークルがSNSで役に立つ情報を提供できるわけがないのです。

サークル黎明期のお金も創作物もままならない時期に、不可能なことにリソースを割いていてはいけません

そのため、まずは1%の人にでもいいから、とにかく刺さる人には刺さる作品を仕上げることが、黎明期のサークルには必要であると考えたのです。

つまり、C商品パフォーマンスの向上に、すべてを賭けたのです。

 

また、もうひとつ①作品力向上にリソースを注いだ理由があります。 C商品パフォーマンスを向上させると、「このサークルの商品は間違いない」と、副次的にAブランド資産を向上する効果もあるのです。

なので、商品を磨くことは、リソース不足のサークル初期にとってはとても嬉しい、Aブランド資産とC商品パフォーマンスのふたつを同時に向上させることができるのです。

 

C商品パフォーマンスは、絵を上手くする以外にも、購入体験価値を向上する、鑑賞体験価値を向上する、他のサークル様には無い魅力を備える…など、色々な方法があります。

この点は、また別のnote記事で、私たちの商品開発や作品制作の話に触れながらまとめられたらと思います。

和装版 開発の様子(撮影2024年11月19日)


まとめ

大手でなく、D認知すらほぼゼロの状態から、2回目のイベント参加で約50名の方に作品をお迎え頂けた経験。 そして、その後1年ほどで累計440枚の版画をお迎え頂けた経験から得た知見が、これから創作活動をはじめようとしている方の参考になれば嬉しいなと思います。

 

最後に、本記事で触れた、方程式、方程式の各要素の定義、心理の流れ①~⑦をとりまとめておきます。

【方程式】
売上 = Aブランド資産 × B価格 × C商品パフォーマンス × D認知 × E配荷

 

【方程式の各要素の定義】

  • Aブランド資産:みなさま自身や提供する創作物に対する、お客様の信頼

  • B価格:頒布物価格

  • C商品パフォーマンス:(値段に対する)頒布物の持つ魅力度

  • D認知:そもそもイベント参加者はみなさまのことを知っているか

  • E配荷:物理的にその頒布物を提供できるか(≒搬入在庫量)

 

【心理の流れ①~⑦】
→①:D認知 みなさまのサークルや頒布物を知る

→②:E配荷 イベント参加で購入機会があると理解する

→③:Aブランド資産×B価格×C商品パフォーマンス お客様が頒布物の詳細を知る

→④:③で考えた結果、良さげなら、好感度(欲しいな、これいいな)が心の中で形成される

→⑤:お客様の頭の中で「購入したいグループ」に仲間入りする

→⑥:「購入したいグループ」内で、予算と相談し、競合に勝利して購入を決意する

→⑦:実際に購入する

 
以上について、何か聞きたいこと、掘り下げてほしいことがあれば、お気軽にコメントください。

最後まで読んでくださりありがとうございました!

一緒に創作活動を盛り上げていけたら嬉しく思います!

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