周りで支えてくれる全ての人々への想いの凝縮ー櫻坂46「The growing up train」歌詞考察 #144
新曲が出る、となって、特に最近はMVとストリーミングが同時解禁となることが定番となりつつあって。
そうなるとなかなかどちらも回すというのが物理的に難しくなっていくのですが、歌詞考察、ということをしようとするなら、敢えて映像を入れずに文字だけを追っていく方が正しいのかもしれません。
歌詞、起こしていきます。
Ah 空の色は(空の色は)
きっと青だ(きっと青だ)
思い込んでいないか?
そう僕は思う(僕は思う)
既成概念(既成概念)
信じていたもの疑え!
ずっと隣にいるのに(You're in my mind)
ただの友達だと思っていたんだ
これは解禁直後にも反応したんですが、私自身が既成概念とか固定観念とか、前例に倣うというのが本当に好きではなくて。
結局、既成概念などという言葉は、前例があるから生まれるものであって、でももちろん、そう思い込むことはわからなくもない。雲をつかむような話より、少しでもイメージしやすいもの、わかりやすいものにすがりたい。それはわかります。だからこそ、意識しないと打ち破れない。
何事も、過去にあったことが正しいとは限らない。次を予測する手掛かりにはなっても、それ以上でもそれ以下でもないので、いわば参考程度の比重のはずなんですが、どうしてもそこに寄りかかりたくなるのが怖いといえば怖い。理由は簡単で、そうならなかったときの応用が効かないからです。
で、これを櫻坂に置き換えて考えてみると、例えば櫻坂はこうあるべきだという考え方、こういう路線で、こういう曲調で、とどこか型にはめて考えていないか。逆にいえば、その型の外側の可能性は本当にないのか、という話に突き当たります。ただ難しいのは、可能性ではなく、その既成概念をBuddiesの側が求めてしまっていないか、ということ。
いえ、もちろん求めてもいいんでしょうけど、それを櫻坂のセールスポイントである世界観という言葉で表現すると、そこ以外の可能性は彼女たちにないのか、となるかもしれなくて。
今回の14th、賛否もあるらしく。
私は賛しか目にしてないんですが、否があるとしたらその一つの原因は、もしかしたら既成概念を押し付け過ぎていることにあるかもしれません。
でも。
櫻坂は可能性しかないグループです。
彼女たちが挑戦したいことをすればいいし、結果など考えずに突き進む、それもまたtrainではないかとも思います。
長いトンネル抜けて
不意に眩しい 光が溢れる
青春はいつも
暗闇の中 手探りするものだろう
そう思い通りにならない(ジレンマ)
大人へのTracks 錆びつかないように
The growing up train
前回のnoteで、欅坂も櫻坂も、そして彼女たちの未来も救ってくれる曲だ、という趣旨のことを書きました。
欅坂後期とも、櫻坂初期とも思えるのがこの部分で、まさにコロナ期は「長いトンネル」だったと思います。
トンネルを抜けたと実感できたのは、それこそスタオバの頃ですかね?
ね、夏鈴ちゃん笑
人生とは、とか言い出すと説教じみてしまうので本当はイヤなのですが、でもこの年齢まで生きてくると、老婆心ながら、後の世代に伝えたいこと、というのはあって。
「長いトンネル」ってのは、悪いことばかりでもないんですよ。もちろんそのときには感じないことではありますが。
アイドルを追うようになって痛感したことがあるんですが、それは、あんなに煌びやかな世界に生きているように見えるアイドルでも、それは試行錯誤したアイドルたちなりの完成型をみているのであって、それ以外はまさに地道な努力がほとんど。それを知って、それでもなお彼女たちを叩くなど、そんな外道なことは私にはできないのです。
それも誰よりよくご存知のはずの運営、ご存知のはずの秋元御大だからこそこの言葉を彼女たちに歌わせることができるのかなとも思います。
そして、すべては「大人」へとつながっているわけで。
そのときに必要な経験は、やはり「長いトンネル」なのかもしれません。
でも、それは間違いなく大切な経験なのであって。
櫻坂で言えば、改名直後の黎明期はまさしくそんな時間でした。
彼女たちは必死で進もうとしているものの、それが正解なのかは誰にもわからず。
なんなら、主導している運営すら、その道が正解だと胸を張って彼女たちに示せたかどうかは疑問です。
それでも、信じるしかなかった。
そんな信念は、その後大きな答えとなって返って来ることになります。
Ah 夢を見ても(夢を見ても)
眠れなかった(眠れなかった)
やりきれない夜明けよ
もう 手の届かない(手の届かない)
星も消えて(星も消えて)
希望という陽が昇る
なぜ 涙が溢れる?(So suddenly)
生きるって素晴らしい
君に教えられたよ
ここでポイントなのは、「君」だと私は思っていて。
「君」とは、誰なのか。
櫻坂メンバーから見た「君」だとしたら。
それはBuddiesであると、私は敢えて捉えたいと思います。
先ほどの話と地続きになりますが、彼女たちがことあるごとにBuddiesへの感謝を口にしてくれるのは、私たちにとってはこれ以上ないくらいありがたいことなんですが、それは彼女たちの心からの言葉だと信じられるからです。
いくらなんでも、お世辞で言っているのか、本心なのかは見分けがつく。
光がどこにあるのか、どこを照らしているのかさえわからなかったあの時代から見続けている者がいて、彼女たちにとっては、誰かにちゃんと見守られていると思える安心感は相当なものだったと思います。それは私たちが手前味噌で申し上げているのではなく、立場を変えて想像してみてもそれはよくわかるのです。
それを心底感じているとしたら、その存在に対して深い感謝の念を抱くのは当然の話です。だから心からの言葉だと私たちも信じられる。
生きるって素晴らしい
君に教えられたよ
初期の頃のあの「Buddies」という曲の歌詞もそうでした。
元気かい?君に会いたかったよ
まさしく、彼女たちから私たちに向けたメッセージだと受け取りました。
櫻坂は、そして秋元御大はたまにこれを仕掛けてくれます。
思い悩んだ日々も
愚直なほど ただ走り続け
立ち止まらなかった
何をしても後悔だけ迫って来る
すぐ 自信なくして彷徨う(彷徨う)
僕が強くなるにはどうすればいいんだ?
The wisdom train
もうこのあたりは、隠そうともしない、というか。ストレートと言ってもいいくらいの宛て書きではないですかね。
誰のインタビューか忘れましたが、誰かが言ってた記憶があります。
強くなりたい。
メンバーを、みんなを守れるくらいに強くなりたい。
その言葉をふと思い出しました。
強いとは、攻撃性ではない。
大切な存在を守るためにも、強さは必要で。
その人を守るためには、自分が折れてはいけない。その折れない強さが欲しい。
そういうことだったんだろうと思います。
人は誰も(ontheir path)
理由もなく(旅に出るよ)
Great Journey
何を求めてる?
言い訳できないよ(行き先)
若さとは無知なんだ(Let it be)
突っ走れ
wow wow
Cメロ。
そもそも、この「The growing up train」というタイトルから結構気になっていましたが、train=列車、という直訳で一点突破していいのだろうかと。成長する列車、はやはり違和感なのです。
名詞のtrainは「連続するもの」というのがそもそもの意味だった気がするので、その意味でこの曲の場合は「過程」という意味が最も当てはまる気はします。
だとすれば、人生を旅に例えたこのCメロは秀逸。
そして。
あのティザーの文字。
若さとは無知なんだ
これってなんですかね、誰が誰に向けて言っているのか、ということにもよると思うんですが、明らかに秋元御大から櫻坂へのメッセージというか。
知る、ということも大切だけど、知らないからこそできることというのも確実にあって。
でも敢えてそこに付け加えるとしたら、それはほんの少しの勇気、だと思うんですね。
今の子どもたちと接していると、実に臆病なのが多い。
知らないからやめておく、という選択をする子が本当に多いです。
若さは、無知でいい。
でもそこからの行動には勇気が伴います。
せめてそこから先、一歩でも足を踏み出してほしい。
知らないからこそ、やってみる。
これがこの後の人生に、きっと生きるはずです。
櫻坂には、常に一歩踏み出してほしいです。
不安は常にあるでしょうけど、大丈夫。
私たちが、いる。
どんなトンネル抜けても
また近づく 孤独の時間だ
ここが落ちサビ、ということになるんでしょうが、歌詞考察をしていて最も驚いたのはここです。
1番は櫻坂のグループカラー。希望に溢れた歌詞でした。
それに対して2番は、そんな中でも本当は不安がある。それをどう解消していけばいいかという葛藤。でもその葛藤はきっと前向きで。前を向くからこそ襲われる不安に勝ちたいという意思表示でした。
でもここだけ何かテイストが違うんです。
長いトンネル抜けても、待つのは孤独の時間だ、と。
孤独。
そう、それはまさしく…
欅坂の世界。
ラスサビに続く、この最も盛り上がる箇所で、希望に満ちあふれる歌詞を歌うのではなく、孤独に身を置く人を、藤吉夏鈴のソロで救う。
これで、はっきりした。
やはりこの曲は、櫻坂と、その地続きである欅坂の世界を、ともに救うためにあるんだ。
たとえ寂しかろうと、大好きな人であろうと、誰かと一緒にいる時間は限られています。
一人でこの世に生まれ落ち、一人で人生の終焉を迎える。
孤独こそ、生き物の本質だと私は思うのです。
あれだけ信頼できる仲間に囲まれている彼女たちが、それでも孤独を歌うというここに、やはりグループの存在価値があると。
私は欅坂の頃からずっと、そんなふうに思っています。
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noteの中でも、櫻坂46・日向坂46に特化した内容ですので、特に二つのグループの推し活を経て、皆様に文章で還元できるよう努めてまいります!
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