スペックで買って、感情で売った。11台それぞれの別れの理由
カメラを買うときは、みんなちゃんと理由があります。
スペック表を眺め、YouTubeのレビューを何本も見て、価格.comの口コミを読み漁って、「これだ」と確信して買う。どのカメラも、購入した瞬間は「もう次はない」と思っていました。
でも、売るときの理由は不思議と、スペックと関係ないことがほとんどでした。
「重かった」「なんか違う気がした」「ふと欲しいものが変わってしまった」そんな、カタログには一行も書かれていないことが積み重なって、気がつけばまた売り場へ足を運んでいました。
2年で11台を売買してきました。今日は購入理由ではなく、別れの理由だけを正直に書いてみようと思います。
なお、「2年で11台買い替えた」をテーマにした有料記事を4本書いており、この4本をまとめたマガジンを作成しています。1本ずつよりもマガジンとしてまとめて購入いただいた方がお得に設定していますので、もしよろしければこちらも読んでいただけると嬉しいです。
Canon EOS R8|フルサイズ入門。でも「バランスが悪い」という現実
はじめてのフルサイズ機として選んだのがCanon EOS R8でした。軽量なフルサイズ機として話題になっていて、「これなら持ち出せる」と確信して買いました。
写りは正直、感動しました。フルサイズの階調の豊かさというやつを、はじめて体感した瞬間でした。

ただ、問題はレンズでした。軽いボディに合わせようとコンパクトなレンズを選ぶと、APS-Cでも同じじゃないか、という話になります。かといって、いいレンズを付けると途端にバランスが悪くなる。さらにRFレンズはそもそもお世辞にも安くありません。
しばらく使ってみて気づいたのは、「ボディだけ軽くてもダメ」という当たり前のことでした。システム全体で軽くないと、僕にとっては意味がない。その気づきを最初に教えてくれたのがR8でした。
別れの理由:ボディは軽いのに、レンズを付けると重い。それでは意味がないと知りました。
Nikon Zfc|惹かれたのはデザインで、つまずいたのもデザインだった
Zfcはそれまで所有していたGRⅢ Diary Editionを下取りに出して、ほぼ持ち出しなしで買えてしまったのが運の尽きでした。「お財布へのダメージが少ないなら…」という甘い言い訳とともに購入しました。
写りはとても好みでした。Nikonらしい自然な色。D5300を使っていた頃を思い出す。「あーやっぱりNikonだな」という感情を呼び起こしてくれました。

でも、グリップが皆無なんです。このカメラは小さな単焦点と組み合わせてなんぼのカメラで、そこに合わせた使い方をすればきっと最高だったと思います。でも僕はそれが分かっていながら、ちょっと大きめのレンズを付けようとしてしまいました。分かっていたのに。
ちなみに半年後に、Zfでも全く同じ失敗をすることになります。本当に学習しない。笑
別れの理由:グリップのないデザインが好きなのに、グリップが欲しい使い方をしようとしていました。矛盾に気づいたのは売った後でした。
Nikon Z50Ⅱ|正解だったのに、正解と思えなかった
Z50Ⅱは、たぶん11台の中で一番「正しい選択」だったと思っています。APS-C機の中では優秀なAF、Nikonのレンズ資産が使える、バランスもいい。スペックで見れば非の打ち所がありません。
でも、なんか「特別感」がなかったんです。
これは完全に僕の問題なのですが、カメラって性能だけじゃないんだなと、このカメラで初めて気づきました。「このカメラで撮りたい」という気持ちを呼び起こすものが、僕には必要だったらしい。Z50Ⅱには、どうしてもそのときめきが見当たりませんでした。

カメラ選びにおいて「正解」と「自分に合う」は、必ずしも一致しない。これはZ50Ⅱが教えてくれたことだと思っています。
別れの理由:正しかった。でも好きじゃなかった。それだけです。
Nikon Z5|唯一、手放していないNikon
Z5だけは今も手元にあります。なので、「別れ」の話は今のところできません。
ただ、一度手放しかけたことがあります。重さとの戦いが続いていた時期に、「もうフルサイズをぜんぶ手放そうか」と悩んだことがありました。
でもそのとき、Z5にオールドレンズを付けて撮ることの「不便な楽しさ」が、かろうじて引き止めてくれました。マニュアルフォーカスで、ピントを合わせて、シャッターを切る。効率とは真逆の、大人の趣味の時間。今もそれだけのために、Z5だけは残しています。

現在:重さに負けそうになりましたが、オールドレンズの沼が引き止めてくれました。
RICOH GRⅢx|今も現役。別れる気が全くしない
GRⅢxも手放していません。
むしろこのカメラとの出会いが、僕のカメラとの付き合い方を根本から変えた1台だと思っています。「撮りたいと思った瞬間に手元にある」という当たり前のことの価値を、GRⅢxが教えてくれました。
ポケットから出して、片手で起動して、片手でシャッターを切る。子どもと手を繋ぎながらでも撮れる。これが、他のどんなスペックよりも僕には大事でした。

現在:バッグの定位置に鎮座中。手放す未来が想像できません。
Nikon Zf|わかってた。わかってたのに買ってしまった。
Zfは「わかってた」の極みでした。
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2年で11台のカメラを買い替えた男の実体験
カメラを趣味にしている人なら、一度は経験する「機材の沼」。 僕の場合、その沼は少し深すぎました。2年間で11台のカメラを買い替え、使った金…
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