写真でタイムスリップ。日本の空気感を再現する4つのLightroomプリセットを作りました。
最近のデジタルカメラやスマートフォンは非常に優秀で、誰でも高精細でクリアな写真を撮ることができます。しかし、フィルムカメラの流行からもみられるように、その綺麗すぎる写りに物足りなさを感じている方も多いのではないかと思います。
今回は、日本の激動の4つの時代—1960年代、1970年代、1980年代、1990年代—の空気感を再現するLightroomプリセットを作成しました。各年代におけるプリセットのイメージと、それぞれの設定を紹介していきます。
この記事を購入いただくと、それぞれの年代をイメージしたLightroomプリセット4つをダウンロードすることができます。
作例
1960年代:映画『ALWAYS 三丁目の夕日』のような濃厚な夕暮れのノスタルジー。

1970年代:どこか泥臭くも人間味溢れる気だるいストリート感。

1980年代:バブル期に向かう活気に満ちた、ポップで鮮やかな世界。

1990年代:トレンディドラマやJ-POPのCDジャケットのような、淡く切ない透明感。

説明・特徴
各年代の詳しい解説と色味の特徴をご紹介します。
1960年代(昭和30年代):「三丁目の夕日」の濃厚な夕暮れ
◆ どんな時代?
東京タワーが完成し、新幹線が開通するなど、日本全体が驚異的なスピードで豊かになっていった高度経済成長期の始まりの時代です。映画『ALWAYS 三丁目の夕日』に描かれているような、人と人との繋がりが濃く、どこか泥臭くも温かい、誰もが明日を信じていた熱気にあふれています。
◆ 色味の特徴
このプリセットでは、そんな時代が持つ「夕暮れ時のノスタルジー」や「セピア・オレンジがかった温かみ」を表現しています。思い切って黄色・オレンジ寄りにして、昭和の力強さを出すために明暗差をつけています。

1970年代:気だるさと情熱が同居する昭和のフォーク
◆ どんな時代?
高度経済成長の熱気が少し落ち着き、若者たちの間でフォークソングやジーンズ、ヒッピーカルチャーなどが大流行した時代です。学生運動の余韻や、少し気だるく、だけど内に情熱を秘めたような、独特のビターで人間味溢れる空気感が街に漂っていました。
◆ 色味の特徴
写真には全体的にくすんだ緑や黄色を加え、強いコントラストと、ざらざらとした強い粒子感を与えることで、当時の少し影のあるストリート感を表現しました。独特の泥臭い渋みを出すとともに、枯れたようなくすんだ緑を取り入れています。

1980年代:華やかでポップな、バブル期の眩しいエネルギー
◆ どんな時代?
日本中が未曾有の好景気(バブル経済)へと突き進んでいった、とにかく明るく華やかな時代です。シティポップが街に流れ、ネオンが輝き、人々はカラフルなファッションに身を包んでいました。誰もがポジティブで、ポップなエネルギーに満ちあふれていた時代です。
◆ 色味の特徴
このプリセットでは、街の豊かさと活気が伝わってくるような鮮やかな原色と、元気なゴールドの光を引き出しています。レッド、オレンジ、ブルーの彩度をやや強めに引き上げており、街のネオンや原色がポップに映えるようにしました。

1990年代:平成レトロ。淡いJ-POPの空気感。
◆ どんな時代?
バブルが崩壊し、どこか落ち着いた、あるいは少し冷めた空気感が広がった平成初期の時代。ミリオンセラーを連発するJ-POP黄金期を迎え、トレンディドラマや、使い捨てカメラの普及による「日常スナップ」が流行。少し切なくもエモーショナルな若者カルチャーが花開きました。
◆ 色味の特徴
あの頃のCDジャケットや雑誌のような、柔らかく淡い発色、少し青みがかった爽やかな空気感、ローコントラストで少し切ない雰囲気を表現しています。マットな質感と色褪せた感じを出しつつ、ソフトフォーカス気味にして優しさを出すようにしました。

なぜ作った?
冒頭の作例に使った大阪駅のホームの写真を使ってLightroomで色々遊んでいてときに、あれも良いなこれも良いなと感じて一つに決めきれなかったので、色んなパターンを作っていました。そこでふとレトロな印象になった1枚があったので、年代別でプリセットにしてみるのも面白いかなと思いました。
冒頭の駅構内の写真だと色々な情報があるのでより色味が強調されますし、おそらく夕暮れや夜の商店街みたいな場所だとさらに良いと思います。一方で、海辺の写真は昼間の明るい時間帯だったので、色の変化が極端になってしまうかもしれませんので、その場合はかすみ除去や明瞭度で調整してもらえると良いかと思います。
ぜひこのプリセットを活用して楽しんでいただけると嬉しいです。
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