☆【小説】「龍と空色の歌」第29話【創作大賞2025応募】029 〜GWSP
割引あり
第二十九話 一九八九年
──研究室(二) 龍
レモカにしてみれば今の研究をしているのは、神にでもなりたい気持ちがあって宗教学に落ち着いたのだ。
彼女には救い出したいものが多くある。でもいくら研究をしても予言ができるようになる訳でもなく、紋切り型な結果論の集まりを見せられている気分で過ごしている。
宗教論は考古学的に研究する過去の文献で現存するものを調べあげるものなので仕方がない。確かにそういう面はある。でも、新たに起きる事象に関与できなくてはつまらない。
どんなに研究を深めても、ただの心理カウンセラーみたいなものにとどまるのではないか。それはそれでいいのかもしれないが、レモカとしては神の存在に触れてみたいと思っている。
柏木がレモカを神呼ばわりするのは全くのギャグだ。
柏木の研究には何かがあるのだろうか。以前、神のような全知全能のシステムを作る研究している、と言っていたのを思い出していた。
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