SCI 0.726——銀鮭は「注意域」に留まり続ける 4月末更新
詩吟
鱗光る 値は動かず 春の末
時給また わずかに上がれど 海は遠し
最新SCI(2026年4月末)
SCI = 銀鮭卸売価格 ÷ 東京アルバイト平均時給
= 1,065円 ÷ 1,467円
= 0.726

前回(3月31日):0.720
変化:+0.006(微悪化)
関連銘柄 終値(2026年5月1日)
🐟 水産
極洋(1301)4,525円 +20(+0.44%)
ニッスイ(1332)1,207.5円 -16.0(-1.30%)
Umios(1333)1,309.0円 -16.5(-1.24%)
ニチレイ(2871)1,891.0円 +4.5(+0.23%)
ヨコレイ(2874)1,653円 ±0(0.00%)
オカムラ食品工業(2938)1,194円 -16(-1.32%)
ニチモウ(3237)2,223円 -23(-1.02%)
フディソン(3153)837円 +2(+0.23%)
ヨンキュウ(9955)2,800円 +20(+0.71%)
魚力(7596)2,240円 ±0(0.00%)
魚喜(3038)1,000円 -1(-0.09%)
東洋水産(2875)10,655円 -135(-1.25%)
阪和興業(8078)1,634円 +21(+1.30%)
松田産業(7456)6,700円 +60(+0.90%)
大冷(2883)1,982円 -11(-0.55%)
フィドワン(3172)1,102円 -12(-1.07%)
中部飼料(2286)1,682円 -5(-0.29%)
🏢 水産物卸
OUGホールディングス(8041)3,935円 -20(-0.50%)
中央魚類(8030)3,785円 +20(+0.53%)
築地魚市場(8039)4,035円 ±0(0.00%)
中部水産(9230)2,970円 ±0(0.00%)
マルイチ産商(3236)1,149円 -3(-0.26%)
横浜丸魚(7596)1,565円 ±0(0.00%)
横浜魚類(7534)622円 ±0(0.00%)
大水(7530)387円 -3(-0.76%)
分析
■ 「改善していない」理由
前回から卸値は1,050円→1,065円(+15円)、時給は1,465円→1,467円(+2円)。時給の上昇幅がわずか2円にとどまったため、卸値上昇を吸収できなかった。「給料が上がれば魚が買いやすくなる」という期待は、現実には機能していない。
■ 東京都・職種別平均時給トップ10(2026年4月、バイトル掲載)
1位 選挙関連 2,952円
2位 イベントコンパニオン 2,524円
3位 看護師・准看護師 2,317円
4位 薬剤師 2,315円
5位 インフラエンジニア 2,044円
6位 採点・添削 1,982円
7位 訪問介護・看護 1,939円
8位 アンケートモニター 1,882円
9位 建築・建設・土木作業 1,861円
10位 企画営業 1,844円
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全職種平均 1,467円
銀鮭が「高い」かどうかは、あなたの職種で決まる。看護師(2,317円)でSCIを計算すると0.459——安全域に入る。しかし平均時給(1,467円)層にとっては0.726、注意域のままだ。
※ 最低賃金(1,226円)水準で働く層のSCIは0.868となり、警戒域に達する。「平均」は実態を過大評価している可能性がある。
■ 円買い介入か——4月30日、最大5.5兆円規模の可能性
4月30日夕方、ドル円が160.7円台から156.9円台へ急落した。財務相発言が直接の引き金とされていたが、その後の報道でより大きな動きが明らかになった。日銀の当座預金予想と短資会社の予測に最大約5.5兆円の乖離が生じており、市場では政府・日銀による大規模な円買い介入が実施された可能性が指摘されている(ロイター、2026年5月1日)。
円高が定着するかどうかは今後の動向次第だ。ただしチリ産銀鮭の卸値への反映には1〜2ヶ月のラグがある。次回5月末のSCI更新で数字として現れるかどうかを注視したい。
■ 日本は銀鮭を買い続けられるのか
輸入は続く。しかし「安定調達」と「輸入継続」は別の話だ。円安と購買力低下により、日本はチリ産銀鮭の国際調達競争において価格競争力の低下が懸念される。上位グレードの安定確保が難しくなる中、小売価格の上昇圧力は続く。「誰もが手頃に買える銀鮭」は、静かに終わりに向かっている。
■ 銀鮭は「庶民の魚」であり続けられるか
最低賃金付近で働く人口は多数派に近い。平均時給1,467円は高時給職種に引き上げられた「上澄み」だ。実質的な購買力を持たない層が増え、サーモンを買えない人口が静かに拡大している。小売の鮮魚コーナーが縮小し、購買機会そのものが失われれば、需要はさらに萎む。「魚離れ」は好みの問題ではなく、価格の問題だ。
■ サンマと銀鮭——価格構造の本質的な違い
かつてサンマは大衆魚の象徴だった。しかし漁獲量の長期減少と価格高騰により、小売価格は参考値で1kg換算2,000円超に達した時期もある(2023年、各種市場データ参考値)。東京平均時給でSCI換算すると約1.49——すでに危機域を超えていた可能性がある。
サンマのSCI上昇は「日本の海が壊れていく」シグナル——資源枯渇と気候変動の問題だ。銀鮭のSCI上昇は「日本の購買力が世界に負けていく」シグナル——国力の問題だ。前者は自然資源の問題、後者は円安と輸入依存構造が是正されない限り悪化し続ける構造問題だ。
■ 参考:魚種別SCI比較
※以下はすべて参考試算値。一次ソースの確認状況・季節変動により数値は変動する。
🐟 チリ産銀鮭(輸入養殖)
卸値 1,065円 SCI 0.726 ⚠️注意域
🐟 ノルウェー産サバ(輸入天然)
卸値 950〜1,000円 SCI 約0.66 ⚠️注意域
🐟 国産養殖マダイ(国産養殖)
卸値 約1,100円 SCI 約0.75 ⚠️注意域
🐟 サンマ(2023年参考値・国内天然)
卸値 約2,000円超 SCI 約1.4〜 🔴危機域
🐟 国産養殖ブリ(冬季参考値・国産養殖)
卸値 約2,300円 SCI 約1.57 🔴危機域
大衆魚の代表格であるサバにも価格上昇圧力が及びつつある。各種報道によると2026年の北東大西洋サバ漁獲割当は大幅削減で合意されたとされており、今後の動向を注視したい。
免責事項
本記事は情報提供を目的とし、投資勧誘・投資助言を構成しません。掲載データは公開情報をもとに算出した独自指標および参考試算値であり、正確性を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。
© サーモンクラッシャー
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