パリピの世渡り
ここは東京都内。
23区から離れた静かな街。
大きな団地の1室が我が城。
私は花村硝子。
アラフォー。
そしてー
「ねぇママ〜、そろそろママのグミがなくなるよ?」
最近、お菓子の在庫管理を始めた娘のミンちゃん。6歳。
「よし、買おう!」
「君が決めるんかい」
娘は買い物が好き。
自分の欲しい物だけでなく、買い物をすることに喜びを得ているようだ。
スーパーに着くと、カゴとカートを取りにいき颯爽と歩き出す。
「ママの好きなシュワシュワ、これも買いましょう!」
アルコール5%の缶がカゴに入る。
「お気遣いありがとう」
「あと〜ラーメンもなくなっちゃう」
「カップ麺は毎日食べないよ。土日のどっちかだけ」
「え〜買うよぉ」
頬を膨らませたかと思うと、目線は次の場所へ行く。
「あ、玉子ももうなくなるよ?」
「え、マジか。それは買っておこう」
どうして、そんなに詳しいの?
小さな牛乳のパックに目を光らせる。
「あ〜なんか喉乾いちゃった」
「……」
聞こえないフリをして、大きな牛乳をカゴに入れる。
「あ〜なんか喉乾いちゃった」
その言い方は始めて言うかのように、テンションを下げない。
「お茶がリュックに入ってるよ」
「牛乳飲みたい!!」
母子揃って牛乳大好き。
娘には小さな牛乳。
自分にきな粉豆乳をカゴに入れる。
「やった〜!嬉しい!」
スーパーに来て、お菓子か飲み物を買って、近くの公園で飲むのがルーティンになってしまった。
己を曲げない。
己の欲望は、しっかり推す。
でも、人の好みもちゃんと覚えてる。
パリピは、なんだか世渡り上手だ。
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