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釧路・根室巡検 day3

巡検最終日。3日目。
ずっと曇りだったけどめちゃくちゃ晴れた☀️
2日目までは曇りでめちゃくちゃ寒かったけど、晴れて暖かくなった。
でも晴れると影が入っちゃって写真が撮りづらいので、巡検的には曇りが最高らしい。

行きの車の中で地学教授と地学生たちと会話。
修論は何を研究するのかと聞いていたら
「地質図をつくるんですよ」
とのこと。
もちろん地質図をつくるだけではなく他の研究もあるみたいだけど、
「地質図ってもうあるのに、自分でつくるってどういうこと?」
と疑問に思ったので、色々と聞く。

今公開されている地質図は産総研などが管理しているもので、隅々までくまなく実地で見る訳にもいかないので計算して作られている部分もある。そういうところに実地で足を運んでみると、公開されている地質図とは実は違ったということがよくあるらしい。
・地質図は変わることがある
・Googleの地図みたいに随時最新情報が更新されるものではない
というのは知らなかった。
wiki地質図でみんなの調べた最新の地質図が載ってるものつくれたら面白いのにねと話しておりました。

ちなみに、地質図は基本的に2Dの表現だが、分かる人には3Dで理解することが可能らしい。
昔野球部のマネージャーでスコア付けをしていたとき、どうしても球種が見分けられなくて球種の書き分けができなかった。地質図も玄人にしか見分けられない世界があるということか。

そして今回地学生がスマホで地質図を見てたので、それ何?と聞いたら地質図を見れる「スーパー地形」というアプリがあるらしい。
ハイテク地学第二弾。

早速私もダウンロード。
地学生に
「地質図V2と地理院地図の重ね合わせが良いです!」
と言われてその通り設定。
こんな感じで見れる。
北海道の東側は
知床は火成岩地帯で伊豆半島みたいに島がやってきて付加体としてくっついていて
堆積岩地帯の根室とは全然違うってことがよく分かる。


最終日最初の巡検スポット。

がけ崩れ多いらしいので充分注意して行く。
よく分かってない素人は行ってはいけない場所。

密漁禁止の看板がお出迎え。
禁止されている密漁対象たちが豪華過ぎて
何かのお品書きみたい。
密漁禁止対象の花咲ガニの赤ちゃんの死骸が大量に。
確かにたくさん生息しているっぽい。
観察対象の露頭へ向かう
52MA(5200万年前)の潮見層
シルト層で生痕化石だらけ。
化石も結構出る。
シルトは、砂粒よりももっと細かい土粒子のことみたい
地学生がペンを置いて撮っていたので
私もついでにパシャリ。
ペンの指す先は生痕化石だったっけか。
こんな感じで景色もよいところ。
潮見層の上にはでかい礫岩。
こちらは40MA(4000万年前)の浦幌層群の別保層。52MA潮見層と40MA別保層の間に12MAのギャップが。この間は陸で風化したことが分かる。
別保層の巨大礫岩が崩れたところ。
深海底が隆起して、削られて
土石流で一気に大量の土砂がきて圧力を受けて沈む。
その境目。
もっさり礫岩とパリパリしたシルト層の顔が全然違う。
木片がたくさん入ってるので
陸成層(陸上でできた地層)というのがよくわかる。
この木片も圧力を受けて炭化してるね。
通常地層は深海底など水の底でできるんだけど、
陸上では風化したり、むしろ削られたりして
地層としては残りにくいんだって。
上が礫岩の地層。
境目が分かりやすい。

少しだけ移動。

先ほどの礫岩の別保層のさらに上にある地層まで移動。
先ほどの地層とは表情が全然違う。
川底にできる地層のトラフ型斜交層理。
流れる水によって川底に砂丘が形成され
それが移動して雪崩が起こる過程で斜交層理ができる、
デューンと呼ばれる地形。
流れが速いとこういう感じで大きな層になるらしい。
デューンだらけの斜交層理は
川底でできた陸成層ということがわかる。
流速と流れ方によってデューンができるかが決まる。

ちなみに、タービダイトにデューンはほとんど見られなくて、タービダイトができるのは海か湖がほとんどだそう。
深海底でできた泥の地層はパリパリ薄い葉理がよく見られたけど、川底でできた地層って全然見え方が違っておもろい。

こちらはデューンが玉ねぎ状に風化したもの。
なんだか恐竜の目みたい👀

また少し移動してさらに上の地層を見に行く。

こちらは先ほどと流形が異なる春取層。
斜交層理だらけ。
こんな感じでところどころに木片入り
さっきのデューンの地層は海に近い網状河川で
ここは海から離れた蛇行河川の地層。
蛇行河川は氾濫しやすくて
氾濫したときは泥が溜まり
流れが安定してるときは砂が溜まる。

今日見てきた地層は下から
深海(堆積層)→隆起して陸上へ(礫岩)→海進により海に近い網状河川(デューン)→海退により海から離れた蛇行河川
という感じで、地形が隆起したあと海に近づいたり離れたりする過程がよく分かる地層でした。
こんな風に海進と海退がなぜ劇的に変わるのかはよく分かってないけど、千島島弧の衝突が原因か?と言われているらしい。

地層見るだけでこの過程が分かっちゃうのが本当にすごすぎる。
何の知識もないと、ただ「地層だなあ」としか分からないけど、地学メガネをかけて見るとその土地の地質的な歴史が丸わかりになるのが感動✨️
私は歴史大好きなので、歴史メガネさえかけて見れば何もなくとも歴史的な舞台であれば場所を示す石柱一本だけでも嬉しいし妄想もできるもんだけど、地学メガネはもっとすごいわ。

上の方に石炭層が見える。
真ん中は泥の層で、下が砂の層。
石炭の層から学生が石炭を取って見せてくれた。
圧力を受けたのでパリパリに薄くなってる。
実際に触るとパリパリと崩れやすい。

ここは昔、太平洋炭礦という炭鉱があったみたい。展示館は行かなかったけど近くに展示館もあった。

海底に向かってトンネルで向かって、海底の地下10キロのところを掘削するらしい。
日本の炭鉱は大体どこも40MA(4000万年前)の地層にあるらしい。
石炭は大体3億年前の石炭紀の地層から取れるもんだと思ってたけど違うんだと初めて知った。ほんと知らないことだらけだわ。

この黄色は割れ目に沿って水が上がってきたところが
酸化した色だそう

またもう少し歩いて移動する。

途中に大規模な太陽光発電が。
今回はこんな規模じゃなく
もっと大きな太陽光発電所を何箇所も見た。
調べたら北海道の電力は
40%がクリーン・エネルギーで占めているらしい。
でも作った電力を送電する能力が追いついてなかったり
釧路湿原への環境問題とか
使えなくなった時の廃棄物問題とか
外資がけっこう入ってるとか
色んな問題も出てきているようす。
春取層の裏側へ向かう
さっきの地層の裏側
春取層の上は天寧層
境目にはここにも石炭層が
天寧層は礫岩層で赤いチャートが急に混じり始める。
根室層群と浦幌層群の下側は黒玉の礫なのに
天寧層には急にチャートの赤玉が混じり始める。
層がくっきり分かりづらいけど薄っすら層を成していて
斜交層理もある。
こういうの見ると、昨日まで見てきた地層が
異常にくっきりしてたんだなとよく分かる。
天寧層を近くで見たところ。
チャートの赤玉がちらほら見える。
チャートの供給源は所帯(ところたい)という所らしい
石炭層を近くから見たところ。
湿原がつぶされて石炭層になったみたい。
またしても地学生が石炭を取ってきてくれた。
匂いをかぐと墨汁の香りがする!笑
懐かしい書道の香り。

最後の巡検スポットへ移動。

名前の通り昆布がたくさん落ちてる!
湧別層の地層
氾濫原と思われる泥の層に木炭が
地層の中の礫がボロボロ崩れて下に落ちてる
こうやって赤い砂浜の一部になる
美味しそうな昆布たち
昆布の香りが立ち込めている
シジミの化石があちらこちらにあった
ここは汽水域だったらしい
牡蠣の化石も
こんな感じでパリパリと剥がれる地層のあちらこちらに
シジミの化石たち。
「化石でも新生代の化石だと今とあんまり変わり映えしないから面白くないんだよな」
と地学生がつぶやく。
アンモナイトとかの方が嬉しいらしい。
ここも道なき道を行く。
途中現地のご婦人に「何をされてるのかしら?」と
声をかけられたので
「地学の教授と学生たちがフィールドワークしてます」と伝えたら納得された様子。
私はただの一般人ですけれども😂
これは海の中の地層で
穴を掘る生き物の生痕化石。
分かるかな?
学生の置いたスケールも一緒に写ってる。
うねうねしたのが生痕化石
これも何かの生痕化石らしい
鳥の集団もおられました
ここは内湾の汽水域の地層。
舌辛層の下に湧別層。
この地層は日本で最も立派な斜交層理が見られるところで薄い泥の層が挟まっている。
こんなに巨大な斜交層理は
潮位差が4メートルないとできないらしい。
日本ではあんまりないけど
世界では見られるところもあるとのこと。
境界線には牡蠣の化石やノジュールが

こちらで見どころ終わり。
みんなで記念撮影してから後は車に戻るだけだけど、帰路もまだ観察対象たっぷり。

穿孔貝のあと?
帰り際にまたシジミ
分かりやすく牡蠣
風化して脆いところが削られて穴になっている
振り返って見ればなかなかの絶景
上を見上げると鳥が巣をつくってた
お土産にチャートの石ころをいただきました

これで長かった巡検コース全て完了!!
先生方のガチながらも分かりやすい説明に、参加者に教授&知識豊富な学生たちという優秀な方々に囲まれて心から幸せな巡検でした。

この巡検に誘ってくれて声をかけてくれた友人でもあるジオガシ旅行団のみちこさんにも心から感謝✨️

ちなみに、ジオ菓子は地質に関係するものを精巧に再現したお菓子で、美味しく地学を学べてしまう素晴らしいお菓子!!

私のお気に入り三大ジオ菓子はこれ。

柱状節理クッキーは普通に美味しくて感動する。
柱状節理にしか見えないのに美味しいなんて技術がすごすぎるわ!!

富士山スコリアは、ぜひ本物の富士山のスコリアが転がっているところで食べて欲しい。脳がバグるとのうわさ笑
味も美味しいのに、本物のスコリアにしか見えない。

伊豆石安山岩は灰色の見た目なのに、オレンジの味がするという意外性!
美味しくてほどよい硬さ。矢穴つきの石(?)を食べられる経験なんてそうそうない!!

私のレポ見て、もし巡検に参加したいなーと思っていただけたならこのツアーはめちゃくちゃおすすめです。
私が地学にハマったきっかけをくれたのはまさにみちこさんのジオツアーに参加したから。
最初は仲良しのママ友がJAMSTECの公開デーに参加したときに
「なんかめちゃ面白いお菓子売ってたよ!!」
と教えてくれて、ジオツアーというものがあるらしいから子どもたち連れて行こう!となって参加したのがきっかけ。
なんと、申し込んでから台風やらなんやらで2回も流れてそれでも諦めずに3回目の正直で何とか参加できて、案内してくれたみちこさんと意気投合!
ジオツアー自体もめちゃくちゃ楽しくて、そこから一気に地学への興味が沸いた感じ。
これでも最初は石好きの人の気持ちが全然分からない系の人だったのに、現地に行って地形の美しさと、知識をもって見る目が変わると情報量がこんなにも増えるのかと衝撃受けました。
この驚きと楽しさは色んな人にもぜひ体験してほしいなって思います。

今回の巡検はかなーりレベル高かったものの、本当に楽しかったのでまたガチ巡検に参加するつもり❤️‍🔥

帰り際にここへ寄って遅めの昼ごはん。

勝手丼というものがあって、好きな具材を選んで海鮮丼にする。

複数店舗があってお店の人の客引きがすごい
けっこうお高め
酢飯、かに汁も自分で買う
花咲ガニも買って友人と半分こ
緑がないけどこんな感じになりました
おいしかったー!!
特に鮭が美味しい!!

なかなかに時間がなくてお土産が買えず残念💦
大きい蟹がひとつ3000円とかで売ってたから買えば良かったー😭
次どこか巡検遠征行くときは現地のお土産チェックしてから行こう😭

釧路空港に戻る。
この子は北海道のフクロウで
1メートルあるシマフクロウの2倍スケール。
ただでさえでかいのにさらにでかくなってる。
夕日を見ながら帰路につく

巡検レポ、素人なのでところどころ間違ってるかもですが、今後精進したときに見返しておかしなところあったら訂正するかも。

ほんと次生まれ変わったら地学者になりたい!
今世は巡検好きな素人で生きていきます。

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