ポンガシウスとフィニッシュムーヴについて(ほとんど無料で読めます)

先日、パチンコで勝ったから思いつきで回転寿司へ行った。

なんならパチンコを打つ前に普通にご飯を食べているし、そこまで極端に空腹を感じているわけではなかった。


けれど、どういうわけかパチンコ店の目の前に回転寿司屋があったのでそれなりに勝ったら、そこでお寿司を食べるのが自然な気がしたのだ。

マグロ、サーモン、はまち。

いつも通りの安心感のあるネタを食べる。

お寿司を食べる前に普通に食事をしたこともあったのでそれなりの量を食べて満足して、そろそろ締めに入ろうかというタイミングで、ふと目に入ったのがポンガシウスだった。

名前も聞いたことない、未知の魚。

なぜか最後にしようとそれを選んでしまった。

理由は特にない。

ただ、なんとなく目に入ったからだ。

でも、そのなんとなくで選んだ一皿は、やっぱりどこか曖昧だった。

ポンガシウスという名前を見たとき、正直ピンとこなかった。

どこの国で獲れる魚なのか。

海なのか、川なのか。

そもそもどんな姿をしているのか。

マグロみたいに形や泳いでいる姿が思い浮かぶわけではない。

ポンガシウスにはそれがない。

というか、その姿が一切思い浮かばない。

色も分からない。

どんな顔をしているのかも分からない。

水の中でどう泳いでいるのかも分からない。

ただ、メニューに書かれている名前と、目の前に出てくる切り身だけが存在している。

つまり、自分が食べているのは魚そのものではなく、輪郭のない何かなのだ。

口に入れてみると、別にまずくはない。

けれど、これだという感じがない。

驚きもなければ、強く印象に残るわけでもない。

終わったはずなのに、終わった感じがしない。

その日の食事の輪郭が、少しだけぼやける。

最後に食べるものの選択って、意外と大事なんだなと思った。

その一皿で、全体の印象が決まる。

だったらやっぱり、最後はちゃんと知っているもの。

ちゃんと好きなもの。

ちゃんと締めくくれるものを選ぶべきだった。

そんなことを考えながら、ふとプロレスのことを思い出した。

試合の最後

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