Vol.10 医学部大学院~導入編
博士号は「足の裏の米粒」と呼ばれているらしい、私は『研修医なな子』で知ったよ。私の医師人生では専門医ではないのでさびしい名刺の肩書として役立っております。いつか仕事や収入で役に立ってくれるのか?残りの余生で…
目標がある医師は大学院へ進む。大学病院でのし上がりたい。留学したい。この病気を解明して撲滅したい。私の脳みそでは及びもしない目的意識があるのだと思います。私は臨床の場面で困らない医師になれたらいいやという考えなので大学院へ進む意思は皆無でした。でも医局はそれを許さない。
救急部・ICUで活躍できていたボンクラに大学院の白羽の矢が立ってしまった。私はあきらめモード、流されるまま医局人事に飲み込まれ…
だが事態が急変する。大学院生となるということは研究指導する医師の教室に入るということ。そこのTOPの外堀から順に連絡が入ってくる。くわしくは書きません、書けません。私はその教室に入らないことになりました。内心、ほっとしていました。ICU勤務時間にお怒りの医局長から連絡が入ります。「明日教授のところへ来い!」外勤先から直ICU入り当直明けの昼休み、ヘロヘロ状態で教授のもとへ。まず教授面会へ正装で来なかったことでカミナリ落ちました。昨日ICU勤務中に連絡受けたので準備する時間はなかった…。次に私の至らない点を説教されました、ごもっともです。で次年度大学院は無しになりました。教授室から出てきたら今度は医局長からお説教です。「大学で教授に逆らうことはどうなることかわかってるよね。」
うーん、言わせてください。教室のごたごた、お家騒動を把握できていないまま人事を動かさないでもらいたい。いや把握していたからこそ私を牽制に利用したのかな?で、その内角高めを逆にピッチャー返しやられた。その怒りの矛先を私に八つ当たり。と見ておりました。このことは同期入局の人間にしか話したことありません。
また何かの集会で私の親父が教授夫人とお会いできた時も、私がしでかした不義理についてチクリとやられたらしく連絡が来ました。「奥さんまで殿上人なんだな。」が親父の感想でした。
次年度より島流し、僻地医療の開幕。医局長からは「もう戻って来れるとは思うなよ。」とありがたいお言葉を頂きました。
続く。
