ネレイア王国とリオ
🍊第45回 3つのお題(ファンタジー)
🎈お題①:「海の底にある古い劇場」
🐾お題②:「世界の終わりを見た猫」
⏳お題③:「記憶を編む織物屋」
お題④イラストから空想した世界を書いて下さい。
タイトル
ネレイア王国とリオ
海に沈んだ王国は、もう誰の記憶にも残っていない。
世界の終わりを見た猫リオは、最後の場所としてネレイア王国を探していた。
海の底にある古い劇場――
そこは、リオにとって救いの場所なのか。
人類は破滅への道を止められなかった。
奪い合い、奪われ、やがて跡形もなく燃え尽きた。
人々は熱に追われるように海へと身を投げ、
海は静かに、死を抱え込んでいった。
リオは「記憶を編む織物屋」を探していた。
しかし、その場所を見つけることはできなかった。
どれだけ記憶を巻き戻せば、
この最悪の結末を変えられるのか――
リオは海の中へと歩いていく。
かつて栄えたネレイア王国は、まだ存在しているのだろうか。
暗い海の中に、古い劇場が現れた。
そこはかつて、人々が音楽を聴き、
幸せな時間を過ごした場所だったのだろう。

古いピアノの奥の扉を開けると、
そこには一人の少女がいた。

「君は一人なの?」
「ええ、私はここに一人で住んでいるわ」
「あなたは?どうしてここへ?」
「僕は、人類の破壊から逃れるすべを探しにきた」
「記憶を編みなおすつもり?」
「ああ。人類が争っていなかった頃に戻すつもりだ」
「そう。それじゃ――人類がいない頃に戻らないといけないわ」
「人類が存在しない時代?」
「ええ。でも人類は、生まれた瞬間から奪い合うのよ。
また同じことを繰り返すわ」
「今度はそうはならない」
「いいえ。人に生まれたら、それが運命なの」
「……じゃあ、巻き戻しても意味はないんだね」
「そうね。でも――」
少女は静かに微笑んだ。
「もう一度だけ、チャンスを与えてもいいわ」
「チャンス?」
「ええ。最初で最後のチャンスを」
リオは、そのチャンスを掴むのだろうか。
繰り返される歴史を、
私たちは忘れてはいけない。

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