ナンパ細胞移植手術
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まえがき
これは、格式高い家に起きた、ちょっと風変わりでおかしな出来事。
一人息子の将来を案じた執事が、ある“極秘計画”に乗り出します。
しかし、その計画は思わぬ方向へ…!?
軽やかな会話と、くすっと笑える展開をお楽しみください。
モンテクリスト家の一人息子、レオナルドは、生まれてこのかた女性にまったく興味を示さなかった。
このままでは祖先が嘆く――そう考えた執事のバーナードは、秘かにある計画を立てる。
その名も「ナンパ細胞移植手術」。
もちろん、本人は何も知らない。
脳の一部を“ナンパ細胞”に入れ替えれば、
女性に興味を持つようになるはずだ。
手術は無事成功。
まもなくモンテクリスト家には、
格式高い家々から選りすぐりのご令嬢たちが訪れた。
イギリス風の庭園でお茶を共にし、デートも重ねたが――
話は一向に進まない。
どうやらレオナルドは、相変わらず女性に興味がないらしい。
困り果てたバーナード。
これ以上は予算も尽きる…と頭を抱えていたその時、
モンテクリスト家に新しいメイドがやって来た。
名前はクラリッサ。
気立てが良く、誰もが振り返るほどの美しさを持つ彼女は、
あっという間に屋敷中の男たちを虜にした。
そして――レオナルドもその一人となった。
用事もないのにクラリッサを呼び出し、甘い言葉をかける日々。
ついには、夜を共にし、朝を迎えてしまったのである。
しかし執事は知らなかった。
あの“ナンパ細胞”が、実は誰のものだったのかを。
それは、かつて女性遍歴のあまり家を追放された、
あの悪名高きアルヴェリーニ家の息子の細胞だったのだ――。
モンテクリスト家の一人息子の運命やいかに。
物語は、まだ始まったばかりである。

あとがき
突飛な発想から始まったこの物語。
貴族社会のきらびやかさと、人間くさいおかしさを混ぜて描きました。
続編では、ナンパ細胞がもたらす波乱と、レオナルドの恋(?)の行方を追ってみたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は、実在のものとは一切関係ありません。
毎週ショートショートnoteのお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。
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