僕の夏休み
🍊第59回 3つのお題(世界ノスタルジー)
🎈お題①:「木と机とランドセル」
🐾お題②:「縁側の昼寝」
⏳お題③:「アルミのお弁当箱」
お題④イラストから空想した世界を書いて下さい。
夏休みに入ると、僕は毎日虫取りをしていた。
木と机とランドセルとは、しばらくさよなら。

縁側で、飼い猫のワトソンと一緒に昼寝をするのが、僕の楽しみだった。
「今日はどこへ冒険に行こうかな。」
そうつぶやくと、ワトソンが「にゃあ」と返事をした。
「よし!今日は海賊をやっつけよう!」
僕たちは小さな舟に乗り込み、海賊船を目指した。
「ワトソン、君にお願いがある。船底に閉じ込められている動物たちを助けてきて。ヘビもゾウも、みんなだよ。」
ワトソンは長い毛をふわりと揺らすと、軽やかに海賊船へ飛び乗っていった。
しばらくすると、
「ガオー!」
「パオーン!」
「シャー!」
動物たちの鳴き声が、船いっぱいに響き渡った。
海賊たちはびっくりして、右へ左へ大あわて。
「誰だ! 動物たちを逃がしたのは!」
船長が大声で叫んでも、誰もそれどころではない。
そこへ僕が、えいっと飛び出した。
「悪い船長、覚悟!」
そう言って、特製の蜂蜜を船長の頭から、とろーりとかけた。
この蜂蜜は不思議な蜂蜜。
身体につくと、あっという間に固まってしまうのだ。
「しまった!」
船長は身動きができなくなった。
「それっ!」
僕はこん棒を一振り。
海賊船も船長も、あっという間に捕まってしまった。
助け出された動物たちは、みんな大喜び。
ワトソンと僕は英雄になり、たくさんのご褒美をもらった。
でも、そのご褒美は全部、動物たちのために寄付をした。
それが僕たちらしいと思った。

「あー、よく寝た。」
目を開けると、縁側にはやさしい風が吹いていた。
隣ではワトソンが手足を思い切り伸ばして、大きなあくびをしている。
どうやら僕たち、同じ夢を見ていたみたいだ。
楽しかった夏休みも、あっという間に終わった。
「お母さん、僕の好きなおかず、入れてくれた?」
「もちろん。ぎゅうぎゅうに詰めたから、お昼まで楽しみにしていてね。」
「ありがとう!」
ランドセルを背負い、大きなアルミのお弁当箱を手に持つ。
木の机も、教室のみんなも、きっと僕を待っている。
また今日から学校。
でも、縁側で見たワトソンとの大冒険は、僕の宝物として、ずっと心の中に残っている。

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