約束は時を超えて
🍊第39回 3つのお題(恋愛編)
🎈お題①:「星の恋人を探して」
🐾お題②:「月夜の告白」
⏳お題③:「約束の日」
お題④イラストから空想した世界を書いて下さい。
タイトル
約束は時を超えて
まえがき
人は、たった一度の出会いで、
一生忘れられない人と巡り合うことがあります。
時代が変わっても、
場所が変わっても、
その約束は消えないのかもしれません。
これは、海の見える桜の木の下で始まった、
時を越える恋の物語です。
約束は時を超えて
商人の若旦那、月丸は、
海の見える桜の木の下で、ひとり佇んでいた。
思い人を待っている。
綾は、明日、婚礼を挙げる。
もう、会うことも、ここへ来ることもないだろう。
それでも月丸は、
月夜に告白したこの場所で、
最後の願いを叶えたかった。
二人が出会ったのは、
綾が婚礼衣装の打ち合わせに店を訪れた時だった。
目を見た瞬間、恋に落ちた。
まるで、出会うことを
最初から約束されていたかのように。
それから綾は、何度か店に姿を見せた。
月丸は文をしたため、そっと手渡した。
名家・九条家の一人娘が、
商人の店を訪ねてくるはずなどない。
そう思いながらも、
月丸は心のどこかで願っていた。
もしかしたら、来てくれるかもしれない。
ある日、月丸が待っていると、
綾は走りながらやってきた。
そして、月丸の手を握った。
「隠れて、付き人から逃げてきたの」
息遣いと鼓動が、
月丸の胸の高鳴りと重なる。
その瞬間、
二人の気持ちはひとつになった。
そして、婚礼の前夜。
月丸は桜の木の下で待つ。
あの日の綾を思いながら。
―――
時は流れた。
悲しい言い伝えの残る、
海の見える桜の木の下。
そこに、ひとりの若い男性が立っていた。
その男性は、
「星の恋人を探して」の作者。
約束の日。
それは、代々受け継がれてきたものだった。
彼は、静かに待っている。
綾が来るのを。

あとがき
恋は、時代を越えることがあるのでしょうか。
もしも、想いが本当に強いなら、
それは物語となり、
次の時代へと受け継がれていくのかもしれません。
海の見える桜の木の下で、
今も誰かが、誰かを待っている。
そんな風景を思い浮かべながら書いた物語です。
そして――
「星の恋人を探して」
絶賛発売中。
※この物語はフィクションです。
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