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みかん昔話劇場開幕!

🍊第52回 3つのお題(日本むかし話)
🎈お題①:「寝坊した桃太郎」
🐾お題②:「鬼のアルバイト」
⏳お題③:「方向オンチの天狗」

お題④イラストから空想した世界を書いて下さい。

第1話 寝坊した桃太郎

「なぁ、桃太郎、まだ来ーへんな。」

「ああ、家に行ってみるか。」

桃太郎の家に近づくと、どこからか大きないびきが聞こえてきた。

「なんか、いびきが聞こえてない?」

「うん、するする。」

「誰やねん、こないな大きないびきかいてから。」

犬と猿とキジは、そっと部屋をのぞいた。

「桃太郎はん、起きてますか?」

……

「グワー、グワー。」

「あかん、熟睡してます。」

「もう舟が出てまう。」

三人は仕方なく、桃太郎を担ぐことにした。

「なんでこない重いんか?」

「きびだんご、もう全部食べたんちゃうか。」

「わてらの分まで食べたんか。」

「そんなんやったら、もう鬼ヶ島行かへん。」

猿がぷいっと手を放した。

ドスン!

桃太郎は地面に落ちた。

それでも起きない。

「すごいな。」

「ここまで寝れるもんなんやな。」

犬はため息をついた。

「わての分のきびだんごあげますから、なんとか舟に乗せましょう。」

「しゃーないな。」

三人は再び桃太郎を担ぎ、港へ向かった。

港に着くと、舟が待っていた。

「遅かったやないですか。」

舟の船頭が腕を組んでいる。

「この次の予約があるんですから、時間厳守でお願いします。」

「すんまへん。」

「ほな、出発や。」

舟はゆっくりと鬼ヶ島へ向けて動き出した。

その頃、桃太郎は――

「グワー、グワー。」

まだ寝ていた。

さて、桃太郎は鬼ヶ島で活躍できるのでしょうか?


イラスト:ChatGPT

第2話 鬼のアルバイト

桃太郎が鬼ヶ島へ向かっている頃。

鬼たちは村でアルバイトをしていました。

お年寄りができないことを、無料で手伝っているのです。

「青鬼さん、すまないね。」

「何を言ってるんですか。困った時はお互い様ですよ。」

「おおきに。」

仕事を終えると、おばあさんがお茶とお菓子を用意してくれました。

「さあ、食べておくれ。」

「はい、おおきに。」

青鬼はお茶をひと口飲みました。

「おばあさんの入れるお茶を飲めば、力が湧いてきます。」

「おお、そうかい。」

おばあさんは嬉しそうに笑いました。

「これは村の泉から汲んできた水じゃ。」

「そうなんですか。」

「名前はな、『力みず』というんじゃ。」

「なるほど。それで元気が出るんですね。」

青鬼は感心したようにうなずきました。

「おばあさん、他に困ったことがあれば、いつでも言うてください。」

「おおきに、青鬼さん。」

おばあさんは少し考えてから言いました。

「ところで、結婚はまだかい?」

「け、結婚ですか?」

青鬼の顔がみるみる赤くなりました。

「あらら。」

おばあさんは声を上げました。

「赤くなって、赤鬼になってもうた。」

「あははは。」

「あははは。」

村には今日も、にぎやかな笑い声が響いていました。


イラスト:ChatGPT

第3話 方向オンチの天狗

「おー、困った。」

鬼ヶ島に着いたはいいが、村がどこにあるのかわからない。

天狗は頭を左右に振りながら歩いていました。

「天狗はん、どちらへ?」

困っている天狗に声をかけたのは、たぬきでした。

「鬼ヶ島の村を探しておるんじゃ。」

たぬきは地図を見て、わかりやすく説明してくれました。

「この道を右に行けば大丈夫やで。」

「おお、ありがたい。これでたどり着けるじゃろう。」

天狗は安心して歩き始めました。

ところが――

しばらくすると、また道が二つに分かれていました。

「はて? たぬきさんは右と言ったか、左と言ったか……。」

天狗が悩んでいると、今度はうさぎがやって来ました。

「どこへ行くの?」

「鬼ヶ島の村じゃ。この地図で教えてくれんか?」

「えーと、ここをまっすぐ行って、それから右、それから左。それで坂を下れば村だよ。」

「おお、これなら大丈夫じゃ。おおきに。」

天狗は再び歩き始めました。

ところが――

またまた分かれ道。

「はてな? ここは右じゃったか、左じゃったか……。」

頭を抱えていると、今度はカラスがやって来ました。

「天狗はん、どこへ行くの?」

「鬼ヶ島の村じゃ。」

「何しに?」

「天狗の舞を踊りに行くんじゃ。」

「ふーん。」

カラスは興味津々です。

「どんな舞なん?」

「見たいか?」

「うん。見せてくれたら道を案内するよ。」

「おお、それはありがたい。」

天狗は大きな扇子を取り出しました。

「では、天狗の舞をご覧あれ。」

天狗が扇子を広げ、

「鬼ヶ島の村へ、いざ参ろう!」

と叫んだその瞬間――

ふっ。

天狗は消えてしまいました。

カラスは目をぱちくり。

「???」

その頃。

方向オンチの天狗は、なぜか鬼ヶ島の村に到着していました。

そこでは鬼たちがアルバイトに励み、

寝坊した桃太郎がまだ寝ていました。

「なんじゃ、この状況は……。」

こうして天狗は、鬼と桃太郎の不思議な出会いに立ち会うのでした。

おしまい。

イラスト:ChatGPT

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