南の風が吹くとき
シロクマ文芸部の企画参加作品
まえがき
風には、不思議な力があります。
ふとした瞬間に、忘れていた景色や匂い、
あの頃の自分まで運んできてくれる。
今日は、そんな「南の風」にのって、
ゆっくりと記憶をたどるお話です。
南の風が吹くとき
ゆっくりと昇った坂道。
学校への近道に登る道は、
頂上にたどり着くと町が見えた。
小さい頃は大きく見えた町が、
今はとても小さく、
そして、さみしく見える。
ゆっくりと昇った坂道は、
今はもうなく、面影だけを探してる。
友だちと遊んだ空き地。
木の上に作った秘密基地。
南の風にのって思い出す風景は、
ぼんやりとしていて、それでも消えない。
南の風が吹く時、
忘れていた思い出や顔が
一緒に浮かんでくる。
ゆっくりと…
今日も南の風を待っている。

あとがき
大人になると、前に進むことばかりを考えてしまうけれど、
ときには立ち止まって、振り返る時間も大切なんだと思います。
思い出は、遠くに行ってしまったようで、
本当はずっと、心の中に残っているもの。
南の風が吹くたびに、
あなたにも、やさしい記憶が届きますように。
シロクマ文芸部のお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします😊これからも続けていく”未来の種”になります。よろしくお願いします。(❁´◡`❁)