怪文書の正体
毎週ショートショートnoteの企画参加作品
まえがき
郵便受けに入っていた一通の手紙。
そこに書かれていたのは、意味があるようで、ないような言葉。
これは怪文書なのか、それとも――。
本文
郵便受けに、「怪文書」と書かれた手紙が入っていた。
封を開くと、
「怪文の半分は野菜でできています」
と書かれている。
まさに、怪文そのものや。
これは、隣のおばちゃんが書いたに違いない。
おばちゃんは八百屋さんを開いている。
売れ残った野菜に向かって、いつもおかしな言葉をつぶやいている。
「あんたたちは、売れ残りやない。
まだ知られてへんだけや」
僕は一人暮らし。
炊事もしない。
だから、野菜を買うこともない。
それでも、おばちゃんの作る「怪文漬物」は美味しい。
売れ残った野菜で一夜漬けを作って、店先で売っている。
値段は、1000円。
「高くないか?」と聞いたら、
おばちゃんは言った。
「何言うてますのん。
この世に売れ残りに光を当てる。
それには、この値段です」
なぜか、この1000円の漬物は、並ぶとすぐに売り切れる。
僕も気になって、買ってみた。
すると、漬物の説明書きが――
なんと、「怪文書」やったんや。
謎を解いたら、
さらに怪文漬物が、今度はただでもらえるらしい。
僕は、この罠にはまってしまった。(435字)

あとがき
怪文書の正体は、
売れ残った野菜と、
それに光を当てようとする誰かの言葉でした。
さて、次はどんな怪文が届くのでしょうか。
※この物語はフィクションです。
毎週ショートショートnoteのお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。
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