馬の耳に念仏
風まかせ文芸部の企画参加作品
まえがき
どれだけ言うても、
通じへん相手がいます。
わかってて、聞こえんふりをする相手がいます。
今日は、そんな日常の話です。
本文
飼い猫のヒョヌ君に言う、いつもの言葉。
「さっき、またたびあげたやろ」
「もらってない」
「いいや、19時過ぎにあげた」
「いいや、あんたの勘違いや」
「あんさん、知ってて言うてるやろ」
「そんなことない。僕は無実や」
「……もう、知らんがな」
このやりとりを、今日も繰り返す。
これを
馬の耳に念仏
というらしいが、
我が家では、
猫の耳に念仏
という。

あとがき
念仏が届かん相手ほど、
なぜか一番かわいい。
たぶん、
わかってて聞いてへん。
そこがまた、罪深い。
風まかせ文芸部のお題に書かせて頂きました。
iさん、お題ありがとうございます。
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