入学式のはじまり
毎週ショートショートnoteの企画参加作品
入学式のはじまり
入学式で、自分以外の子どもと初めて出会った。
僕と会話するのはロボット。
食事も、勉強も、すべてロボットがしてくれる。
会話もロボットがする。
僕に感情というものがあるとすれば、
時々、壊したい、破壊したいと強く願うことだろうか。
入学式が始まった。
大ぶりの男が言う。
「素晴らしい小中高一貫校へようこそ。
君たちは選ばれてここに来ています。
君たちの未来が世界を創ります。
どうか、その才能を発揮し、未来を作り上げてください。」
そして、拍手が…
僕は拍手などしたことがないし、
するほどのことでもないと思った。
隣の子が、青い顔でつぶやいた。
「今までも地獄、ここに来たらなおさら地獄さ。」
僕はその子の目を見られなかった。
メガネが、顔いっぱいを覆っているように見えたからだ。
その子は、その場で倒れた。
タンカーで運ばれていく。
ここは養殖場か。
個性などどこにもない。
感情など操られ、ただ出荷を待つだけ。
入学式の養殖。
ふっ、ぴったりな名前だ。
おわり…

毎週ショートショートnoteのお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。
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