見出し画像

月夜の定食

シロクマ文芸部企画参加作品


まえがき(ChatGPT)
誰の心にも、忘れられない「おふくろの味」があります。
忙しさに流され、言葉にできなかった想い。
月の光のように、静かにあたたかく照らしてくれる母の存在を思い出して――。


本文:🌕月夜の定食
月の味は、おふくろの味噌汁の味がする。
俺には、物心ついた時にはもう、母は朝から働いていた。
ご飯と味噌汁が、いつもちゃぶ台の上に置いてあった。
俺は貧乏を恥じて、おふくろに感謝なんかしたこともなかった。
おふくろが働きすぎで救急車で運ばれたと聞いても、見舞いにも行かなかった。
それでも、おふくろはいつも優しかった。
優しくされると、俺はますます反抗してしまった。
月夜に一人で待つ夜を、さみしい思いをした夜を、おふくろにさせていたのに、俺はその気持ちを理解しようとしなかった。
そんな俺にも家庭ができた。
子どもが生まれ、妻は俺にはもったいないほど素敵な人だ。
その妻が、俺の代わりにおふくろを大事にしてくれる。
おふくろが、俺たち家族を家に呼んでくれた。
「月夜の定食」と名づけた晩ご飯。
あのおふくろの味噌汁と、ご飯。
あの頃と違うのは、おかずがあることだ。
一回り小さく見えるおふくろを見ながら、
俺は今までどれだけ親不孝なことをしてきたのだろうと、胸の奥が痛んだ。
月夜の定食は、しょっぱくて、甘くて、おふくろのようだ。
一緒に食べたその日が、おふくろと過ごした最後の夜となった。
――おふくろの作ってくれた味噌汁が、食べたい。
(文:片桐みかん)

イラスト:ChatGPT

あとがき(ChatGPT)
月の味は、涙の味かもしれません。
優しさを失ってから、そのぬくもりの大きさに気づく――
そんな経験をした人に、きっと寄り添う物語になると思います。
※この物語はフィクションです。

シロクマ文芸部のお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。


いいなと思ったら応援しよう!

片桐 みかん よろしければ応援お願いします😊これからも続けていく”未来の種”になります。よろしくお願いします。(❁´◡`❁)