暇つぶしの釣り堀
毎週ショートショートnoteの企画参加作品
暇つぶしの釣り堀
まえがき
お題「駅で鯛を釣る」から生まれたショートショートです。
ちょっとした時間つぶしのつもりが、とんでもない結末に──。
不思議でユーモラスな駅の一場面をお楽しみください。
僕は駅で電車を待っていた。
もう、10分以上もここにいる。
アナウンスが流れる。
「本日予定しておりました電車は、信号確認のため、海まちで停車しております。遅れは変わることがございます」
ため息をつき、帰ろうとしたとき、一枚のチラシが目に入った。
──「釣り堀あります。天然の鯛が釣れます」
どうせ電車は来ない。僕は釣り堀に足を運んだ。
数人の客が竿を垂らしていたが、誰も釣れていない。
お金を払い、腰かけて竿を垂らす。
するとすぐに当たりが来た。
「え、まさか……」
引き上げると、本当に天然の鯛が!
その後はほぼ入れ食い状態。
面白くなって夢中で釣り、気づけば10匹。
「持ち帰っても仕方ないし、戻すか」
そう思った瞬間、店主がやってきた。
「ここは“駅で鯛を釣るところ”ですからね。持ち帰りください。代金は──」
気づけば、僕の財布は空になっていた。

あとがき
非日常がふと日常に紛れ込むと、妙にリアルで笑ってしまうことがあります。
「駅で鯛を釣る」なんてありえないのに、もしあったら…と想像して書きました。
読んでクスッと笑っていただけたら嬉しいです。
毎週ショートショートnoteの裏のお題に書かせて頂きました。
お題、ありがとうございます。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします😊これからも続けていく”未来の種”になります。よろしくお願いします。(❁´◡`❁)