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産業精神保健学会誌「職場における対話の新しい価値を考える」の読みどころ(JES通信【vol.197】2025.7.10.ドクター米沢のミニコラムより)

 「JESからのお知らせ」にもご案内しましたように、米沢が編集委員を務める日本産業精神保健学会の学会誌、『産業精神保健』第33巻第2号で、「職場における対話の新しい価値を考える」が特集されました。本特集には米沢が2編の論文を寄稿したほか、編集の補助も担当しましたので、各論文の読みどころをご紹介します。
 
▼特集 職場における対話の新しい価値を考える

1. 特集にあたって~職場における対話~(野埼卓朗、石川浩二)
 編者の野埼氏、石川氏から、職場での対話が激減する一方、現場の問題解決のために対話そのものの価値の見直しが重要ではないか、と本特集のねらいが述べられています。
 
2. オープンダイアローグの衝撃(斎藤環)
 斎藤氏は日本におけるオープンダイアローグの導入に中心的な役割を担った一人です。「開かれた対話」とは何なのか、その手法と背景、実践原則がわかりやすく紹介されています。
 
3. アウトサイダーウイットネス&リフレクティング・チーム(国重浩一)
 国重氏はオープンダイアローグと兄弟関係にあるナラティブセラピーをニュージーランドで実践されてきた方です。本論では対話における“応答のあり方”に関する詳細な考察がなされています。
 
4. なぜ産業保健でオープンダイアローグなのか(米沢宏、春日未歩子)
 米沢と当社元社員の春日氏が産業領域にオープンダイアローグを活用し始めたのは2018年。「オープンダイアローグ」と聞くと統合失調症の治療法と思っている方が今でも少なくありませんが、私たちは産業領域でこそ生かしたいと考え、研究を進めてきました。その概要をまとめています。
 
5. 健康管理室で展開するオープンダイアローグ(米沢宏)
 上記を踏まえ実際に現場でどのように活用しているのか、モデル例から解説しています。
 
6. 組織で活かす早期ダイアローグ,未来語りのダイアローグ(春日未歩子)
 オープンダイアローグの開発者たちは組織の改善の手法も開発しました。未来志向の関係性を構築する新たな支援手法として、「早期ダイアローグ」および「未来語りのダイアローグ」が紹介されています。
 
7. 「対話」を通じて同僚を応援する LINEヤフーの「ぴあさぽ」とは(井上瞳、川西由香、後藤雅美、鈴木麻未)
 私が今回の特集でもっとも嬉しかったのは、LINEヤフーの「ぴあさぽ」のみなさんの実践が伺えたことです。早くからダイアローグの可能性に気づき、ピアサポートとして職場に取り入れた先見の明と実行力にはただただ驚くばかりです。
 
8. 世界のイノベーティブな組織が実践する対話(鈴木 隆)
 鈴木氏はビジネスにおけるオープンダイアローグの可能性に、おそらく最も早くから注目していた方です。海外のイノベーティブな組織が対話を基盤に創造性を高めている事例を報告しています。
 
 今回の特集が職場での対話に関心のあるすべての方々のヒントとなることを願ってやみません。

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