夫が作る体に優しすぎるラーメン
小さい頃から、大事な時に熱を出してばかりいました。
中学生の頃。母が20年ぶりに同級会に行く直前、救急搬送されました。母は熊本行きをキャンセルしました。
高校の修学旅行は熱を出して行けませんでした。
ハタチのお祝いで父がプレゼントしてくれたディズニーホテルミラコスタ旅行。ホテルから救急搬送されて点滴になり一泊もできませんでした。
新卒で入った会社の入社式の日にハシカにかかりました。そのまま1週間出社禁止。辞めたかと思った、と言われました。
そしてこのnoteを始めてからもしょっちゅうインフルだノロだマイコプラズマだのと言いながら寝込んでいます。熱エピソードは枚挙に暇がありません。
大事な時に熱を出す子どもあるあるを実践しながら大人になりました。大人になっても結局熱は出やすいままでした。持病はありません。ただの抵抗力よわよわの人です。
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私が寝込むと、家事は夫へと託されます。夫は全くと言っていいほど料理をしません。単身赴任中ですが、この3年間1度も自炊していないそうです。私が死んだらどうするのでしょうか。
そんな夫ですが、さすがに3人の子どもたちには何かを食べさせなくてはなりません。私が寝込むとき、それは夫が料理をしなくちゃならない時なのです。
休日の昼、メニューはこれしかありません。ラーメンです。インスタントラーメン。「今日は俺が作るから!」おぉ。CMで見たことある。子どもたちは「やったー!」と喜びます。
私はキッチンが見える和室で横になりながら、夫の作る様子を見ていました。
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まずは玉ねぎを小さく刻みます。繊維とか関係なく、四角形に切っていきます。ミックスビーンズのそれみたいになりました。さらににんじんとウインナーも同じく小さく切ります。「小さくしないとね!」なんて言いながらがんばっています。
刻んだ野菜をたっぷり沸かしたお湯の中へ。くたくたになるまでしっかりと茹でます。
ザルにあげてくたくたになった野菜を今度はフライパンにうつして炒めます。茹でてから炒める理由は分かりません。とにかくウインナーも一緒にいれて炒めます。味付けはしません。素炒めです。一体これがどうなるのでしょう?楽しみです。私のラーメン作りにはない工程です。
次にお湯を沸かした鍋にインスタントラーメンの麺をいれます。「子どもだから柔らかい方がいいよね」と、3分しっかり茹でます。
さぁ、あとは粉末スープを……「子ども達に食べさせるから」という理由で、添付のスープは使わないことにしたようです!
冷蔵庫から味噌を手に取りました。なんと!味噌から味噌ラーメンを作るようです。もう麺は茹で終わったというのに!
柔らかくなった麺とお湯の中に味噌を溶かしいれます。ちなみに出汁というものの存在には気づいていません。今のところ、お湯と味噌と麺オンリーです。「子どもには薄味がいいよね」といいながら味噌も少なめに調整しています。まだ離乳食作りが尾をひいているようですが、子どもたちはすでに10歳、7歳、2歳です。薄める必要はありません!ここからどう変化していくのでしょうか。
さぁ夫が次に手に取ったのは!?
なんと!!どんぶりです!!
夫は麺とスープをどんぶりに盛り付けました。まるで醤油味のラーメンと錯覚しそうなくらいに透き通ったスープ。その上に先ほどの、味付けしていないクタクタの野菜&ウインナーを盛り付けました!ウインナーがチャーシューのつもりでしょうか。
完成です!
「体に優しすぎるラーメン」です!!!
材料:味噌・麺・玉ねぎ・人参・ウインナー
子どもたちは何も知りません。熱々の湯気が立つ琥珀色のラーメンを見つめ「おや今日は醤油かな?」なんて思っているのかもしれません。
長男は麺をガッと大きく一口、二男はスープを一口。
「まずっ……!」
でしょうね。三男だけが、2歳の三男だけが「ちゅるちゅるおいしい」と食べています。
だってね、それラーメンちがいます。味噌汁です。麺の入った味噌汁ですよ。しかも出汁なしの。のっている野菜は離乳食を思わせるほど食感がなくなった野菜と、小さく刻まれたウインナー。
そりゃあ…美味しくないでしょうね。でもパパが頑張って作ったのにそんなこと言ったらかわいそうと思ったのでしょうか。長男は麺を一本一本掴んでちゅる~ちゅる~と食べ始めました。二男にいたっては黙って泣きだしました。
もう見ていられません。
私はフラフラとした体でサッポロ一番味噌ラーメンの粉を手に取ると2袋一気にコップに入れ、少量のお湯で溶かし子どもたちのどんぶりに注ぎ入れました。どんぶりの中の琥珀色がどんどん茶色く染まっていきます。
ついでにバターを切って上にのせました。コーンの缶詰を開けて並々とのせ、ついでに海苔もつけたしました。
子どもたちはうるんだ瞳で「美味しい…!」と言いながらまたガツガツとラーメンを食べ始めました。
夫は別にそれに対して不機嫌になることもないし、我関せずといった調子で三男と「美味しいね~ちょっと味が薄かったかな?」なんてほほえましく笑いあっています。
夫よ!もう、離乳食期は終わったんだよ…!
そのことに気がつくのはいつなのでしょうか。子煩悩なのはいいですが、もう、子どもたちはしょっぱくてジャンクなラーメンが食べたいんです。
かわいいのは分かりますが、いつまで赤ちゃんに見えているんでしょうか。あなたの横にいる長男、私より足のサイズ大きいです!夫がいない日、子ども達おやつにチキンラーメン勝手に作って食べてます!
全く……あなたは私がいないとだめね。と苦笑いをしながら布団に戻ったある日の休日でした。

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