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新卒1年以内に会社を辞めると、その後のキャリアはどうなるか。~転落からの立て直し方~

半年で会社を辞めた私と、短期離職者のリアルな末路

実は、私自身、新卒で入社した会社を1年以内に辞めています。もっというと、半年以内に退職しました。

そして、私自身の転職活動を通じての経験に加え、キャリアをスタートさせてからずっと人材業界にいるため、自分以外の新卒で短期離職した人たちがその後どうなったかを数多く見てきました。

今回は、私自身の体験と、人材業界のプロとしての知見から、「新卒で1年以内に会社を辞めるとその後どうなるのか」という現実(リアル)を正直に綴ります。

前編:エリート配属からの「転落」

大企業という名の天国

私が新卒で入社した会社は、上場こそしていませんでしたが、社員数5,000名規模で全国に拠点を持つ、誰にでも「ああ、あの会社ね!」と言われるような大企業でした。新卒の同期は約700名。

ほとんどが営業職として地方の営業所へ配属される中、私は本社勤務のマーケティング部門に配属されました。新卒で営業職ではない、社内の中核部門へ配属されるのは極めて珍しく、傍から見てもかなり「ラッキー」でした。

入社前の私は、バリバリのテレアポを覚悟していたので、テレアポがないと知ったときは、正直「天国だ」と感じ、鼻高々だったのが本音です。

突然の「地獄」

しかし、私の配属された部署は、中途入社の社員が8割〜9割を占めており、新卒入社はほぼいませんでした。新卒が配属されること自体が珍しく、唯一の先輩は、私にとって初めての後輩でした。

物語は、ここから少しずつ狂い始めます。

なんと、その先輩は私より年下だったのです。私は大学受験で浪人し、その後大学院まで進んだため、社会人スタートが通常より3年遅れていました。その結果、先輩が自分より年下という、非常にやりにくいレアケースを体感することになりました。

先輩もタメ口で良いのか気を使うし、私自身も心理的な壁があり、お互いにやりにくかったのが本音です。

さらに、入社時に目標にしていた「社内表彰」とは縁遠い部署だということも、配属早々聞かされました。表彰台に立ち、同期で一番の成績をあげたいと燃えていた私にとって、管理部門側が表彰されるのは稀だという事実は、一気に意気消沈させるものでした。

孤独な戦いと終わらない残業

仕事が始まると、マーケティング特有の専門用語(CPA、CPCなど)のオンパレードで、会議に同席しても半分も理解できません。

加えて、中途採用がほとんどの部署は、良くも悪くもドライでサバサバした雰囲気。自分の仕事が終わると、颯爽と帰宅していきます。中途社員にとっては最高の職場でしょうが、私にとっては本当につらい日々が続きました。

慣れないエクセルで大量のデータを処理し、データが固まると最初からやり直し。わからないことを聞きたくても、先輩からは「あなたが仕事できるようにならないと、いつまでも私の仕事が引き継げないじゃん」と厳しい言葉を浴びせられました。仕事としては当たり前でも、当時の私には辛辣に響きました。

同期は誰もいないフロアで、部署に残っているのは私一人。80〜100人くらいが入るだだっ広い空間で、夜10時頃まで意味不明なデータと格闘する日々でした。たまに同期とランチを取ると、自分の残業時間が圧倒的だと知り、「新卒ってこんなに大変なんだ」と、愕然としたのを覚えています。

崩壊していく自信と心

入社から2〜3ヶ月後には、上司からの「残業多いけど大丈夫?」という声かけもありましたが、「大丈夫じゃなかったらどうなるの?」というくらいしか頭が回りませんでした。気にかけてくれたのは嬉しかったものの、うまく助けを求めることはできませんでした。

朝早く来て仕事を終わらせようにも、大手企業ゆえに早出にも申請が必要。夜残っても質問できる人がいないため、仕事はなかなか進まない。

次第に気持ちが暗くなり始め、「自分はこんなにも仕事ができない人間だったのか」と思い始めました。インターンではチームリーダーとして優勝し、エリート部署に配属されたはずなのに、一体どこで道を間違えたのか。

朝の電車が苦痛になり、休憩時間には当時結婚したばかりの妻に「もう仕事しんどい、辞めるかも知れない」と電話する始末でした。

決意:これ以上続けたら身体が壊れる

定時後の夕方、妻に電話している最中、ついに涙が止まらなくなりました。都内のオフィス街のど真ん中で、大の大人が電話で泣いているのです。

恥ずかしい気持ちもありましたが、仕事ができない自分への悔しさ情けなさで、もう人目を気にする余裕はありませんでした。

「これ以上続けたら、身体を壊してしまう。」

これが、私の最後の判断基準でした。

当時は退職代行などありません。ネットで退職願の書き方を調べ、便箋と封筒を買い、手書きで書きました。

引き止めと退職のリアル

朝、課長に時間をいただき、辞めたい旨を伝えました。伝える前はひどくドキドキしましたが、いざ口にすると覚悟が決まっていました。

課長は驚いた様子でしたが、私は「もう決めています。覆ることはありません」と伝えました。「私だけでは返事ができない」と一度保留された後、別日に部長から呼び出されました。「部署異動なども含めて残れないか?本当にいいのか?」と聞かれましたが、「今すぐ異動できないなら、辞める気持ちは変わりません」と伝え、事業部長面談までは行かずに退職が決定しました。

自分を採用した人事担当者との面談もありましたが、「新卒によくある悩みだね、もっと早く気づけていれば」という言葉をかけられたときには、もっと早く気づいて欲しかったという気持ちでいっぱいでした。

辞めるまでの猶予期間と大手の恩恵

退職が決定したことで、気持ち的には出口が見え、足取りは軽くなりました。一方で、現実は、自分が引き継いだばかりの仕事を、今度は部署のメンバーに引き継ぎ直す必要がありました。

引き継ぎマニュアルの作成や、先輩たちに時間を割いての説明をお願いする日々は、申し訳なさでいっぱいでした。それでも、先輩たちは淡々と対応してくれました。

入社半年未満でしたが、大手企業の福利厚生には最後助けられました。結婚休暇と最初に付与された有給休暇をすべて消化できたため、引き継ぎを終えてから退職日までに少しの猶予をもらうことができました。しかし、次も決まっていない中、休んでいる暇はありませんでした。

地獄の始まり:短期離職者の転職活動

貯金も心許なかったので、まずは生活費を稼ぐために、学生時代にバイトしていた塾に頼み込み、塾講師をしながら次の就職先を探すことにしました。

ただ、ここからが本当の地獄の始まりでした。

新卒で入った会社よりも明らかに規模の小さい企業に応募しているにも関わらず、書類選考が全く通らないのです。

やっと面接に進んでも、ことごとく不合格。返ってくるフィードバックは、「考えが甘い部分が見られる」「また短期離職になりそう」など、辛辣なものばかりでした。

面接で企業の実態を聞くと、どこも「うちは普通に21時くらいまで仕事しているけど大丈夫?」と聞かれ、言葉に詰まってしまう。転職理由を反省を交えて話そうとしても、深堀りされると上手く説明できず、ますます言葉に詰まります。

転職活動を通じて、初めて自分の考えが甘かったこと、そして前職がどれほど恵まれた環境だったかということを思い知らされました。

軸としていた人材企業はことごとく落とされ、視野を塾業界に広げたことで、少しずつ面接に通る希望の光が見えてきました。しかし、塾業界は土日休みが取りづらく、結婚していた私にとっては妻との生活リズムが合うか不安で仕方ありませんでした。次は絶対に短期離職になるわけにはいきません。

「ここでまた短期離職になったら、どうやって挽回したらいいんだ」

そんな不安に押しつぶされそうになっていた中、ある求人広告のベンチャー企業からやっと内定が出ました。

雑居ビル内の会社で、設立間もない、人も少ない。不安はありましたが、それ以上に「やっと内定が出た」という安堵が勝っていました。土日休みで一応人材業界だということもあり、すぐにOKの返事をして、私の初めての転職活動は幕を閉じました。

(この2社目は非常にハードで、毎日辞めたいと思いながら通いましたが、結果的に多くのことを学び、今では感謝しています。)

まとめ:なぜ半年で辞めてしまったのか?

ここで、私が新卒を短期で辞めてしまった要因と、その後の現実をまとめていきたいと思います。今辞めるか迷っている人に少しでも参考になれば幸いです。

新卒を半年以内に辞めてしまった要因


  1. そもそも社会人を舐めていた

  2. 自分が恵まれた環境にいることに気づけなかった


1,社会人を完全に舐めていた

大学院まで出て、内定者インターンでも活躍できた私は、ある程度うまくやれるという謎の自信がありました。配属もマーケティング。「これならいける!」と思っていた矢先、その自信を打ち砕かれ、「先輩が教えてくれない」「周りが冷たい」「会社が理不尽」など、全てを環境のせいにしてしまいました。

今思えばどれだけ幼かったかよくわかりますが、当時の私にはそんな視点はなく、「我慢しろ、当たり前だ」と言われても猛反発していたでしょう。つまり、根本から駄目でした。調子に乗っていて、一度失敗しないとわからなかったのだと思います。誰かに相談しようとしまいと、この短期離職は避けられなかったでしょう。

2,自分が恵まれた環境にいることに気づけなかった

後にも先にも、福利厚生や待遇で、新卒で入ったこの会社ほど恵まれた環境はありませんでした。新卒でも有給を使え、残業代は1分単位でしっかり支給されました。私はそれを「当たり前」だと思ってしまっていたのです。

法律的には当たり前ですが、これだけの「当たり前」を享受できることがどれだけ幸せか、当時の私は気づけていませんでした。もし中途入社で入っていたら「天国のような会社だ」と思ったに違いありません。しかし、新卒一社目で入ってしまったがために、権利を主張し、できないことは周りのせいにする最悪なモンスターになってしまったのです。

もちろん、不安なオーラを出していた私に、先輩や上司にもっとできることはあったと思いますが、それはあくまで理想論です。

新卒を半年で辞めるとどうなるか?

結論から言えば、「悲惨」です。

ほとんどの場合、次の転職では社格、企業のランクは下がるでしょう。どれだけ上手い作文を考えても、新卒を短期離職した人の転職理由はつっこみどころ満載で、どうにもなりません。自分がそうだったからこそ、遠慮なく言えます。

1社目の状況がよっぽど過酷な人でない限り、2社目はより過酷な状況になることが目に見えています。

なぜ、言い切れるのか?

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