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なぜ初心者は2Dゲームから始めるべき?挫折しない作り方とツールの選び方


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「もっと面白いゲームを作りたいのに、毎日のデバッグと仕様変更の対応だけで精一杯だ……」

終電に揺られながら、ふとそんなふうにため息をつくことはありませんか。

コンシューマーもスマホゲームも、今の開発現場は規模が大きくなりすぎて、一人ひとりの裁量はどうしても小さくなりがちです。

「本当は、企画からプログラミングまで、全部自分で手掛けるインディーゲームを作ってみたい」

「でも、プログラミングの基礎も怪しいし、何から手をつけていいか分からない」

そんな思いを抱えながら、気づけば何年も経ってしまったという後輩クリエイターの声を、僕はこれまで数え切れないほど聞いてきました。

15年間、泥臭い開発現場を這いずり回ってきた僕から言えるのは、「最初からすごいものを作ろうとすると、絶対に挫折する」ということです。

大作RPGや美麗な3Dアクションなんて、最初は夢見なくていいんです。

まずは、ハードルの低い「2Dゲーム」から、小さく、そして確実な一歩を踏み出してみませんか。

今回は、ゲーム開発に初めて挑戦するあなたに向けて、絶対に挫折しないための「2Dゲーム開発の具体的な手順」をお伝えします。

なぜ、初心者は「2Dゲーム」から始めるべきなのか

ゲームエンジンを開くと、ついついカッコいい3Dモデルを配置して動かしてみたくなる気持ちはよく分かります。

しかし、初心者がいきなり3Dゲーム開発に手を出すのは、あまりにも危険です。

3Dゲームは、キャラクターを動かすだけでも、XYZの3軸の座標計算、カメラの制御、ライティング、アニメーションの設定など、覚えるべき知識が膨大にあります。

エラーが出た時も、原因がスクリプトなのか、モデルの設定なのか、物理演算のバグなのか、特定するのが非常に困難です。

結果として、「プレイヤーを歩かせることすらできずに挫折した」という悲しい結末を迎えがちです。

一方で2Dゲームなら、扱う座標はXYの2軸だけです。

「右を押せばX座標が増えて右に進む」「上を押せばY座標が増えてジャンプする」という、直感的でシンプルな仕組みから学ぶことができます。

数学や物理の複雑な知識がなくても、ゲームプログラミングの「基礎となる考え方」を身につけるには、2Dゲームが最適なのです。

まずは2Dで「ゲームが動く仕組み」を理解してから、必要であれば3Dへステップアップしていく。

これが、遠回りに見えて一番確実なゲームクリエイターへの道です。

ステップ1:自分に合った「ゲームエンジン」を選ぶ

2Dゲームを作ると決めたら、次は道具選びです。

ゼロからプログラミング言語だけでゲームを作ることも不可能ではありませんが、今は優秀な「ゲームエンジン」を使うのが当たり前の時代です。

ここでは、初心者におすすめの代表的なツールを2つ紹介します。

■ 圧倒的な情報量で選ぶなら「Unity」

ゲーム業界で最も使われているエンジンの一つが「Unity」です。

本来は3Dが得意なエンジンですが、2Dゲームを作るための機能も非常に充実しています。

Unityを選ぶ最大のメリットは、「困った時に検索すれば、日本語の情報が山のように出てくること」です。

初心者のうちは、必ずエラーや分からない壁にぶつかります。

そんな時、解決策がすぐに見つかる環境は、モチベーションを維持する上で何よりの武器になります。

また、C#という実用的なプログラミング言語を学べるため、将来的なキャリアアップにも直結しやすいのも大きな魅力です。

■ 2D特化と軽さで選ぶなら「Godot Engine」

最近、インディーゲーム界隈で急速に人気を集めているのが「Godot Engine(ゴドーエンジン)」です。

完全無料で、動作が非常に軽く、低スペックなPCでもサクサク動くのが特徴です。

また、2Dゲームの開発に特化した設計になっているため、Unityよりも直感的に2Dのシステムを組みやすいと感じる人も多いです。

日本語の情報はUnityに比べるとまだ少ないですが、公式のドキュメントがしっかりしており、英語に抵抗がない方や、より軽量な環境を求める方には強くおすすめできます。

どちらを選んでも正解ですが、もし迷うなら、まずは日本語のチュートリアルが豊富な「Unity」から触ってみるのが無難でしょう。

ステップ2:企画は「1画面で終わる」レベルまで削ぎ落とす

ツールが決まったら、いよいよ「どんなゲームを作るか」を考えます。

ここで、9割の初心者が陥る罠があります。

それは、「最初から壮大なRPGや、複雑なシステムのアクションゲームを作ろうとしてしまうこと」です。

アイテム図鑑、レベルアップシステム、複数のステージ、重厚なストーリー……。

これらをすべて初心者が実装しようとすると、確実に10年かかっても完成しません。

最初のゲームの企画は、あなたが「これなら簡単すぎるかな」と思うレベルから、さらに要素を半分に削ぎ落としてください。

例えば、以下のような極限までシンプルな企画が理想的です。

・画面をクリックするだけで、キャラクターがジャンプして障害物を避けるゲーム(フラッピーバード風)
・空から降ってくるアイテムを、左右の移動だけでキャッチするゲーム
・制限時間内に、画面上の特定のオブジェクトをクリックして消すだけのゲーム

「そんなつまらないゲーム、作っても意味がない」と思うかもしれません。

しかし、これだけのシンプルなゲームでも、タイトル画面、ゲーム本編、スコア計算、ゲームオーバー画面、リトライ機能といった、「ゲームの基本サイクル」をすべて組み込む必要があります。

この「ゲームの基本サイクル」を最後まで作り切り、一本の作品として完成させる経験こそが、初心者にとって何よりも価値のある財産になるのです。

ステップ3:グラフィックや音楽は「無料アセット」に頼り切る

企画が固まったら、次はゲームに使う素材(アセット)を集めます。

ここでまたしても挫折のポイントがやってきます。

「自分のゲームだから、キャラクターの絵も、背景も、BGMも、全部自分で作りたい!」

その熱意は素晴らしいですが、今はぐっと堪えてください。

プログラミングを学びながら、イラストも描き、作曲もするというのは、複数の専門職の仕事を同時にこなそうとするようなものです。

結果的に、絵を描くのに時間がかかりすぎて、肝心のゲームシステム作りまで辿り着けないというパターンに陥ります。

最初のうちは、素材はすべて無料のもの(フリー素材)に頼り切りましょう。

Unityを使うのであれば、「Unity Asset Store」には、商用利用可能な高品質な2Dキャラクターや背景、UIのセットが無料でたくさん公開されています。

また、「いらすとや」さんのようなフリーイラストサイトや、フリーBGM・効果音を配布しているサイトを活用するのも大賛成です。

あなたの今の目的は「絵を描くこと」ではなく、「ゲームを動かして完成させること」です。

素材探しに何日もかけるのではなく、パパッと拾ってきた素材を使って、まずは仮組み(プロトタイプ)を作ることに全力を注いでください。

後からどうしても自分の絵に差し替えたくなったら、ゲームが完成した後にゆっくりやればいいのですから。

ステップ4:チュートリアルを「完走」し、ほんの少しだけ改造する

素材が揃ったら、いよいよ開発スタートです。

ですが、いきなり真っ白な画面から作り始める必要はありません。

最初は、YouTubeや技術ブログで公開されている「2Dゲームの作り方」のチュートリアルを、そのままなぞってみましょう。

「Unity 2D アクション 作り方」「Unity 2D ミニゲーム」などで検索すれば、初心者向けに一から丁寧に解説してくれている良質なコンテンツが山のように見つかります。

ここで大切なのは、「分からないコードがあっても、とりあえずコピペでいいから最後まで動かす(完走する)こと」です。

途中でエラーが出て止まってしまっても、そこで諦めず、エラー文を検索したり、動画の通りに設定ができているか何度も確認したりして、とにかく「お手本と同じもの」を完成させてください。

そして、お手本通りに動くようになったら、ここからが本当の勉強です。

完成したゲームに、「ほんの少しだけ」自分のオリジナルの改造を加えてみましょう。

・キャラクターのジャンプ力を少し高くしてみる
・敵の動くスピードを速くしてみる
・スコアが100を超えたら、背景の色が変わるようにしてみる

この「数値をいじって、どう変化するかを確かめる」という小さなトライ&エラーこそが、プログラミングの構造を理解するための最短ルートです。

「ここを書き換えれば、こういう動きになるのか!」というアハ体験を繰り返すうちに、最初は暗号のように見えていたコードの意味が、少しずつ理解できるようになっていくはずです。

完成したという「自信」が、あなたの未来を切り拓く

どんなに不格好でも、どんなに短くてもいい。

自分で企画し、エラーと格闘しながらコードを書き、最後まで一本のゲームを「完成」させたという経験。

これは、ただチュートリアルを眺めているだけでは絶対に得られない、圧倒的な自信になります。

ゲーム開発は、問題解決の連続です。

エラーが出たら原因を探り、仕様を満たすために最適な方法を考える。

この過程で培われた論理的思考力や、最後までやり抜くグリット(やり抜く力)は、個人の趣味に留まらず、間違いなくあなたの本業や今後のキャリアにも良い影響をもたらします。

「自分でも、一からゲームを作れた」

その小さな成功体験が、今の現状に対する閉塞感を打破し、新しいキャリアへ踏み出すための強力なエンジンになるはずです。

今日、少しだけ早く帰れたら。あるいは、今度の週末に。

ぜひ、ゲームエンジンをインストールして、小さな2Dの世界に命を吹き込んでみてください。

あなたの作った初めてのゲームがプレイできる日を、心から楽しみにしています。

そのほかにもゲームクリエイターに向けた情報、これからゲーム業界を目指す人達へのアドバイスをまとめた記事はコチラです

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