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【みおとあおい】第八章:ポエニ戦争編

【みおとあおい】第八章:ポエニ戦争編


みお
「あおい。あーおーい。あおい!」

あおい
「あ、みお、どうしたの?」

みお
「まったく!読書に熱中すると、周りが見えなくなるのは、あおいの悪い癖ね。
いい加減に直しなさい。」

あおい
「ごめん、ごめん。」

みお
「何を読んでたの?」

あおい
「『ローマ人の物語』だよ。塩野七生の。」

みお
「へーっ。あおいって、社会は日本史選択じゃなかった?」

あおい
「そうだけど、世界史も面白いんだよ。特にローマの歴史はね。」

みお
「日本史って、良いわよね。
織田信長と豊臣秀吉と徳川家康だけを覚えておけばいいんだから。」

あおい
「(いや、そんな単純じゃないんだけど…)」

みお
「その本、ポエム戦争についても書かれてある?」

あおい
「(ポエニ戦争の事かな?)
うん、もちろん。」

みお
「あおいを探してたのは、たまには、あおいと二人きりで、たまにはお話ししたいなぁ(ポッ)と思って。」

あおい
「そうなんだ。で、どうしたの?」

みお
「それがね、世界史の先生がポエム戦争について、熱く語り出しちゃって、カンナの戦いとか。」

あおい
「(カンナエの戦いかな?)」

みお
「カルタ戦争とか。」

あおい
「(カルタゴとの戦争の事かな?)」

みお
「スキピョヨとか、可愛い名前もでてきたかしら。」

あおい
「(スキピオの事かな?)」

みお
「ハンニバルとか。」

あおい
「(そこは、正確に覚えてるんだ・・・。)」

みお
「なんか戦争の陣形とか黒板に書き出して、授業開始から3分で寝ちゃったわ。
女の子が戦争とか戦史に興味なんかあるはずないのに、あの先生って馬鹿に間違いないわ。
クッキーの美味しい焼き方とかを教えてくれれば女子受けしたのに。」

あおい
「(それ、もう世界史の授業じゃなくなる・・・。)」

みお
「それで、私なりに名探偵コナンばりの推理力を駆使した結果、昔のローマの人は、カンナで戦っていたと思うの。
あの大工道具で、木を削る道具。
あんなので殴られたら痛いじゃない。
当時のローマ人って野蛮ね。

ポエム戦争っていうのは、私、古文は得意だから知ってるんだ。
平安貴族は、和歌の詠み合いをして、勝敗を決めてたらしいわ。
今でいう紅白歌合戦かしら?
ローマ人もカンナで戦うという野蛮さを反省して、ポエム(詩)の歌合戦で勝敗を決めるという戦争のやり方に変えたんだと思うの。

でも、ポエムの歌合戦で勝敗を決めるとなると明確な基準がなくて、勝敗が曖昧になってしまうでしょ?
当時のローマ人の間でも、大論争が起こったはずだわ。

だから、ローマ人は、日本の伝統文化であるカルタで、勝負を決める事にしたのよ。
カルタだったら、勝敗が明白に決定するし、何より平和的だわ。

でも、名探偵コナンに匹敵する私の推理力でも、なぜ現代の猟奇殺人鬼のハンニバル・レクター博士が古代ローマに登場するのかが解けなかった訳。
ハンニバルは、時間旅行者だったのかしら?とか、いろいろと推測したんだけど、いくら考えても理解できなかったわ。

それに、可愛い名前のスキピョヨが何者なのか、可愛いヒヨコが大スキだったのかしらとか考えたんだけど、これも謎の存在のままで、考えすぎて、ジョジョの第二部のカーズのように、生物と鉱物の中間の存在として、宇宙に永遠に彷徨う存在になる寸前で、考えることを止めたのは、私がカーズよりも賢かった証拠よね。」

みお
「それで、あおい、戦史とか好きだったでしょ?
ポエム戦争について、教えて欲しくて、探してたんだ。」

あおい
「そうだったんだ。いいよ。」

みお
「良かった!」

あおい
「まず、ポエニ戦争は、ローマとカルタゴの戦争で、第一次から第三次まで、三回に渡って、長期に及ぶ戦争だったんだ。」

みお
「へーっ、そうなんだ。
私の反応は気にせず続けて。」

あおい
「ポエニ戦争は、ローマとカルタゴが3回にわたって戦ったんだ。
第一次ポエニ戦争では、ローマがカルタゴに勝って、シチリア島を手に入れたことが大きな成果だった。
シチリア島は地中海の覇権を握るために重要な拠点だったからね。

第二次ポエニ戦争が一番面白いよ。 これはカルタゴの将軍ハンニバルが、約5万人の軍勢と戦象を率いてアルプス山脈を越え、ローマに奇襲をかけたことで有名なんだ。2,000年以上前にこれを成し遂げるのは、ほぼ不可能とも言える無謀な試みだった。」

みお
「へぇ。ハンニバルは山登りが得意な象使いだったのね。」

あおい
「しかしながら、ハンニバルは不屈の意思で、アルプス越えを成し遂げるんだけど、その被害も甚大なものだった。
アルプス越えの代償は、3万人の軍隊の喪失と、貴重な戦力であった戦象たちもほとんどを失ってしまう。
結果的に、約5万人の軍隊が、約2万人になってしまった。

でも、このハンニバルの成功報酬は非常に大きかった。
当時、イタリア北部にはローマの支配下にない勇猛果敢で精強な兵士がいるガリア人を味方につける事で、戦力を約5万人まで回復させる事に成功したんだ。

ローマは、北部に突然現れた強大な軍隊に驚愕した。
ある意味では、ハンニバルの奇襲作戦の成功とも言えるね。
そして、ハンニバルは、ローマと戦い続けるんだけど、連戦連勝を重ね続ける。」

みお
「zzz・・・。」

あおい
「第二次ポエニ戦争の最大の見せ場であり、ハンニバルが戦史に永遠に名を残したのがカンナエの戦いなんだ。
ハンニバルの天才的な軍事的戦術が如何なく発揮された戦いだとも言える。

カンナエの戦いで、ハンニバルはローマ軍を包囲殲滅するという驚異的な戦術を成功させたんだ。
普通、大軍が小規模な軍勢を包囲して殲滅するものだけど、ハンニバルは逆のことをやったんだよ。
軍隊の規模としては、ハンニバルのカルタゴ軍よりも、ローマ軍の方が圧倒的に上回っていたんだ。

まず、ハンニバルは、中央に軽装歩兵のガリア兵を配置し、右翼と左翼に精鋭部隊である重装歩兵を配置する。
騎兵の右翼と左翼を歩兵部隊の外側に配置する。
ハンニバルの左翼の騎兵は、ローマの右翼の騎兵とぶつかり、完全に粉砕してしまう。
右翼の騎兵は機動力を駆使し、ローマ軍の左翼の騎兵を翻弄する。

この戦いの最も重要なのは、ハンニバルが中央に配置したガリアの軽装歩兵だったんだ。
ローマ軍の中央軍とぶつかった時に、ガリアの軽装歩兵は押されてしまう。
そして、徐々に後退していく。

この時点でローマ軍の将軍は勝利を確信したんだと思う。
だけど、これはハンニバルが初めから計画していた後退だった。意図的に後退させて、ローマ軍を袋小路の罠に誘い込むという戦術だったんだ。

中央が後退し、ローマ軍の中央だけ前に進んでいる間に、右翼と左翼の重装歩兵は、巧みにローマ軍の左右の両サイドを囲い込む。
それが完成したところで、先程の騎兵が機動力を活かして、背後から急襲する。
ハンニバルが事前に計画した作戦通りの展開となり、ローマ軍は、完全に前後左右から包囲されてしまう。

前後左右から攻撃され、パニックに陥ったローマ軍は逃げようとして、中央に集まった為に、圧死してしまったローマ兵も多くいたらしい。
このカンナエの戦いのローマ兵の損失は、約6万人とも言われている。
完全なローマ軍の壊滅と言える戦いだった。

あまりにも長くなったので、後は簡単に説明するけど、この後に登場するのが、ローマの将軍スキピオなんだ。
スキピオは、ハンニバルの戦術を徹底的に研究し、その理解度を深める。
とりわけ、騎兵の重要性に気付き、ローマの騎兵を徹底的に鍛えるんだ。
そして、スキピオは驚くべき戦略に打って出る。

本国がハンニバルに荒らされているにも関わらず、北アフリカのカルタゴ本国に奇襲攻撃を仕掛ける。かつて自分たちがやられた事をカルタゴにやり返したんだよ。
慌てたカルタゴ本国は、ハンニバルに北アフリカに戻るように指示する。

そして、起こったのがザマの戦いで、スキピオは、ハンニバルの戦術をそっくりそのまま、ハンニバルに対して行い、カルタゴの軍隊を包囲殲滅し、カルタゴ軍を壊滅させる。
この結果、第二次ポエニ戦争は、ローマの勝利として、決着が着く。

この第二次ポエニ戦争は、カルタゴの軍事的天才であるハンニバルとローマの軍事的天才のスキピオの戦いとも言えるかもしれないね。

その結果、地中海の制海権をローマが確立し、更にローマに対抗できる軍事的勢力がいなくなった意味で、後のローマ帝国への道筋を開いたというのが、第二次ポエニ戦争の最大の意義なのかも知れない。

その後の第三次ポエニ戦争で、完全にカルタゴを滅ぼしてしまい、ローマにとって軍事的な脅威となる存在は、地中海世界にはいなくなってしまうんだ。」

みお
「zzz・・・」

あおい
「みお。みお!」

みお
「ん?あぁ、あおいか。」

あおい
「ちゃんと、僕の話、理解できた?」

みお
「勿論よ!
あおいが、ポエム戦争にとっても詳しい事は理解できたわ!
はい。これ、プレゼント。」

あおい
「何、これ?」

みお
「ん?見て分からない?
四百字詰めの原稿用紙5枚よ。」

あおい
「なんで、これがプレゼントなの?」

みお
「世界史の先生がとても意地悪で、ポエム戦争とその意義についてという題名で、原稿用紙5枚のレポートを提出しろという宿題を出したのよ。」

あおい
「(いつものあれか・・・。)」

みお
「それで、私の特技の『いつでもどこでも5秒で寝れる特技』をあおいに披露してあげるから、そのレポートを仕上げておいて。

ただとは言わないわ。
その代わり、いつもは禁止にしているんだけど、私の可愛い寝顔をチラ見させてあげるわ。
でも、手は止めちゃダメよ。

昨日、『鋼の錬金術師』という漫画で、勉強したんだけど、この世界は『等価交換の原則』というのが存在するらしいわ。
『人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。何かを得るためには同等の代価が必要になる。それが錬金術における等価交換の原則だ。』という言葉を、チビの天才錬金術師のエドが語るんだけど、天才錬金術師の言葉だから、間違いない真理だわ。

エドとアルフォンスは、亡くなったお母さんを生き返らせようと錬金術で試みるんだけど、彼らは、その対価を持ち合わせなかったの。
その結果、弟のアルフォンスは、全身を失ってしまうのよ。
でも、アルフォンスがこの世から消える寸前に、エドは弟アルフォンスの魂を取り戻すために、自分の左足を対価に差し出し、更に自分の右腕を対価に差し出す事で、アルフォンスの魂を部屋にあった鎧に定着させるの。
やっぱり、お兄ちゃんね。
彼らの兄弟愛に、私は不覚にも感動の涙を流してしまったわ。

問題は、ここからよ。
あおいは、私の可愛い寝顔を、私の宿題をしている時にどうしてもチラ見てしまうでしょ?
それは、私があおいに提供する利得だわ。
でも、その対価として、あおいも何らかの等価のものを私に提供しなければ、あおいの存在が消滅してしまうわ。

天才魔法使いの私だったら、この図書館に鎧があれば、あおいの魂を取り戻し、鎧に定着させる事はできるんだけど、ここは図書館でしょ。
鎧がないから、あおいが私の宿題をしないと、あおいがこの世から消滅してしまうわ。
そんな結果、悲しすぎて、私、この図書館で号泣しちゃうわ。」

あおい
「そうだね。
今、僕がこの世から消失しちゃうのは、僕にとっても困るから、やっとくよ・・・。」

※AIと対話していると、思わぬ発想が出てくることがあります。
 これは、そんなAIとの対話から紡がれた作品です。

みお
『クスっと笑ったら、スキをお願いね💗』


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