岡田斗司夫のデマ?彼の論を否定したAI。どちらを信じる?
「日本の地震計が48時間沈黙すると、その直後に巨大地震が来るんじゃないか」。
そんな噂を、人気評論家の岡田斗司夫さんが YouTube で話しているのを見て、私は思わず手を止めて考えこんでしまいました。
この動画の9分あたりからご覧ください。
日本は常にどこかで地震が起きている国。それが丸2日間も途切れるなんて、本当にあるの?
少し疑問に感じたので、今度は ChatGPT に同じ問いを投げかけてみました。
すると、返ってきたのは
「科学的根拠がない」
という回答。
東日本大震災の前の48時間にも、M7.3 の前震など複数の地震が観測されていた
高感度の地震計は小さな揺れでも拾うので、“まったく反応がない”状態はめったにない
「48時間静穏が巨大地震の前触れ」という説は、査読付き論文などでは見当たらない
というデータを引用して、かなりはっきりと否定していたのです。
とはいえ、ここで少し立ち止まりたいと思います。
なぜなら、ChatGPT の回答もネット上の情報を集約した
「二次情報」
の側面があるからです。
私自身が気象庁の地震データをつぶさに検証したわけではありません。
結局、岡田さんの主張も AI の回答も“受け売り” になってしまう部分は否めないのです。
ただし、信頼できる情報かどうかを見極めるための手がかりはあります。
たとえば、一時情報(一次ソース)をきちんと示しているか、具体的な数値を挙げているか、反証ができるか、そして地震学の専門家の間で認められているかなど。
こうした点を踏まえれば、今回の話は「デマの可能性が高い」と言っていいでしょう。
岡田さんを否定しているわけではありませんよ。
視聴数稼ぎのためにデマを流しているとは到底思いません。
どのエンターテイメントにも起こりがちな一つのエラーだと捉えています。
私は岡田さんの鋭く自由な感性が大好きで、とても尊敬しています。
大事なのは、「誰が言っているか」よりも「一度立ち止まるクセ」 をつけることではないでしょうか。
SNS や動画の世界では、衝撃的な情報が日々あふれています。
「○日以内に南海トラフ大地震が来る」「巨大噴火で日本が壊滅する」など、過激な見出しは私たちの不安をあおり、つい目を奪われがちです。
そんなときこそ、「本当かな? どんなデータがあるんだろう? ほかの専門家は何と言っているのかな?」と一歩引いて考えてみることが大切です。これはちょっとした手間ですが、フェイクか真実かを見分ける力になってくれます。
次に、あなたが似たような話を見かけたら、こんなステップを試してみてください。
公式データを見てみる
気象庁や USGS なら、素人でも簡単に検索できます。いろいろな専門家の意見を探す
個人チャンネルだけではなく、学会や大学、公共放送の情報もチェックしてみる。「わからない」と保留する勇気
結論を急がず、少し時間を置くのも立派な選択です。
情報が多すぎる時代、いちばん頼りになる防災グッズは「自分で考え直すクセ」かもしれません。
岡田斗司夫さんの軽妙なトークも、ChatGPT の便利な回答も、私たちに代わって真実を保証してはくれません。
どんなに信頼できそうな人の意見でも、一度はブレーキを踏んでみる。
この記事が、その大切さをほんの少しでも思い出させてくれればうれしいです。
