詩 「自身の大河」
それは一度きり
時をゆく波に激しく揺られ
帰ることは許されない
振り向いても道はなく
迫る何かに見えない日々は押される
先へしか進めない
それそれが持つ最初で最後の物語
誰一つ同じものはなく
誰一人分かるものはいない
舞い降りた地に
そこから始まる辛く悲しい現実は
深みがある濃味の希望を埋め込み
生きる力を調和させる
行き場などなく
何処へもいけない
ただここで小さな命を燃やし
心を大きく膨らませて
流れていく大河は
豊かであることを知り
儚い時を惜しむように
後に消え去る一人の足跡
紗羅
覚悟などないまま自分は生まれ
道へ放り出されるように歩けと告げる。
最初は何も知らない
現実が何かすら分からない
生きていく中で
少しずつ自身の存在を認識していく。
いろんな思いは混在し
たくさんの地雷は待ち受け
試される日々の連続
いつもだと通り過ぎていくことが
それが出来ない日もある。
気持ちは後ろを向き
前へ行かず
今日の道を堰き止めては
自暴自棄の言葉が浮かび
摩擦により稼働していく命は
人の人生こんなものだと
時を重ねては開き直りを生む。
片付けることの出来ない思い
どうすることも出来ない葛藤
それでも自身の心が
感情を流していきながら
大河を広げるように
ため息の後は
深呼吸へと変わっていく。
