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街ですれ違ったあの人も、これから親友になる人かもしれない


私は友達が少ない。
それに気が付いたのは、同学年の人数が一気に増えた中学生の頃だ。
それまでは小学校6年間ずっと1クラス。

中学生になり、初めて「知らない同級生」というものが現れ、その時に気が付き始めた。

友達が知っている他のクラスの子を、私だけが知らないことが多い。
友達も、その人は何の接点も無さそうなのに、いつの間にか仲良くなっている。
違うクラスにもそこそこ仲のいい友達がいる。

「みんな私より社交的なんだなぁ。
ちょっとうらやましいけれど、私は別に友達に困っているわけでもない。
私は沢山の人と仲良くなれるタイプではないし、今いる友達で充分。」

こんな感じで中学高校大学と過ごし、社会に出てしまった。


少ないけれども友達はいないわけじゃない。

時々遊んだり、結婚式にも呼べる子は何人かいたし、本当に居心地のいい友達数人と今後も付き合っていければそれでいい。

同僚とも仲良くやっている。

でも、30歳を過ぎてやっと、このままではマズイ気がしてきた。
人との付き合い方を見直さねば、と思い始めた。

きっかけは二つ。

ここ数年新しく友達ができていないことに気が付いたのだ。

出会いもないので職場以外で友達は増えていない。
子どもが産まれて数年経つのに、ママ友もできない。

同じ保育園のママさんと世間話程度はできる。
でも個別に遊んだりできるほど仲が良くなることはない。

子供同士でまだ遊べない未就学児の親にとって、ママ友ができないのは結構辛い。

上の娘は時々「○○ちゃんのおうちに行きたい」と言うことがある。
でも私は、○○ちゃんのお母さんとはそこまでの仲ではなく、突然遊びに誘う勇気もない。
申し訳ない思いがしてしまう。

私の以前からの友達がお互いママになり、子供同士を遊ばせることはあるけれど、娘はやっぱり保育園のお友達と遊びたいのである。

きっかけのもう一つは読書からの学びだ。
数年前から読書が趣味になり、いろいろな本を読み、成功している人は皆、人とのつながりや人脈を大事にしていることが分かってきた。

成功している人、というのは大げさな表現かもしれないが、いい人生を歩むにはやはりなるべく沢山、周りの人といい関係を築くことがとても大事なのではないか、と、この年になってやっと思うようになった。

平均寿命は女性の方が10年くらい長い。
夫を見送った後も楽しく生きていくためには、友達の存在が大事なのだ、とも色々な人が言っている。

30年弱、割とドライな人付き合いで生きてきてしまったので、今更友達を増やそうと思ってもなかなか難しい。が、きっととできないことはない。

そもそも今付き合っている友達はこんなに長く付き合う友達になると初めからわかっていただろうか?

まず夫はどうだ。
出会った時にこの人と仲良くなって、たくさん遊びに出かけるようになって、最終的には家族になるなんて思っただろうか。
夫でさえはじめは他人だったのだ。

一番古い友人はどうか。
こんなに長い付き合いになるとは思ってもいなかった。
ただのクラスメートの一人だった。
学生時代よりも、卒業後の方が仲良くなった。

みんな、始めは他人だったのが挨拶や雑談、食事や遊びに行ったりすることを重ねて、友達になったはずだ。

そんなふうに考えると、今周りに居る人全員に、これから親友になる可能性があるのではないかとさえ思い始めた。

未来はどうなるか分からない。

街ですれ違ったあの人も、これから親友になる人かもしれない。

自分の行動が変わり始めた。

まずもっと丁寧に挨拶をするようになった。
以前は正直、保育園のほかのクラスの保護者への挨拶はちょっと適当だった。
目も合わせずにおはようございますと言ったり。
ひどいときは何も言わなかったり。

でも今はなるべく目を合わせて明るく挨拶をするように心がけている。

児童館や公園でたまたま出会った人にも、なるべく自分から声をかけるようになった。

顔見知りの人にも、なるべく一言プラスして声をかけてみるようになった。

そういう行動をし始めたら、周りの人の行動も目につくようになった。

そこまでの仲ではない私に対して「保育園の結果出た?」と優しく気にかけて聞いてくれるママさん。
「保育園の結果出た?」と聞いてくれるということは、私が保育園に申し込んでいるということを知っていて、それを覚えてくれていて、さらに気にかけてくれているということの表れなのだ。
そんな気遣いを嬉しく思った。

私はこういう小さな積み重ねをこれまでしてきただろうか。

まだまだ自分にできそうなことはたくさんある。
周りにいる人みんな親友になる可能性があると考えると、ただの挨拶も楽しく気持ちが良いものになった。
人付き合いに関して、私は伸び代しかない。

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