泣いた時間を、無駄にはしない
今、ハンドメイド作家をしている私ですが、前職は建設系の技術職でした。
現場ではなく内勤で、設計図面を見ながら、建物を建てるために資材がどれくらい必要になるのかを計算する仕事をしていたんです。
お給料こそ良かったものの、体と心を壊しました。
でも、貯金ができました。
仕事を辞めて、うつ病を抱えたまま「ハンドメイドをやろう」と決めた時。
ふと、「お金が泣いている」と、感じたんです。
「これから、どう生きていこう」

仕事を辞め、主婦なり、自宅で自分の人生について考える日々が続いていました。
私が初めて「誰かに合わせる」のではなく、「自分がどうしたいのか」を真剣に考えた時間だと思います。
その時、「貯金がある」ということに気が付きました。
新卒で建設系の会社に入って、だいたい4年くらい働いて、そこそこ貯金ができていました。
「この貯金が減っていくのを見ているだけで良いんだろうか」
そんな疑問がよぎります。
私は人と話すことがこの世で一番苦手で、集団にもなじめたことが全くありません。
だからバイトもパートも怖くてできない。
電話一本するのにも何度も反復練習をして、イメトレをしてからじゃないと出来ません。
「バイトもパートも出来ないけど、このお金がただ減っていくのを見ていたくもない」
そう思いました。
「私に合った仕事」をつくろう

ただ減っていくだけを見ていたくないなら、どうすればいいのか。
そこで閃いたことが「今度は、笑顔で楽しく増やそう」ということでした。
それが、私がハンドメイドを始めたきっかけでもあります。
「集団に属すこと」「人と話すこと」などの出来ないことをどんどん削って、「出来る」「好き」を集約した結果、ハンドメイドに辿り着いたんです。
私は家族を含めた「人と会わない」という時間なら、いくらあっても平気で、むしろ「ひとりの時間」が多ければ多いほど、行動力が上がります。
自分の頭や心の中にある「なにか」を言葉にしたり、作品にすることもいくらでもできる。
「私は、ひとりでコツコツ、何かを創造することならできる」
それを「私だけの仕事」にするには、「ハンドメイドが適している」と考えました。
「泣きながら無理した時間」を「笑顔」に変えたい

私が持っていた貯金という「お金」は、できないことを我慢して、辛いことを我慢してやり続け、体も心もボロボロにして得てきたものでした。
「悲しい」「辛い」「嫌だ」…
そんな感情だけが乗っていました。
だから「お金が泣いている」と思った。
「あの日の私の悲しさが、そこに詰まっている」
そう思ったんです。
「貯金がただ減っていくのを見ているだけなのは、何か違う気がする」
なんとなく、でも、力強くそう感じて、「今度は笑顔で、楽しく働けるようにするために、このお金を使ったらいいんじゃないだろうか?」と思いました。
同じ「減る」なら、私にとって有意義なことに使いたいと思ったんです。
それから少しずつ、「学び」にお金を使ったり、「なんとなく買う」ことを意識してやめたりするようになりました。
「お金」は「気持ち」
これまでも何度か私の「お金の価値観」について記事にしてきましたが、私にとってお金は「感情を伝えるためのツール」です。
ハンドメイド作家として、また、作家活動のコンサルタントとして受け取るお金には
「あなたの作品が好きです!」
「あなたの経験に価値(魅力)を感じました!!」
などの気持ちが乗っていると考えています。
以前は「辛いことをした我慢料」と思っていました。
だからハンドメイドを始めたばかりの頃も「もっと一生懸命できないことを克服する努力をして頑張っていれば、作品が売れる(お金を受け取れる)」と思っていた。
でも、今は「ハンドメイドを楽しむだけでいい」と思っています。
楽しんでいる人は、人を巻き込める。
人を巻き込めると、結果も伴い始める。
だからシンプルに「毎日ハンドメイドを楽しむ」ことが、「笑顔で楽しく働く」ことに繋がると学びました。
今は楽しんでいるだけで結果も付いてきますが、前職は本当に無理をして、やっと結果を出せるような状態だったので、見える世界が180度変わっています。
「自分に合った方法で、自分に合った仕事をつくる」
そんなやり方があっても、良かったみたい。
それがこの1年9ヶ月ハンドメイドを続けてみて、一番学んだことでした。
人生を「ワガママ」に生きる

私は自分の人生にワガママに生きています。
「たった一度しかない、私だけの人生だから」
…とは、ちょっと違って。
「この人生は、明日終わってしまうかもしれないから」
冒頭にも書いたことですが、私はうつ病でした。
その時、「この人生を終わりにしよう」と思ったことがあって、あの日から「死は、身近なもの」と認識するようになったんです。
「何十年もあとではなくて、今日、明日、この人生は終わってしまうかもしれない」
以前誰かから「多くの人が最期の瞬間に『あれがしたかった』と後悔する」という話を聞いたことがありました。
「それは嫌だ」と、強烈に思ったことを覚えています。
だから今は、毎日を全力で楽しみ、無理と我慢を沢山した「あの日の私」が残してくれたお金を大切に使っています。
最期に「楽しかった!」と言うために。
何も思い残さず、清々しい気持ちで。
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