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ヘリコプター音のする車|交通手段に潜む“見えない貧困”

私は「見えない貧困」をテーマに発信しています。このテーマを発信しようと決めたのは、自分の幼少期からの貧困の経験があったからです。育児を通して、どんな家庭の子どもであっても、「泣かせたくない。つらい思いをしてほしくない」と強く思うようになりました。


私にできることは、ほんのわずかです。実体験エッセイを通して、少しでも多くの人に「見えない貧困」があることを知ってもらえたら嬉しいです。今回は、「ヘリコプターの音がする車」というエピソードをお話ししたいと思います。


小学生の頃、父が乗っていた車はかなり年季が入っていて、走るたびに「バタバタバタバタ」とヘリコプターのような爆音がしていました。母はそれを「うちの車は飛べないヘリコプター機能付き」と冗談めかして言い、私たち子どもはそれを楽しんでいました。

けれど、現実には困ることも多かったのです。静かな夜道を走れば「バタバタバタバタ」と響き渡り、学校に親が迎えに来るとすぐにわかってしまう。最初は笑っていた音も、だんだんと恥ずかしさに変わっていきました。最後はオイル交換もできず、とうとう動かなくなってしまいました。

田舎では車は生活必需品。それでも新しい車に乗り換える余裕はなく、動かなくなるまで乗り続けていました。安い中古車を買ってもまた同じことが起こり、ときには「ボン!」という音とともに止まり、マフラーが割れていることもありました。


今は自動車離れが進み、新車を買わない人も増えています。状態の良い中古車も増えてきました。

都心の方はあまりピンと来ない話かもしれません。けれど、子どもが部活動や学校を「当たり前」に楽しめるのは、車が「当たり前」に使えるからです。遠征に行くときの交通費や移動手段――そこにも実は、多くの「見えない貧困」が潜んでいます。


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