子どもにとって、簡単に大金を手に入れる方法は交通事故だった。
『見えない貧困』をテーマに、これまでいろんな記事を投稿してきました。
このテーマを発信しようと決めたのは、自分の幼少期からの貧困の経験があったからです。
今回は、「子どもが“簡単にお金を得る方法”を知ってしまった」という話を書こうと思います。
子どもは単純で、純粋です。
だからこそ、間違える。
そして近くに正してくれる大人がいないと、その間違いに気づけないまま、どう生きていいか分からなくなってしまう。
私は日常のことを綴りながら、「見えない貧困」と、それによって生きづらさを抱える子どもたちの心を、いろんなエピソードで伝えていきたいと思っています。
これは、兄が2回目の交通事故をしたときの話です。
兄が死にかけるほどの事故を起こしたことで、父方の祖父が「もう二度と事故を起こすな」と言って、プレイステーション2と『キングダムハーツ』を買ってくれました。
それから保険金が入り、家庭に少し余裕ができて、家族で旅行にも行けました。
そのときの旅行は、私にとっては楽しい思い出のひとつです。
古いおもちゃしかない中で、このゲーム機はとてつもなく嬉しかったのを覚えています。
でも私はおもちゃやゲームを買ってもらえなかった。
兄は交通事故をしたから、買ってもらえた。
子どもだった私と兄の心に残ったのは――
「死にかける事故をすれば、いいことがある」
という感覚でした。
生活が苦しくなれば、交通事故をすればお金が手に入るんだと、私たちは知ってしまったのです。
だから兄と2人で、「どっちが車に飛び出すか」なんて話をしたことがあります。
実際にやったわけではありません。
でも、そんなことを“本気で考えた”という事実が、今もたまに胸を締めつけます。
命を削って得られるお金。
欲しいもののために、生きるために、そこまで必死だったあの頃。
そんな子どもが今も、この国のどこかにいると思うと、ただただ苦しいです。
自分の息子の安心した寝顔を見るたびに、その思いは強くなります。
一番守りたいのは、息子であり、家族のはず。
だけど――
それでも、あの頃の気持ちをなかったことにはできません。
今の幸せを捨てる覚悟もないけれど、
それでも、noteを通して誰かが少しでも「救われた」と感じてくれることを願って。
私はこれからも、書き続けたいと思っています。
いつも真剣で重たいテーマばかりだと、読んでくださる方の気持ちまで沈ませてしまうかもしれないなと思って。だから、なるべく明るい投稿も心がけています。
だけど『見えない貧困』を伝えたいから、こういう記事も投稿させてくださいね。
最後まで読んでくださりありがとうございます。スキで応援いただけたら嬉しいです。
