#27 「好条件=過酷」だったけど、それでも転職してよかった
つかの間の休息から一転、待遇だけで選んだ職場は、想像以上に専門的な分野だった。
「好条件=過酷」──この方程式は、間違いなく真実だった。
過酷でも条件さえ良ければ、なんとかなると思っていた私は、むしろ望むところだという気構えでいた。
まったくの別業界。
飛び交う専門用語に、初日から脳はフル回転。
初めてのCADはマウスの操作が独特で戸惑った。
けれど、新しい世界は思っていた以上に刺激的で、心が躍った。
◆ がむしゃらに覚え込んだ日々
早期に問題点を見つけ、→ 提案 → システム導入 → 構築 → 業務改善まで。
専門知識外の領域でも、自分の強みをしっかりアピールできた。
「ゆっくり仕事しよう」と決めていたはずなのに、やっぱり私は仕事脳。
つかの間の休息は、どこへ消えたのか…。
40度近い高熱が年に3回も出るほどの脳疲労。
でもこれは、**仕事を体に覚え込ませる“儀式”**みたいなもの。
私はこれを『限界突破』と呼んでいる。ゲーム風に表現するようになったのは大学時代から。そのほうが楽しめるから(笑)
「1年経てば、きっと慣れる」──そう信じて、がむしゃらに知識を吸収した。
まだ31歳。いける。
そう自分に言い聞かせながら、走り続けた。
◆ 育児中でも、“戦える”私
「育児中なので残業はできません」──これは、最初から貫いた。
定時退社を勝ち取り、見事なワークライフバランスを築けたことは、大きな自信。
「定時の女」になっても、やるべきことはやる。
今日やること・明日やることを把握し、やりきるスタイル。
限られた時間で成果を出せると、ちゃんと評価されるんだと実感する。
◆ 転職直後の、不安と覚悟
正直、「なんで辞めたんだろう…」と思った日もあった。
でも、立ち止まっていても答えは出ない。だから私は、前に進むだけ。
採用・原価計算・経営指標作成・システム導入・業務改善・安全衛生会議・衛生管理者…。
**「できることは全部やる」**が、私のスタイル。
社長からの要望も、短納期で形にしていく。
信用・信頼は、自分で勝ち取るもの。言われる前に気づいたことは、すべて議題に上げる。
◆ 少しずつ、肩の力が抜けてきた
打ち合わせや会議が増え、任されることも増えて、ようやく一段落。
子どもも3歳になり、園からの呼び出しも減ってきた。
家庭も仕事も、少しずつ安定してきた。
転職には、とてつもないエネルギーが必要。
でも、それもまた**“面白さ”**のひとつ。
会社や経営者によって異なる視点や方針を知れるのも、転職の醍醐味。
日々が充実していくことで、「転職してよかった」と心から思える。
朝や夜にゆとりができて、子どもの時間に寄り添える幸せも手に入れた。
働き方は、自分次第。
悩むなら、まず行動してみること。
アクセル踏むときは思いきり。
でも、ブレーキかけるタイミングも、ちゃんと自分で決めたい。
そんなふうに働ける今が、ちょっと誇らしい。
あえて言うなら──未経験の業界だったからこそ、「専門職」ではなく「事務職」にこだわったこと。それが、思いがけず自分を救ってくれたのかもしれない。
過酷な環境の中でも、すべてを一から学ぶ覚悟を持てたのは、“土台”を見誤らなかったから。焦らず、だけど着実に。そんな選択が、自分の未来を少しずつ切り拓いてくれた。
転職を考えている方は、メリットデメリットを自分の中でしっかり考えて決めると良いと思う。
