稲田万里『全部を賭けない恋がはじまれば』を読んで
こんにちは、さちこです。普段は、外国の方に第二言語としての日本語を教えています。どうぞよろしくお願いします。
女の子には色々なタイプがある。
わたしは男の子じゃないので、男の子はどうだかわからない。
小中高の雑多な子供達が集う教室には、様々なタイプの女の子がいて、
女の子のグループはタイプごとに形成され、大抵はグループで常に固まり、
グループ間の交流は普段はそれほどなかった。
体育祭や文化祭などクラスや学年が一丸となる時はやりとりが少し増えたけれど。
稲田万里『全部を賭けない恋がはじまれば』に出てくる主人公は、
わたしとは全くタイプの異なる女性だ。
というか、すごい。
もう全く想像の域を大幅にかっ飛ばして超えている。
特に、「生」と「性」が。
冗談ではなく、読みながら口をあんぐり開けてしまったぐらい。
でも、不思議と読み進めてしまった。
それは何故だろうと考えてみるに、
まずは、ポップでウィットに富んで、赤裸々で、正直で、リズムの良い文章だ。
「生」と「性」が大爆発なのに、いやらしさやジメッぽさを全く感じさせない。
明け透けで、カッラカラ。
昔、漫画で登場人物の笑い声の擬音で「かんらかんら」というのがあったけれど、なんならそんな風に笑っていそうな感じさえしてしまう。
(あくまでイメージで、そんな風には笑わないと思うけれど)
起こったことを、中からではなく、
一歩引いた目で見れるからこそそれができるような気がして、
格好良いと思ってしまう。
次に、私とは全く似ていない、想像の域を軽々と超える女の子のことを知れることだろう。
日々何をし、何を考えているのか、驚くことばかりだが、興味深く読んでしまう。
そして、そう思う自分にちょっと驚いている。
あの頃は、タイプが違う女の子のこと、ちょっと苦手だったから。
ポップな文章を書くのが上手で、赤裸々で正直で、懸命で、真摯で、
わたしと同じように生きるのが下手そうな女性。
私とは全く似ていない女の子のことを知る楽しさと
実は似ているところもあるのだと知る楽しさ。
ヒリヒリするほど圧倒される正直さに、
友達になりたいと思う女性がそこにいる。
稲田万里『全部を賭けない恋がはじまれば』は、
「ひろのぶと株式会社」の初書籍である。
「ひろのぶと株式会社」というのは、
『読みたいことを、書けばいい。』『会って、話すこと。』の著者である
田中泰延さんが立ち上げた前衛的?革新的?な出版社である。
何がどう前衛的?革新的?なのかは、こちらを読んでいただけるとよいかも。
そして、田中泰延さんの
稲田万里『全部を賭けない恋がはじまれば』出版への想いは、
こちらの記事に込められている。
(お読みくださり、ありがとうございました)
