最近翻訳した本のこと①
フリーランス英日翻訳者の坪子理美です。
昨日のウェビナーでは、英語で書かれた生命科学論文をどう読むか、というお話をしました。
ウェビナーは論文のことがメインでしたので、本の翻訳についてはあまり触れていませんでした。
そこで今日からは少しだけ、私がここ数年で担当した翻訳書のことをご紹介していこうと思います。
まずはこちら。
■ 『心臓とこころ——文化と科学が明かす「ハート」の歴史』
ヴィンセント・M・フィゲレド著(化学同人)
心臓という器官を、生理学・解剖学だけでなく、文化や歴史の文脈から縦横無尽に捉え直す一冊。
著者のフィゲレド氏は心臓外科医。
医学や生命科学を学ぶ方にとって、「身体をどう見る(診る)か」を考える手がかりにもなる本だと思います。
▼続いてはこちら。▼
■ 『はじめて神経をみたサンティアゴ・ラモン・イ・カハール——芸術を愛したいたずら少年がノーベル賞科学者になるまで』
クリスティン・アイヴァーソン作、ルチアーノ・ロサーノ絵(化学同人)
「神経科学の父」カハールの原点にあった、自由奔放な心と緻密な観察の記録。
カハールの生まれ育ったスペイン在住のイラストレーター、ルチアーノ・ロサーノ氏の素敵なイラストに加え(表情が魅力的なんですよね…)、
カハールによる自筆スケッチも多数収録されていて見応えあり。
研究の世界に足を踏み入れていく時の新鮮な感覚を思い出させてくれる伝記絵本です。
▼そして、今の時期から気になる方も多い、アレルギーについて。▼
■ 『アレルギー——私たちの体は世界の激変についていけない』
テリーサ・マクフェイル著(東洋経済新報社)
疎遠だった父を蜂毒アレルギーで亡くし、自身もキャリア中期にアレルギーに苦しめられた医療人類学者による科学ノンフィクション。
研究・診断・治療の歴史から、エンタメ作品での「アレルギー」の扱いまで、「なぜ今この問題が起きているのか」を考える視座を与えてくれます。
人気YouTube「積読チャンネル」での紹介回もぜひ。
東洋経済ONLINEで『アレルギー』に関連する記事を執筆しています。
● 訳書以外の個人的おすすめ本はPodcastで
個人的に読んで気に入ったおすすめ本については、以前行っていたPodcast「つぼ押しcast」でもご紹介しています。
現在、新しいエピソードの配信はしていませんが、今も過去の配信回を聴いていただくことができますので、よろしければどうぞ。
当時の住まいの押し入れから、ゆっくりのんびり、お話ししています。
訳書の続きはまた次回ご紹介していきますね。
研究や学びの日々の合間に、気になるものがあれば手に取っていただけたら嬉しいです。
