もう頑張れないほど疲れたときは、いらないものを手放すタイミング
どーも、西村です。
今回は、『もう頑張れないほど疲れたときは、いらないものを手放すタイミング』というテーマで話を掘り下げていきたいと思います。
「もう頑張れない」
そう思う自分に気づくと、不安になることがあります。
「このまま動けなくなったらどうしよう」
「周りに置いていかれたらどうしよう」
という感じで。
中には、「もっと頑張っている人もいるのに、こんなところで弱音を吐いていいのだろうか」と自分を責めてしまう人もいるかもしれません。
しかし。
もう何も頑張れないほど疲れたときは、さらに頑張る方法を探すタイミングではありません。
いらないものを手放すタイミングです。
なぜなら、休んでも疲れが取れない、もしくは疲れがとれたと思ってもまたすぐに疲れるほど、自分に負担をかけすぎているからです。
これを機に、「自分の人生に必要なものは、本当はそれほど多くない」ということにも気づくべきかもしれません。
疲れた人に対して、世の中はよく「休みましょう」と言います。
もちろん、休むことは大切です。
・眠る
・ぼんやりする
・予定を入れずに過ごす
・美味しいものを食べる
・一度、仕事から離れてみる
などなど、そういう時間に救われることはありますよね。
しかし中には、しっかり休んだとしても、すぐに疲労感や心の重さが戻ってきてしまう人もいます。
それは、休み方が足りないからとは限りません。
休む前と同じ、とても重い荷物を持って歩き始めたら、またすぐに疲れるのは当たり前なのです。
たとえば、荷物がパンパンに入ったバッグを両手に持って、長い坂道を歩いている人をイメージしてみてください。
途中で疲れて休んでも、もう一度その荷物を持って歩きだしたら、またすぐに疲れてしまいますよね。
何度休んでもすぐに疲れてしまうとき、多くの人がこのような状況に陥っています。
パンパンのバッグの中には、もう必要のないものや誰かに押し付けられたものまで、なんとなく捨てられずに詰め込まれてしまっています。
なのに、すべてを持っていないと不安だから、バッグを軽くしようとせず、歩き続けようとしてしまうのです。
冷静に考えれば、不要なものを捨てるなり家においてくるなりしてバッグを軽くすれば、疲れにくくなるし、歩くのも速くできますよね。
筋トレやダイエットがしたいわけでなければ、わざわざ荷物を重くする必要などないはずです。
人の心も、それに近いのだと思います。
そういえば以前、私の元に相談に来てくれた吉野さんという方と、こんな話をしました。
吉野さんは、仕事でも家庭でも、ずっと頑張っていました。
・職場では、頼まれたことを断らない
・家では、家族のことを優先する
・友人から相談が来れば、丁寧に話を聞く
・自分の将来のために、資格の勉強もしている
・健康のために運動もしなければと思っている
・SNSでは、同世代の活躍を見て焦る
・何かに遅れないように、情報収集も欠かさない
そんな生活を続けていたそうです。
一見すると、とても前向きな生活ですよね。
吉野さんも、休んでいないわけではありません。
週末は家で過ごしていたし、睡眠時間もそれなりに取れていました。
ですが、吉野さんはこう言います。
「何をしても疲れるんです。好きだったことまで、面倒になってしまいました」
それは、心の中では休めていなかったからです。
吉野さんは、家でも横になりながら、
「あれもやっていない」
「これも遅れている」
「もっとちゃんとしなければ」
と考え続けていました。
身体は止まっていても、頭の中では何十個もの荷物を抱えたままだったのです。
そこで私は、吉野さんに聞きました。
「今抱えているものの中で、本当はもうやめてもいいものはありませんか?」
すると、
「本当は、もう資格の勉強に興味がない。ただ、途中でやめたら負けた気がするから続けている」
「友人の相談にも、毎回答えなくていいと思っている。でも、冷たい人だと思われるのが怖い」
「家事も、全部自分の基準で完璧にやる必要はない」
「仕事も、本当は引き受けなくていいものまで受けている」
そういう本音がちらほら出てきました。
さらに、
「いつも前向きでいなければならない」
という思い込みがあることにも気づいていきました。
結局、吉野さんを疲れさせていたのは、
「やめてはいけない」
「断ってはいけない」
「期待に応えなければならない」
「途中で投げ出してはいけない」
といった思い込みによって、自分でも気づかないうちにあまりに多くの荷物を抱えてしまっていたことだったのです。
だとしたら、抱えてしまった荷物を降ろすところから始めないと、疲れやすさを解消することはできません。
にもかかわらず、もう頑張れないほど疲れたとき、さらに新しい方法を仕入れて何とかしようとする人がいます。
たとえば、
・もっと効率の良い時間管理
・疲れにくい習慣
・集中力を上げる方法
・心を強くする考え方
そういう方法論を頭に入れて、解消しようとするわけです。
ですが、すでに荷物でパンパンのバッグに、新しいものをさらに詰め込むのは難しいんですよ。
もし、無理に詰め込もうとしたら、バッグが壊れて荷物が全部ぶちまけられてしまうでしょう。
仮に何とか詰め込めたとしても、その「もの」は押しつぶされてしまい、形が崩れてしまって、もともとの機能を果たせなくなってしまうことも少なくありません。
入るけど、使えなくなる。
これでは意味がありませんよね。
心もそれと同じで、限界のところに無理をしたら、当たり前ですが壊れてしまいます。
バッグのファスナーが壊れたり、記事の縫い目が避けたりしたら簡単には直せないように、人の心も壊れたら簡単に直りません。
そんな無理をしなくても、バッグの中身を減らしたら、新しいものはスッと入れられますよね。
順番が逆なんです。
詰め込んでから減らすのではなく、減らしてから入れる。
それが自然です。
では、具体的に何を手放せばいいのでしょうか?
私はまず、
『今の自分を苦しめているのに、惰性で続けているもの』
に目を向けて見てほしいと思います。
具体的には、
・行きたくない付き合い
・成果につながらない仕事
・誰にも求められていない完璧さ
・義務のようになった趣味
・もう興味がないのに続けている目標
・見るたびに自分を責めたくなるSNS
・いつも自分だけが我慢する人間関係
といったもの。
もちろん、これら全部をすぐにやめられるわけではないでしょう。
仕事も、家族の役割も、簡単には手放せないことがあります。
そんなときは、ゼロか百かで考えなくても大丈夫。
・回数を減らす
・期限を延ばす
・誰かに分ける
・基準を下げる
・いったん休止する
・返事をすぐにしない
そんなふうに、いきなりごみ箱には捨てないけど、バッグからはいったん出しておく、というようにするだけでも、荷物は少し軽くできます。
次に手放したいのは、
『過去の自分との約束』
です。
昔の自分が決めたことを、今の自分が苦しみながら守り続けている人は意外と少なくありません。
・三年前に決めた目標
・若い頃に描いた理想
・誰かに宣言した夢
そういったものを、「一度始めたことは最後まで続ける」という信念だけで続けてしまっている。
もちろん、物事を継続することは大切です。
しかし、変化した自分に合わせて方向を変えることも、同じくらい大切です。
途中でやめることは、必ずしも逃げではありません。
過去の判断を、今の自分が見直しているだけかもしれません。
昔は必要だったものが、今はもう必要ないこともあります。
小学生の頃に履いていた靴を、大人になっても無理に履き続ける人はいませんよね。
にもかかわらず、目標や生き方になると、なぜか多くの人が同じことをしてしまいます。
もう合わないのに、「自分で決めたから」という理由だけで履き続けてしまいます。
それでは痛くなるのも当然です。
そして、手放すのが難しいけど頑張って見てほしいのが
『他人から見た自分』
です。
周りの人から、
・頼りになる人
・優しい人
・頑張っている人
・いつも元気な人
・できる人
そう思ってもらえるのは嬉しいものです。
しかし、一度そう見られると、その役割(イメージ)を捨てるのが怖くなります。
「少し休んだら、がっかりされるかもしれない」
「断ったら、嫌われるかもしれない」
「弱音を吐いたら、評価が下がるかもしれない」
そんなふうに感じで仕舞うわけです。
ですが、そのイメージを守るために自分が壊れてしまったら、何のための頑張りだったのでしょうか?
私は、自分が壊れるくらいなら、
「今日はできません」
「今は余裕がありません」
「少し休ませてください」
そう言っていいと思います。
そもそも、自分が壊れてしまったら、今までの自分の役割は捨てるしかなくなってしまいますからね。
その役割が本当に大切なら、休みながら長く続けていった方がよいのではないでしょうか。
ちょっと休むくらいで、他人の期待を裏切ってしまうと思っているのだとしたら、それは思い込みです。
他人の期待に応え続けなければ、自分の価値がなくなり、自分を守れなくなると思っているのだとしたら、それも思い込みです。
そんな思い込みで、自分を追い込み続ける必要はありません。
とはいえ、いらないものを手放すときは、罪悪感が出てきてしまうものです。
「今まで続けてきたのに」
「周りに迷惑をかけるかもしれない」
「楽をしていると思われるかもしれない」
「本当にやめていいのだろうか」
そんな声が聞こえてくることがあります。
ですが、その罪悪感があるからといって、手放す選択が間違っているとは限りません。
むしろ、長く自分を後回しにしてきた人ほど、自分を守る選択をすると罪悪感が出ます。
ずっと右手で重い荷物を持っていた人が、左手に持ち替えると違和感があるように、楽になる選択に違和感が出ることがあります。
でもそれは、単に慣れていないだけです。
だから、その違和感を、「やってはいけないサイン」だと勘違いしてはいけません。
もう頑張れないほど疲れたときほど、自分にこう問いかけてみましょう。
・私は、何を守ろうとして疲れているのだろう?
・本当は、もうやめたいことは何だろう?
・誰の期待を背負っているのだろう?
・今の私に必要のない目標は何だろう?
・今日、一つだけ減らせるものは何だろう?
何か思い浮かんだら、まずは、手放してもいいという選択肢を自分に許してあげてください。
いきなり、全部をスパッと手放せなくても大丈夫です。
大きなものを手放したいなら、小分けにして少しずつ手放していってもいいのですから。
それは大きな家具を捨てるときに、分解して分別しながら捨てていくのに似ています。
疲れきった人に必要なのは、もう一度立ち上がる前に、背負っている荷物を降ろすことです。
荷物を全部持ったまま立とうとすれば、膝が震えます。
でも、いくつか置いてみたら、意外と軽く立てるものです。
それに、荷物を置いていると、
「これは最初から、私が持つものではなかったな」
と気づくこともあるかもしれません。
最後に。
人生は、たくさん持っている人が遠くまで行けるわけではありません。
必要なものだけを持っている人のほうが、長く遠くまで歩けることがあります。
もう頑張れないほど疲れたとき、それは別にあなたの人生が終わったということではありません。
今までの荷物の持ち方では、もう歩けないということです。
それなら、持ち方を変えればいいだけ。
いらないものは置いたり捨てたりすればいいだけ。
そして、少し軽くなった身体で、また歩けそうな日に歩けばいいんです。
何かを手放すことは、これからも生きていくために自分を守る選択です。
もう頑張れない日が来たからこそ、ようやく手放せるものもあるでしょう。
それでいいのだと思います。
それでは、今回はこの辺で。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
P.S.

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