全国水族館の旅【70】沖縄美ら海水族館
全ての水族館に唯一無二の魅力があり、1番も2番もありません。ただ、水族館好きの人々と会話すれば「最強の水族館決定戦」の話題で盛り上がります。
最強の座に海遊館や名古屋港水族館を強く推す人は多いですが、大衆人気(入館者数)で見れば沖縄美ら海水族館が圧倒的に最強です! 生物マニアからも家族連れからも海外の人々からも支持されるグレート水族館、全人類に訪れていただきたいと想いを込めて紹介します。
なお、とてつもなく最強な水族館ですので、今回の記事のボリュームはとても大きいです。
神秘爆発! 世界が認める「最強」の水族館!!
日本の水族館で入館者数No.2は大阪の海遊館。世界クラスの素晴らしいウルトラ水族館なので、納得の好順位です。「アクセスがいいから人が来るんだろう」と言う方もいらっしゃいますが、少なくとも有名大型水族館にその理論は通用しないと思います。
沖縄美ら海水族館は、大阪の海遊館ほどアクセス環境に恵まれていないのにも関わらず、日本の水族館で入館者数1位の座に君臨し続けています。これは間違いなく、美ら海水族館が「最強」たる証です!
最強の水族館にて最高の生物学習をするため、筆者は那覇市内でレンタカーを借りて、沖縄本島北西部の本部半島へ! 長距離ドライブを経て、美ら海水族館のすぐ近くまでやってきました(朝イチ観覧するために、この日は自然の中での生物観察、周辺の学術施設の観覧を楽しみました)。



究極のアクアリウムをスムーズに観覧するため、翌朝に海洋博公園へと向かいました。海洋博公園は、沖縄国際海洋博覧会の跡地に作られた国営公園です。壮美なマリンブルーの大海洋に面する公園に、世界に誇る美ら海水族館が立っています。




美ら海水族館の周辺には、学術展示やレストランが設けられており、沖縄の自然を五感で感じられます。筆者の関心を強く惹いたのは、「沖縄に日本初の国立自然史博物館を設立するプロジェクト」の展示です。
圧倒的な生物多様性を誇る沖縄に巨大自然博物館が立てば、東アジア・東南アジアの重要な学術拠点となることでしょう。沖縄の大自然を守り続け、生命の神秘を解き明かすために、自然科学の世界には新たなチャレンジが必要なのです。




それでは、最強の水族館の中へ飛び込みたいと思います。圧倒的な超人気を誇る美ら海水族館は、平日・休日問わず大勢の来館者で賑わいます。「人混みを避けてゆっくり生物観察したい」という方は、開館時間の8:30に朝イチ入館しましょう! たとえ平日であっても、10:00以降になると展示エリアもショップも大盛況となります。生き物をじっくり観察したい、家族で水の世界に没入したいと思われている人は、ぜひ朝イチ入館でスタートしてください。

最強の水族館から、無限なる地球の海へ旅立とう!
サンゴ礁が咲き誇る沖縄の海洋を大探検
全生き物好きが憧れる美ら海水族館へ、いよいよ入館。「美ら海」の大海原に出る前に、浅海域の生き物たちを観察しましょう。
沖縄の沿岸は全域がクリアブルーの海に囲まれており、全ての人々の心を浄めてくれます。美を超越した海と陸の狭間にはどのような生命が棲んでいるのか、大自然の景観をイメージしながら学んでください。




亜熱帯の海を彩るのは、種類も形態も色も多様なサンゴたち。壮麗なサンゴ礁を中心とし、たくさんの海洋生物たちが集まり、豊かな生態系を築き上げます。本館では、サンゴ礁の美しさを圧巻の大水槽にて堪能できます。沖縄の海の懐深さに、改めて感激します!




人々の心を強く惹きつける沖縄のサンゴ礁。魅力的な姿を誇る彼らは、いったいどのような生き物なのでしょうか。
実は、サンゴは「刺胞動物」でありクラゲやイソギンチャクの仲間です。彼らは独特な生活環を有し、自然界の生命に多くの恵みを与えています。サンゴの不思議な生態、本館の学術展示にてしっかり学びたいと思います。




続いては、サンゴ礁の外の世界に目を向けてみましょう。サンゴ礁の海域を越えると、水深は一気に深くなり、「磯斜面」と呼ばれる地形になります。
サンゴ礁の内外にて繰り広げられる生存競争。自然界でのドラマをイメージしながら、観覧を進めていきます。





サンゴ礁とは、サンゴや貝類などの様々な生物の体が積み重なってできた石灰岩の岩礁です。それゆえ、海の浸食作用によって崩壊し、独特な洞窟地形が形成されることもあります。
サンゴ礁の浸食変化によって生まれた海底洞窟は、暗所を好む多様な海洋生物たちの生息地となります。光のサンゴ礁とは一風変わった生態系の秘密を、本館の水族展示でわかりやすく学べます。



私たちの心に安らぎを与え、多くの生命を育むサンゴ礁。しかし、自然界とは厳しい戦場であり、生き物たちは戦いながら生きています。戦いを勝ち抜くために、サンゴ礁に棲む生命たちも強力な武器を数多く獲得しています。
本館の展示で学んでいると、麗しきサンゴ礁でも、たくさんの生命が戦いを繰り広げているという事実を認識できます。生き物たちの危険な能力の学習を通じて、彼らの強さと自然界の厳しさを改めて理解しました。





沖縄の沿岸域の海は、生物多様性に満ちています。アマモなどの海草が繁茂する浅場は、海の生命の揺りかごになっているうえに、ときにはジュゴンもやってきます。また、海洋性の爬虫類であるウミヘビ類も、獲物を求めて浅い海を泳ぎ回っています。本館の生体展示からは、沖縄の海の豊かさと尊さが強烈に伝わってきます。





サンゴ礁域に棲む生物種は膨大であり、まさに海底の熱帯林! 本館のサンゴ礁エリアで暮らす超多様な展示生物の中から、筆者の好みで可愛い生き物たちを紹介したいと思います。彼らの姿を見れば、きっと自然界で海の天使たちに出会いたいと思うはずです。




サンゴ礁をはじめとする沿岸域は、海の生命が集まる重要な聖域。生き物たちの棲める沖縄の海を維持するため、私たち1人1人の環境意識の向上が求められています。美ら海水族館では海の環境保全活動が実施されており、沖縄の海を愛する人々の想いが強く感じられます。

世界に誇るスケール! 黒潮の生命をダイナミックに観察学習
沖縄の海洋生態系への関心をさらに刺激してくれるかのように、ここで本館が世界に誇る大水槽の登場です。ものすごいスケールで来館者を圧倒する、水量7500 tもの超圧巻の水空間「黒潮の海」水槽。日本国内の水族館の展示水槽では最大を誇っており、迫力と神秘性は桁違いのレベルです!
ジンベエザメやナンヨウマンタをはじめ、多種多様な水棲生物たちの舞は壮観の極み。世界レベルの巨大水槽を拝めるのは、本館ならでの超体験です。ぜひとも、極上のスケールを感じながら、海の生命を存分に観察してみてください!





ジンベエザメは世界最大の魚。特大の個体では全長18 mクラス(確実性の高い記録では約12 m)に達すると言われており、クジラ類を除けば現代の動物の中では最大を誇ります。
水族館の大スターであり、謎多きミステリアスな大型軟骨魚類ジンベエザメ。本種の研究と保全に取り組まれている美ら海水族館で、世界最大の魚の秘密に迫ってみましょう。





ここで、朝から観覧を始めた方にアドバイスさせていただきます。実は、8:30~10:45と17:30~閉館15分前までの時間帯において、エレベーターでバックヤードへ移動し、「黒潮の海」水槽を上方から観覧することができます。さらに、9:30からナンヨウマンタの給餌が始まりますので、この時刻には大水槽の上でスタンバイしておきましょう。
巨大なマンタたちが雄々しく身を翻しながら、豪快に餌を食べる姿は迫力満点。自然界でも、マンタの大群がダイナミックな摂食行動を行っていると思うと、改めて海洋のスケールに圧倒されますね。





さて、せっかくバックヤードに来たので、「黒潮の海」水槽だけでなく水族館の裏側をしっかりと見て学びましょう。水族館では生き物を飼育研究するための様々な設備があり、本エリアではその秘密の一部にお目にかかれます。
例えば、病気の水棲生物の治療や、水棲生物の赤ちゃんを育てるために使用される予備水槽。私たちの目に触れないバックヤードにて、生き物たちと飼育員さんたちの命のドラマが展開されているのです。水族館の裏側の世界を見たことで、スタッフの方々への敬意がさらに強まりました。




「黒潮の海」水槽の巨大さ、舞い踊る生命の美しさは、ぜひとも現地にて拝んでいただきたいです。これほど多様な生命が沖縄の海に生息していると思うと、琉球の圧倒的な生物多様性に感激します。生命の美しさを目の当たりにすることで、沖縄県の海洋環境の尊さを知り、環境保全意識がさらに高まります。


巨大でおとなしいジンベエザメは、恐ろしい海の捕食者ホホジロザメと同じ軟骨魚類の仲間。そう考えると、多様なサメ類の秘密を詳しく知りたい気持ちが湧いてきます。
「黒潮の海」水槽のスロープを上がって奥へ移動すると、そこは軟骨魚類の知識が詰まった「サメ博士の部屋」。かっこいいサメたちの生体展示、膨大な生物標本、わかりやすく情報満載な解説キャプションの学習によって、ぜひともサメ博士を目指しましょう。




「サメの博士の部屋」には、サメの基礎知識をゼロから詳しく学べます。サメは怖いだけでなく、とっても不思議で愛情深い魚であり、高度に洗練されたハンターです。サメについて知れば知るほど、来館者はサメを好きになっていきます。





軟骨魚類の特筆すべき点として、繁殖戦略の多様さがあげられます。例えば、ホホジロザメは人間と同じように子宮を備えており、母親はお腹の胎児にミルクや栄養分を送り続けて育みます。我が子を身ごもり、大切に守る姿からは「サメは優しくて愛情深い」という印象を受けます。
美ら海水族館は、サメの飼育繁殖のプロ中のプロ。人工子宮を用いて、深海性のサメの繁殖にも成功しておられます。もしかすると近い将来、水族館でたくさんの種類のサメの赤ちゃんと出会えるかもしれません。




「サメ博士の部屋」には古代のサメたちの化石標本も展示されており、軟骨魚類の進化についても学習できます。クジラを食べていたという超巨大なネズミザメ類メガロドン、摩訶不思議な歯を有するペルム紀の軟骨魚ヘリコプリオンーー彼らの偉大さを知れば、地球の大先輩である軟骨魚類に対して深い尊敬の念が生まれますね。




「黒潮の海」の展示観覧を通じて、沖縄の大海原には圧巻の生命の楽園があるとわかりました。それでは、はるかな深淵ーー沖縄の深海は、どのような世界なのでしょうか。
海洋の大部分を占める地球最大のフロンティア・深海。美ら海水族館では、大規模な沖縄の深海生態系の探究が進められています。サンゴ礁から遠く離れたディープ・オーシャンへ行ってみましょう!





先述の通り、美ら海水族館では深海の生物調査が実施されています。その成果は驚異的であり、新種や国内初確認の種類も多数発見されています。
不思議な深海生物や神秘に満ちた深海の環境を、本館の学術展示で仔細に学べます。沖縄の水域の生物研究において、美ら海水族館は最前線を走っているのだと強く感じられます。





沖縄の深海生物との出会いは、まだまだ続きます。本館のROV調査によって発見された新種、沖縄県の学術機関が採集した珍しい生き物がどんどん現れます。謎と神秘に満ちた深海には、人類の知らない生命がたくさん息づいているのだと実感しますね。





深海生物の飼育には、とても高い技術と創意工夫が求められます。水圧や照明や水温などの環境条件を調整しなくてはならないうえに、大半の種類は生態が謎だらけなので、深海生物の展示は飼育員さんの知恵と努力によって支えられているのです。
美ら海水族館では独自の加圧装置を用いて、かなり深い海域に棲む軟骨魚類の飼育展示に成功しておられます。また、プラネタリウムのような深海性発光生物の暗所展示も素敵なアイディアだと思います。深海生物の魅力を最大限以上に引き出す美ら海水族館の創意工夫、ぜひ現地にて体感してください。




母なる「美ら海」を守るための学び
水族館とは博物館施設の1つ。「最強」の呼び声高き美ら海水族館は、学術展示の密度も究極レベルです。大人も子供も探究心全開で学術体験を楽しめるのが「わくわくアクアラボ」。こちらでは、多様な展示資料によって美ら海の生命を学術的に説いてくれています。
個人的に注目していただきたいのは、美ら海水族館が保有する初代ROV。この高性能な無人潜水艇の素晴らしい活躍があったからこそ、我々は深海生物の生態や深海の特殊な環境を深く知ることができるのです。感謝と尊敬の念を込め、偉大なる深海の冒険者に挨拶させていただきました。



「わくわくアクアラボ」の生物解説資料はビジュアル重視であり、なおかつ解説文が明瞭なので、とても理解しやすいです。本エリアを観覧すれば、生物マニアでさえなかなか知らない情報を一気に獲得できます。学習とは本来楽しいものであると、美ら海水族館の展示が気づかせてくれました。




次なるエリア「琉球弧の水辺」では、生物マニアの皆さんが楽しみにしていた展示ーー沖縄県の淡水生物との出会いが待っています。島嶼では生物は独自の進化を遂げる傾向があり、他の地域では見られない生き物たちが数多く生息しています。沖縄の清流に棲む生命との対面を前に、筆者もすごくワクワクしてきました!




島嶼地域が多いため、沖縄県の淡水域・陸域は固有種のオンパレードです。彼らのほとんどは、地球上で沖縄本島や周辺の島々だけに棲む希少生物です。本館の生体展示では、世界的に貴重な超珍しい生き物たちと出会えます。沖縄で独自の進化を遂げた生命の姿、しっかりと目に焼きつけてください!





本エリアの奥には、干潟環境をイメージした水槽があります。干潟では多くの生き物によって有機物が分解されていて、「自然界の浄化槽」として重要な役割を果たしています。
近年、大規模な埋め立てによって干潟が減っています。沖縄県では産官学が一体となって干潟の保全に取り組んでおられ、トカゲハゼなどの生き物たちの個体数が着実に回復しています。環境意識の高い沖縄県の方々の意志は、我々が保全活動を行う際の大切な指標になると思います。




美しい自然環境が魅力的な沖縄県。ですが、残念なことに、人間の勝手な行動が悪影響を及ぼし、尊い沖縄の自然が危機に見舞われています。観光客の増加に伴って深刻化するゴミ投棄問題、人間が連れてきた外来生物による生態系の撹乱ーー全ての問題の原因は全て人間のエゴです。
沖縄の自然が永遠に美しくあるために、沖縄の海が「美ら海」であり続けるために、我々には何ができるのでしょうか。本館の環境学習展示で現状を学び、このテーマについて深く考えてみましょう。




さらに奥へ進むと、有料エリアを出て「美ら海プラザ」へと抜けます。ここは学術展示エリアとショップと休憩所から成る施設であり、沖縄の海洋環境に関する展示は、専門の自然博物館に匹敵するほどの密度があります。沖縄の生態系を知り、「美ら海」の実像を知るための学習が始まります。




美ら海プラザの展示で、多くの来館者の注目を集めるのは、かっこよくてミステリアスな大型のサメたちです。知名度も人気も圧倒的な捕食者ホホジロザメ、全長5 m以上もの大型軟骨魚類メガマウスザメ、ジンベエザメに次いで巨大な魚類ウバザメの頭部と交尾器ーーすさまじい迫力とインパクト満載の展示が目白押しです。軟骨魚類の形態と生態の秘密、しっかり学びたいと思います。





これまでの水族展示を見てきてわかるように、美ら海水族館の飼育繁殖技術は超ハイレベルです。本館の卓越した技術は深海魚の飼育でも威力を発揮しており、なんと世界初のリュウグウノツカイの人工受精と孵化に成功しておられます。
捕獲個体のオスとメスから得た精子と卵で人工受精を行い、見事にリュウグウノツカイの赤ちゃんを誕生させたのです。生態解明のためには、野外での観察だけでなく飼育研究も重要であり、これからも美ら海水族館は海洋生物の研究最前線を走り続けていくことでしょう。



水族展示ではサンゴの姿を観察しながら生態系について学びましたので、美ら海プラザではサンゴ礁の形成メカニズムを学習しましょう。サンゴ礁は決して硬いサンゴの体だけでできているのではなく、貝類・ウニ類・コケムシ類・フジツボ類・有孔虫などの造礁生物(体に石灰質の部位を有する生き物)の遺骸が集まって形成されます。サンゴ礁とは、たくさんの生命が寄り添って生まれた奇跡の環境なのです!




沖縄の生物多様性の高さは世界有数であり、多くの生物研究者にとって憧れのフィールドです。美ら海プラザの生物標本を眺めていると、個性豊かな水棲生物たちの姿に見入ってしまいます。生物標本の観察によって、沖縄の自然の豊かさを感じつつ、生物多様性の保全が重要であることを再認識しました。





サメたちと同じほど来館者の目を強く惹きつけるのは、豪快なクジラたちの展示です。美ら海水族館は沖縄県の海に現れるクジラ類を研究されていて、その成果を国際学会で発表されています。クジラ研究で世界に轟く本館の専門展示、ぜひたっぷり学ばせていただきたいと思います。




美ら海水族館には、イルカ類の治療とリハビリテーションにおける熱いドラマがあります。バンドウイルカのフジは病気によって尾ビレの75%を失いましたが、遊泳能力の回復に向けて、美ら海水族館は株式会社ブリヂストンと共に人工尾ビレの開発に取り組みました。
数々の試行錯誤と失敗を経て、ついに人工尾ビレは完成。フジは人工尾ビレをつけて大ジャンプができるようになり、お客さんの前でショーパフォーマンスを披露しました。イルカ類の遊泳能力の研究、企業の技術力が実を結んで、今後のイルカ類の飼育につながる素晴らしいデータが得られたのです!



美ら海プラザでは、標本にタッチできる体験展示もあります。ナマコ類の口やヒトデ類の腹側など、ふだんなかなか触れない部分を自分の手で確かめられます。触覚を通して、生き物の形態の不思議を感じてみてください。



我々が絶対に目を背けてはいけないのが、自然環境中へのゴミの投棄問題です。人が自然の中に棄てたゴミは、必ず環境に悪影響を及ぼします。事実、数えきれないほど多くの生き物たちが、ゴミによる環境汚染で命を落としたり、ゴミを誤飲して死亡しています。
沖縄の海は、永遠に「美ら海」であり続けて欲しいーーそれが自然を愛する人々の願いです。美ら海水族館のスタッフさんをはじめ、多くの沖縄県民の方々が今も琉球の自然環境を守るために保全に取り組まれているのです。



美ら海プラザの展示は膨大であり、本記事では到底全て紹介しきれません。ぜひとも、実際にこのエリアを訪れて、自然博物館に匹敵する濃厚な大ボリュームの学習に浸ってください。きっと必ず、沖縄の自然と海洋生物が大好きになります!

海洋博公園で海の生命を間近に感じよう!
観覧順路の関係から、美ら海プラザを先に紹介しましたが、もしイルカやゴンドウのショーの時間が差し迫っていましたら、先に海洋博公園へと出ましょう。
ショーパフォーマンスの会場は、沖縄の海洋に面する「オキちゃん劇場」。ミナミバンドウイルカとオキゴンドウが共に作り上げる魅惑の時間を、心から楽しんでください。観賞後は、彼らの驚異的な能力の高さに感動しているはずです!




オキちゃん劇場を出て、美ら海水族館とは逆の方向に歩いていくと、海洋博公園のアイドルことミナミバンドウイルカの「オキちゃん」の記念館があります。
オキちゃんは1975年に海洋博公園に来てから50年間、大病に罹ることもなく健康で過ごし、ミナミバンドウイルカの世界最長飼育記録を更新し続けています。ステージでパフォーマンスを披露し続け、沖縄県民から愛されるオキちゃん。本展示の資料にて、彼女の軌跡とトレーナーさんたちのお仕事内容を知ることができます。





それでは、休憩しつつ水族館本館の方へと戻りましょう。海側を歩いていると、大人気の「ウミガメ館」が見えてきます。
本施設では、タイマイ・アカウミガメ・アオウミガメ・ヒメウミガメ・クロウミガメが飼育展示されており、地上と地下の両フロアからウミガメ類を観察できます。時間制で餌やり体験もできますので、ぜひ参加してウミガメたちと素敵な時間を過ごしましょう。





地下フロアではウミガメ類との距離を一層近く感じられるので、じっくりと行動観察できます。たくさんのウミガメ類が悠々と泳ぐ様は、厳かな神秘性があふれています。
そして、地下フロアでは、ウミガメ類の保全活動に関する資料が数多く展示されています。人間の軽率なゴミの投棄がウミガメ類の命を奪っている事実、多くの人々に知っていただきたいと思います。





ウミガメ館のすぐ隣には、貴重なカイギュウ類と出会える「マナティー館」が立っています。本施設で飼育されているのは、癒し系として大人気の水棲哺乳類アメリカマナティー。
のんびりと生きる彼らは、どのような生態を有しているのでしょうか。本館の学術展示と生態観察を通じて、優しく穏やかなマナティーの魅力にハマってください。





アメリカマナティーの飼育繁殖においても美ら海水族館は素晴らしい実績をあげられており、なんと飼育下での繁殖に3回も成功されています。マナティー館の奥のプールでは、元気にいっぱいの男の子「キュウくん」が飼育展示されています。子供のマナティーを観察できる機会はめったにありませんので、動物好きの方は可愛いキュウくんに会うために沖縄にいらしてください!



最強水族館ゆえにボリュームの多い記事になりましたが、まだまだ紹介しきれていない生き物や学術資料がたくさんあります。この超素晴らしい環境学習を、大勢の方々に現地で体感していただきたいと思います。
大自然と生命を感じられる究極の学び。「美ら海」の世界を知るために、ぜひ壮麗なる沖縄を訪れましょう。沖縄県は、本当に素晴らしい生命の楽園です!

沖縄美ら海水族館 総合レビュー
所在地:沖縄県国頭郡本部町字石川424
強み:世界レベルのスケールを誇る超濃密かつダイナミックな水棲生物展示、沖縄の水域生態系と自然環境の現状を深く学べる専門博物館クラスの膨大な学習資料、海洋生物の形態や能力を間近で観察できる多くの体験学習イベント
アクセス面:美ら海水族館が立つのは、那覇空港から90 km以上も離れた北西の海岸部。旅行者の方は、那覇市にてレンタカーを借りてゆったりドライブして向かいましょう。沖縄自動車道を使っても確実に1時間30分以上かかりますので、必ず途中のサービスエリアで休憩を挟んでください。沖縄県民の方の多くは車をお持ちだと思いますので、そのままマイカーで直行しましょう。嬉しいことに駐車場は無料であり、駐車時間を気にせず、好きなだけ最強の水族館を楽しめます。もちろん沖縄の有名観光施設ですので、公共交通手段も確立されており、那覇からは高速バス「エアポートライナー」でスムーズにアクセスできます。ただ、本館の観覧後、沖縄の自然観察をしたいという強い衝動に駆られますので、生物マニアの方はぜひともレンタカーを選択しましょう。
日本人なら誰もが名を聞いたことのある「最強」の水族館! 迫力と神秘性に満ちた水族展示、自然博物館に匹敵する膨大な学術資料や標本、海洋生物を間近で観察できる体験学習イベントーー最強に密度の濃い学習が経験できる、沖縄の宝と言うべき日本屈指の学術展示施設です。最強レベルの水族展示を観覧すれば、生物マニアも家族連れの方々も沖縄の自然環境の虜になることでしょう。
全てにおいて最強最高。国内初展示となる水棲生物にたくさんお目にかかれるうえに、沖縄の生物研究や環境保全活動の最前線に触れられます。沖縄の自然環境の現状を伝える資料展示が豊富であり、環境教育性の高さも素晴らしいと思います。
改めて述べますが、超人気の最強水族館ですので、朝イチ8:30の入館をオススメします。大勢の来館者で盛り上がる10:00以前なら広い館内をゆったり観覧できますし、朝ならばジンベエザメの舞う「黒潮の海」水槽のバックヤードに上がれます。館内で沖縄の水域生態系を存分に学んだら、海洋博公園で海洋生物たちを至近距離で観察しに行きましょう。
日本が世界に誇る美ら海水族館。この素晴らしさは実際に体感しないとわかりませんので、ぜひ現地で学んでみてください。沖縄の美しい水の生命たちとの出会いは、人生で屈指の学習体験となります!

