インスタントハウス
素晴らしい建築の解決を見ました。
名古屋工業大学の、北川啓介教授の考案したこのインスタントハウス。
なんと設置に数時間しか要さないそうです。
きっかけは東日本大震災のことです。
北川教授は建築設計や防災学の研究を重ねていたそうです。
震災復旧のなかで仮設住宅を建設していた教授に、避難していた石巻小学校の児童からの素直な疑問を投げかけられました。
「どうして出来上がるのに、半年もかかるの?大学の先生ならば、来週にはできる家を考えてよ」
その言葉が胸に突き刺さったそうです。その重い宿題を試行錯誤で考え抜いたそうです。
この住宅は能登地震においても活躍した実績があります。
教授は、最も被害の大きい氷川町に入りました。
そこでは多くの建物が全半壊している状況です。
建築許可は一両日で下りて、早速作業の開始でした。
強化ビニールらしき躯体を、エアコンプレッサーで膨らませます。
モンゴル平原のゲルのような、紡錘型の空間ができあがります。
そうして空気圧をかけたまま、内側に4センチほどの断熱材を吹き付け、乾燥させて完成です。断熱効果も高い、直径5m、高さ4mの住宅の完成です。エアコンを取り付ければ年中快適な空間になるそうです。
しかもこの住宅の躯体にかかる費用は、50万円足らずです。
本当に数時間でできるのか?
周囲には車中泊や、露天に簡易テントで生活している被災者がいて、興味深げに見つめています。
ああ、これなら足を伸ばせて眠れる。
見学していた被災者の方がほっと言葉を洩らしました。
そんな、なんでもない言葉が希望の一里塚なんです。
教授の汗と知恵に感謝です。
その地域には、10棟ほどが建築されていくそうです。


