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(#54)フィリピンで理想のライフプランを考えた話

――探究型パーソナリティ

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【前回のおさらい】
思い描いていた“キラキラしたセブ”はほんの一部にすぎず、実際には生活に困窮する人々の姿も多く目にした一日目でした。

観光客向けの高級レチョン

 セブに来たからにはと、有名店 House of Lechon へ。
 名物のレチョンとシニガンを注文しました。
 パリパリとジューシーな豚肉は確かにとても美味しかったです。ただ、観光客向けの価格設定で2000円超え。
 ふと、ビガンで食べた230円のシナングラオを思い出し、「観光地の食事より、あの驚きのほうが忘れられない」と改めて気づきました。

レチョン
House of Lechon

日本人との遭遇と、現実に引き戻される感覚

 セブの中心部ということもあって、日本人観光客もよく見かけました。
 それはどこか懐かしく、嬉しくもあったのですが、同時に「もうすぐ日本に帰る」という現実を突きつけられたようで、少し落ち込みもしました。

 海外では孤独を感じにくく、毎日が新しい景色に満ちているからこそ楽しい。そう思えば思うほど、帰国の二文字が胸に重く響きます。

「探究型パーソナリティ」という言葉との出会い

 まるでディズニーに行っているかのように、私は海外で現実逃避をしているだけなんだ、、そう悲観的に思うことも増えてきました。そんな気持ちを抱えていたとき、偶然YouTubeで流れてきた動画に出会いました。
 「探究型パーソナリティ」——自分の世界を広げたいという心理的特徴を持つタイプのことだそうです。

 私はずっと、自分の旅心や刺激を求める気持ちを「ただの現実逃避」だと思っていました。けれど、“逃げ”ではなくとにかく“探究”したい欲があって、旅行をすると自分の世界を広げた感覚になるのが楽しくてまた旅をすると説明されると、急に腑に落ちたのです。
「これでいいんだ」と肯定してもらえた気がして、心が軽くなりました。

思わぬ優しさに触れる瞬間

 少し距離のある場所へバスで移動していたとき、停車中にふと外を見ると、道端で井戸端会議をしていたおじいさんとおばあさんが目に入りました。
 何気なく視線を向けると、こちらに手を振ってくれたのです。
 ほんの一瞬の出来事でしたが、不意な優しさに胸が温かくなりました。

 旅先でこうした予期せぬ優しさに触れると、「この世界に来て良かった」と心から思えます。
 日本では恥ずかしくてなかなかできないけれど、私も誰かにこういう笑顔や仕草を返せる人になりたいと思いました。

落ち込みが消えた理由

 フィリピン滞在中、一度は気分が沈んだこともありました。けれど、それ以降は体調不良こそあっても、気持ちの落ち込みは不思議となかったのです。

 なぜだろうと考えたとき、気づきました。
 ここには時間の制約も、場所の制約も、人間関係の制約もない。だから、心が自由に呼吸できていたのだと。

 その実感が、いまの私のキャリアの軸にもつながっています。
「フリーランスは自分に合っているのでは?」と思い始めたのも、この頃でした。

余談ですが、ホテルに帰るとゴキブリがいたという話は今回はやめておこうと思います。

次回予告

 いよいよフィリピンから帰る日。まさか最後の最後でトラブルに見舞われるとは、このとき想像もしていませんでした。


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現地に行ったからこそわかったこと
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(続く)


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